私とプレスリーの出会いは「偶然」でした。
毎週木曜と金曜の午後5時半か5時45分から始まる「映画の窓」と「洋画の窓」を見るのが大好きでした。
「洋画の窓」はその名の通り洋画の予告編を放映して上映館を紹介するという番組。
「邦画の窓」はそれに邦画の案内も加えた番組です。
映画の予告編は小学生には刺激的な映像もあってそれ目当てでした。
そんな時「エルビス・オン・ステージ」の予告編が放映されました。
キラキラの飾りがついた白いジャンプスーツに身を包み、音楽に合わせて激しく体を動かしている。
長いもみあげで今でいうイケメンだし、笑うとき口がちょっと歪むのがかっこいい。あれは誰?
「奇跡といわれたエルビスのステージが何度でも見れるのです」とナレーションが流れている。
エルビスっていうんだ・・・
なにか凄いモノをみた感じで、じっとテレビを凝視し続けました。
仕事から帰ってきた父親に「アメリカにエルビスっていう凄い歌手がいるんだよ」って興奮気味に話すと
「有名な歌手だよ。映画にもでてたな」えっ、知ってるの?
誰も知らない凄いモノも知ってしまったと思ったのに、ちょっと残念・・・
でも有名な人なんだ。もっとこの人を知りたい。
小学生だったわたしは映画と言えば「東映まんがまつり」みたいな子供用しかみたことがなく、
大人の映画を見るなんて想像もできませんでした。だからこの時「エルビス・オン・ステージ」は観ていません。
毎週「映画の窓」や「洋画の窓」で紹介された5分くらいの予告編を食い入るように見ていました。
それから中学生になって、何カ月かおこづかいを貯めてプレスリーのレコードを買うようになりました。
続きはまた書きますね。