☆自分気分☆

今の気分で思うがまま書いています。
テーマもなく迷走しています。

4回目のエルヴィス

2022-07-24 21:50:32 | 映画


「エルヴィス」4回目を観てきました。
なぜか週末になると行きたくなるんですね~
でもそろそろ上映も終了するのでしょうか、どのシネコンも夕方からの上映ばかりです。
唯一午前中に上映している所をみつけ車をとばしました。

で今回もネタバレ満載です。

初めて見た時も2回目を見た時も勘違いしてたシーンがあって、
3回目を見た時に「こういうことなのかな?」って気が付いて、4回目で理解できました。
そのシーンは映画の後半、エルヴィスがツアーに出てる途中で意識を失うんですが、
氷水に顔をつけて、かろうじて意識を取り戻すのですが、そこに大佐が現れて
「その男に大切なのは、今日のステージに立つかどうかだ」と言い放つのです。
横にいた看護婦さんも「私の息子なら入院させます!」
エルヴィスのお父さんは「それは・・・ニック医師、処置を・・」
その次のシーンではエルヴィスはステージにあがってます。

この「処置」という言葉で私は入院させたと思ったのです。
瀕死の息子を見て入院させないはずがないと思い込んだのです。
入院してるシーンはなくて、すぐステージにあがってるシーンが続く。
おかしいな。話が続かないぞ。
「処置」というのはここで処置してステージに立たしてくれってことだったんですね。
お父さんも大佐には逆らわれないってことだったのです。
プリシラが家を出ていき、孤独な時に自分を助けてくれる人は誰もいない。
ステージにあっがて、観客のお酒を飲んで大佐の悪口を言ってクビを言い渡す。
やりきれない気持ちになるシーンです。

1回だけいっしょに観に行った家内にこのことを言うと
「すぐわかったよ。そこで処置をしてすぐにステージに上がったってことやろ?なんで分らんかったの?」
う~ん、みんなわかってたのか・・・

いろいろと再発見もできる映画です。週末になるとまた観に行きたくなるんでしょうね。

3度目のエルヴィス

2022-07-18 22:21:41 | 映画


今日は海の日。3連休の最終日です。
朝8時15分からの上映「エルヴィス」を観てきました。3回目です。
いつも行ってるイオンモールにある映画館(今はシネコンって言うんでしたっけ?)に行ってきました。
コロナ禍で遠出を避けてのか、トッップガンやキングダムを見に来たのかシネコンのロビーは人でいっぱい!
ネット予約の発券機も長蛇の列。
実は昨日も「キングダム」を見てきたのですが、その時に「エルヴィス」も発券したので今日はスムーズに入場できました。

さてさて今回はネタバレ満載で行きたいと思います。

まずオープニングの曲は全米1位にもなったヒット曲「Suspicious Mimds」。
Suspiciousは疑い深いとか ~を信じない、不審とかいう意味があります。
歌詞を訳すると「罠にはまったよ。そこから抜けられない。だってキミを愛してるから。」
恋愛の歌なのですがエルヴィスとパーカー大佐の関係にも似てます。
そんな関係の2人が映画の中心になります。
この曲ですがラスベガスのインターナショナルホテルでのコンサート中、
客席でホテルの支配人と大佐が今後の契約について話しているときにエルヴィスが歌っているのがこの曲なのです。
これからも疑ってる人の罠にはまってしまうのか・・

この映画の見どころは3ヶ所。
まずエルヴィスが初めて人前で歌うシーン。白人が黒人音楽を腰をくねらせながら歌い、絶叫する女性たち。
ロックが生まれた瞬間です。

2つ目はエルヴィスの歌い方を問題にした政府がコンサートを監視にくるんですが、
両親も大佐も、もちろん警察にも指一本動かすなと言われているのに、
エルヴィスの心のままに、いつものように歌ってしまいます。
会場は大混乱。エルヴィス自身も監獄か兵役かの選択を迫られます。
このシーンはロックが反逆のシンボルと言われた瞬間です。

そして3つ目は68年のカムバックスペシャルの最後の曲。
この番組の収録中にロバート・ケネディ議員が暗殺されます。
この年は公民権運動のキング牧師も暗殺されています。
番組のプロデューサーはプレスリーに声明をだしたほうがいいと言いますが、
大佐は政治に関係してはいけないとクリスマスソングを歌うように指示します。
エルヴィスは悩んだ末、新しい曲を作ります。
キング牧師の有名な演説「I have a Dream」に呼応するような曲「If I Can Dream」
己の信念を込めた曲を歌う姿は感動ものです。
私は前に「68カムバックスペシャル」を見たのですが、
この話は知らなかったので、改めて見ると涙がこみ上げてきます。

この3つ以外に私はラストのコンサートでピアノを弾きながら「アンチェインドメロディ」を歌うのですが、
立っているのも辛いのに、力強い歌声は心を揺さぶります。3回見て3回泣きました。

このシーン、オースティン・バトラーが特殊メイクしてるっていう人もいますが、よ~く見ると
前半はバトラーの特殊メイクなのですで、途中でエルヴィスの少年期の映像が入るのですが、
それから後はエルヴィス本人の映像です。ファンならわかると思いますがまず口が違う。
エルヴィスは口の開け方に特徴があります。ちょっと歪ませて開けるんですよね。
それと目。エルヴィスはとても優しい目をしています。
その優しさが大佐との関係を断ち切れなかった原因なのかも。

ファンとしては4回目も見に行きたい。ブルーレイも買って毎日見たいって思うくらい素晴らしい作品です。

プレスリーとの出会い

2022-07-12 23:26:20 | 音楽


私とプレスリーの出会いは「偶然」でした。
毎週木曜と金曜の午後5時半か5時45分から始まる「映画の窓」と「洋画の窓」を見るのが大好きでした。
「洋画の窓」はその名の通り洋画の予告編を放映して上映館を紹介するという番組。
「邦画の窓」はそれに邦画の案内も加えた番組です。
映画の予告編は小学生には刺激的な映像もあってそれ目当てでした。
そんな時「エルビス・オン・ステージ」の予告編が放映されました。
キラキラの飾りがついた白いジャンプスーツに身を包み、音楽に合わせて激しく体を動かしている。
長いもみあげで今でいうイケメンだし、笑うとき口がちょっと歪むのがかっこいい。あれは誰?
「奇跡といわれたエルビスのステージが何度でも見れるのです」とナレーションが流れている。
エルビスっていうんだ・・・
なにか凄いモノをみた感じで、じっとテレビを凝視し続けました。

仕事から帰ってきた父親に「アメリカにエルビスっていう凄い歌手がいるんだよ」って興奮気味に話すと
「有名な歌手だよ。映画にもでてたな」えっ、知ってるの?
誰も知らない凄いモノも知ってしまったと思ったのに、ちょっと残念・・・
でも有名な人なんだ。もっとこの人を知りたい。
小学生だったわたしは映画と言えば「東映まんがまつり」みたいな子供用しかみたことがなく、
大人の映画を見るなんて想像もできませんでした。だからこの時「エルビス・オン・ステージ」は観ていません。
毎週「映画の窓」や「洋画の窓」で紹介された5分くらいの予告編を食い入るように見ていました。

それから中学生になって、何カ月かおこづかいを貯めてプレスリーのレコードを買うようになりました。

続きはまた書きますね。




「エルヴィス」は最高

2022-07-10 23:22:38 | 映画


エルヴィスと言えば、私にとって洋楽の門を開けてくれて、ロックの素晴らしさを教えてくれた大恩人です。
もしエルヴィスと出会わなければ、もっとつまらない人生を送っていたかもしれません。
そんな彼の伝記映画が公開されました。早速公開翌日の先週土曜日と今週土曜日の2回鑑賞しました。

監督はバズ・ラーマン。「ロミオ+ジュリエット」「華麗なるギャツビー」「ムーランルージュ」など
芸術的といわれるシーンが特徴の編集上手な監督です。
上映時間2時間39分と長いのですが、中だるみのない一気に見られる秀作です。
でも年寄りにはキツイ。2時間20分くらいに納めてもらうとトイレも気にせずに見れるのに。

そして主演のオースティン・バトラーはエルヴィスが乗り移ったんじゃないかと思わせるくらいそっくり。
形だけじゃなく内面からでてくる気配や目の動きもでもが本物そのもの。
映画の冒頭に全米ツアーのシーンでは、なんか違うんですけど、映画が進んで行くにつれて本物になっていくんです。
ラストのシーンは特殊メイクだという人もいますが、あれはエルヴィス本人だと思います。
ブルーレイが発売されたら確認してみます。もしあれがオースティン・バトラーなら、もう脱帽です!

この映画はエルヴィスのマネージャー、トム・パーカー大佐の目を通して描かれています。
大佐は別のカントリー歌手のマネージャーをしていたのですが、デビューしたばかりのエルヴィスのウワサを聞きつけ、
彼のステージを見に行きます。その当時黒人の曲と決めつけられていたR&Bやゴスペル、白人音楽のカントリーを
自分流にアレンジして歌う、それも歌うだけじゃなく腰をくれらせて歌う。
女性にとってそれはとても官能的に見えたのでしょう。
大声で叫んでステージに駆け寄る女性たち。なぜそんなに叫んでいるのかわからないエルヴィス。
このシーンの女性たちは大袈裟だと指摘する人もいますが、それは現代の激しいダンスを見慣れた人の意見でしょう。
実際私も52年前に歌いながら激しく体を動かすエルヴィスを見て
「アメリカにはこんな凄い人がいるんだ」と鳥肌がたちました。
小学6年生の私にとって未知の世界を知ってしまった感覚がありました。

その当時(1970年)日本で流行った曲を調べてみました。

1位 黒ネコのタンゴ  皆川おさむ
2位 ドリフのズンドク節 ザ・ドリフターズ
3位 圭子の夢は夜ひらく 藤圭子
その他 愛は傷つきやすく/ヒデとロザンナ  今日でお別れ/菅原洋一  京都の恋/渚ゆう子 などなど

こんな曲が流行ってるときにあのエルヴィスのパフォーマンスを観てしまったんです。
映画の中でもパーカー大佐は「彼女たちは禁断の味を知ってしまった」と言っています。
音楽には疎いのにお金のにおいには敏感はパーカー大佐は即座にマネージメント契約を取り付けます。
これがエルヴィスとパーカー大佐の出会いです。

エルヴィスがデビューした時代は黒人差別が激しく、その文化さえも差別の対象とされていました。
黒人霊歌であるゴスペル、R&Bなど黒人文化から生まれた曲は下等で白人が聞くものじゃないとされていました。
そんな曲を白人の曲であるカントリーと融合させて、ましてや官能的に腰をくねらして歌うなんてもってのほか。
公序良俗を乱す反乱分子として政府から目を付けられます。
パーカー大佐からも動かずに静かな曲をやれと言われるのですが、
エルヴィスは心のままに感じるままに音楽にのって歌います。
それを止めようとする警察と聞きたい音楽を聴いてなにが悪いと反発する若者の間で暴動が始まりました。
ロックの真髄である反骨の精神の始まりを見たような気がしました。

徴兵後のハリウッド進出、その後のテレビ出演。通称「68カムバックスペシャル」といわれるクリスマス番組なのですが、
この番組の収録中にRケネディ議員が暗殺されるという事件が起こります。この年はキング牧師も暗殺されています。
アメリカが混沌として迷走していた時代とも言えます。
この番組のラストに歌われる「If I Can Dream」はキング牧師の名スピーチ「I Have a Dream」のアンサーソングとも言われ、
とても感動するシーンです。

その後もエルヴィスとパーカー大佐は喧嘩をしても離れられない関係を続けていきます。
ギャラも搾取され、思うような活動もさせてくれないパーカー大佐なのですが、
ここまでの地位まで引き上げてくれたのもパーカー大佐だというのもエルヴィスは理解しています。
義理堅い彼にとっては離れられない理由なんでしょうね。

エルヴィスの半生を描いた映画なのですが、その時代背景もしっかり描かれており、
ロックの源流、精神もわかるとても秀逸な作品です。
彼の死後45年が経過しました。よっぽどの音楽好きでない限り若い人は彼を知らないでしょう。

まだまだ書きたいことはたくさんあるのですが、書ききれない!
映画としてもとても面白い作品になっています。ぜひとも見ていただきたい!

PS
ここでは映画にちなんでエルヴィスと書いていますが、いつも私はプレスリーと呼んでます。
書いていてとても違和感がありました。
恩人であり師匠である彼に親しげに名前で呼ぶなんてできません。
これからも尊敬をこめてプレスリーと呼ばせていただきます。