この車で回りました「世界の絵キャラバン隊」
私達が今回宿泊をしたのは多賀城市のビジネスホテル、コンビニAyersRockホテル仙台多賀城でした。
もっと北に宿を取ろうとしたのですが、安い宿を探せなくて、メンバーの一人はは来週も来るので、その条件にあったのがこのホテルでした。 正解でしたが。
着いてみて分かったのですが、この地域も津波に襲われ、1階は全滅だったとか。ホテルは4月の18日に内装を変えて再開したそうです。(良かったわ、結果オーライ、そんなところにお金を落とせて)
まだエレベーターは使えず、3階まで自分で荷物を運びます。 小奇麗にされているホテルで快適でした。ちなみに二人一部屋にして、一人3200円ぐらいでした。
さあ、昨日から私たちは早めのお昼だか遅めの朝食だか、まだ一回しか食事をしていません。お腹もすいたし、心地よい疲労感もあり、とにかく車を置いて、まずはお腹を。
しかし一番近いコンビニも15分とか。近くに食べれる所は見たところ2件のみ。ホルモン焼き屋さんと焼き鳥屋さん。
何故か皆の足が向いたのは、煙モウモウのホルモン焼き。 まずはビールで!
汗だくだくの中、炭火で焼けるのを待っていると、どうも隣もボランティアらしい。「流された・・・」なんて言葉がちらほら。
結局後から分かったのですが、ここの親方さんは【お店のオーナー】自分の家もお店も流されたそうですが、皆が集まれるところが必要と、いち早くこのお店を再開したのだそうです。
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だから、そんなメンバーが集まって来るのでしょう・・・、隣のお席と会話が始まりました。
「私達東京からこうして来ているのですが・・・」、「僕は名古屋から、こちらは東京から・・・」
お互い自己紹介が終わって、私達が明日、洋服を配る仮設住宅を探していると話すと、「じゃあ、僕達が明日連れて行ってあげますよ」と。
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メンバーのお一人は地元の方で、家はすべて流されたとか。その方が誰かに電話を。そして私につないで、「流された幼稚園の父兄だから」と。
その幼稚園は七ヶ浜にある和光幼稚園。 やはり津波で流されたそうですが、園児や避難してきた人々は機転が効いて高台に幼稚園バスごと避難したとか。「だから人為災害はなかったの」と話されておりました。明日子ども服を届けに行きますとお約束。
これもあとから聞いた話ですが、園児たちはその高台でひと晩過ごし、翌日ヘリコプターで全員釣り上げて助けてもらったそうです。 恐い、寒い思いをされたことでしょう。
お店の若いお兄さんや親方とも親しくなり、親方から差し入れまで。(ありがとう!)
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では、明日と言う事でホテルに帰って、バタンキュー。
翌朝、4時半に目覚めた私はブログの更新。(前日11時には寝てますからね)
本当に昨日の彼らは来てくれるのかしらね?お酒の勢いではないのかしら?
10時の待ち合わせまで時間があったので、ホテルの周りを散歩しに出かけました。 すぐ近くに川があり、あ、ここの家もこの高さまで津波が来たんだと分かる跡がくっきりと。
歩いてみると、その被害が良く分かりました。普通に立っている家でも、人は住めない状態だったり、数件離れた家でも、外目には被害が無さそうだったり。
それは道路に面していたり、住宅の奥まっているところにあったり、ちょっと家の土台が高くなっていたりで、それぞれの被害は違っていたのをまざまざと見せつけておりました。
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朝から家族で一生懸命家を磨いていた新築らしいお家の方もいらっしゃいました。
さて、待ち合わせ時間です。やって来ました、彼ら三人を乗せた車が。 「本当に来てくれたんだ~!」みんな感激です!
案内されたのは七ヶ浜総合スポーツセンターに建つ仮設住宅。入ってびっくり。
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ここも昨日と同じくらい大きい(所帯数の多い)仮設住宅でしたが、家々には手作りの表札もあり、独自に玄関を作っているお宅もあり、そして何より違うのは、しっかりしたボランティアセンターが建っていて、沢山のボランティアの方が働いていることでした。
集会場に顔を出して子ども服を配りたい旨を説明すると、中にいらしたお婆さんは、「暑いからここでやったら」と言って下さいました。
しかし、管理しているボランティアセンターの方は、集会場は毎日予定が入っているので、突然来られてもダメだと。「今日の今日」という予約は受け付けられないと拒否されました。 ごもっともです!
「あそこだったら良いですよ」と教えられたのは炎天下の駐車場脇。 何もしないより良いかと早速ブルーシートを広げ開店準備。 でも暑い、熱い!
洋服を並べる人、家々に声をかける人、誰も何も言わなくても、勝手に動きます。
昨日の仮設と違って、ここは管理され行き届いているのだと分かります。 アメリカより送られた洋服の段ボール箱がたたんで積み重なっておりました。 そうか、アメリカからも物資が来ているのかと。
でも、お声をかけると「いりま~す」と集まって来て下さいました。 あ、物資は届いていても、小さい子のお洋服などは必要なのかしらと・・・。
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炎天下、ブルーシートも熱くなり、裸足で歩いていた子ども達が「あっちっち」と。私たちは早々に切り上げることにしました。
「欲しいけど、この炎天下子どもを連れては行かれない」と仰ったお母さんにサイズはいくつ?赤ちゃんは半年でした。90cmの洋服を何枚か持って行ったら「わざわざ持ってきてくれたの?ありがとう!」と喜ばれました。
ボランティアセンターにお礼を言って、次の目的地へ。 管理も大変なんだろうな。こう云う飛び入りの善意の押し売りは彼らにとっては本当に迷惑なのだろうなと伺えました。
次は昨日教わった和光幼稚園の父兄の方。教えられた住所をナビに入れて車を走らすこと2,30分。
あれ?どんどん海から内陸へ。
間違ったのかしら? それとも内陸の幼稚園だったのかしら? 私たちは半信半疑になりながら探しました。
4歳と半年のお子さんをお持ちのご夫婦とお会いできたのは田んぼの中にあるアパートでした。場所が分からなくてお電話すると、私達もまだ良くこの辺が分からなくてと。
なんと、七ヶ浜でお家を流され、避難所生活から、この度借上げのアパートへ引っ越し出来たのだそうです。でもお子さんはお友達もいるので、同じ和光幼稚園へ通っているとか。
「え~、ここからですか?」と思わず叫んでしまいました。 その距離車で30分はあろうかと。
先程書いたように、幼稚園もその幼稚園児のお宅もみな流されて何も無い方ばかり。私たちの持って行った子ども服やおもちゃ、絵本は皆さんに配って頂けるとか。
もうすぐ夏祭りをしたいので、その場で皆さんにお配りしますと言って下さいました。車は空っぽに!
いや~良かった、良かった。 でももっと早く分かっていればお洋服残しておいたのに・・・。(ごめんね)