ペンネーム牧村蘇芳のブログ

小説やゲームプレイ記録などを投稿します。

禁断の果実 第24話(完)

2025-02-03 20:47:42 | 小説「魔術ファミリーシリーズ」ウェストブルッグ1<禁断の果実>完
 個人の持つ魔力は、個人の成長過程の途中において開眼する。
 成長過程の中で、剣の技を鍛えた、炎の魔法を好んで使った、
 多くの人を癒しの魔法で助けた、己を肉体を極限にまで鍛えた、
 等と、何か一つでも他人とは極端に違う何かをしている事で、
 魔力が生まれるのだ。
 人の体の7割が水で出来ている以上、魔力はどうしても水に傾きやすい。
 だが魔法を使う者は、好む魔法で魔力が決まるといっても
 過言ではないのだ。
 ケイトのように火を好めば火の魔力が、
 キャサリンのように風を好めば風の魔力が自らに宿る。
 自分の力をアップしてくれる魔力だが、
 これらにはそれぞれ長所と短所がある。
 火は水に弱いが金には強いといったものだ。
 だが“空”の魔力だけは例外で、弱点が無い。
 まあ、こんな魔力を得る者など滅多にいないのだが、
 王国内で語られる手出し厳禁の5人は例外中の例外であった。

 ケイトがイヴに聞かせた5人は、全員が空の魔力保持者だったのだ。
「一人目は、イルハン・ブラッド。
 王宮騎士団の参謀長よ。
 二人目は、サイラス・ウィン・レシーア。
 王宮魔法陣の一人で、セレネ魔法学院の理事長も兼任する、
 精霊魔法最高の使い手ね。
 あたしの妹の師でもあるわ。
 三人目は、セイクレッド・ウォーリア。
 王宮護衛団の責任者で六英雄の一人。
 “真紅の魔剣士”って二つ名を持つ悪即斬タイプよ。」
 ここでイヴは、疑問符丸出しの顔をした。
「え?
 でもセイクレッドって人、私に対する処罰は優しかったですよ。」
「ニードルでの強制労働が優しいわけないじゃない。
 国の仕事で一番死亡率が高い仕事なのに。」
「あ・・・!」
 言われてみればそうだ。
 極悪人を狙う以上、殺される確率は遙かに高いだろう。
 ひょっとしたら私は、騙されたのかしら?
 ケイトは、蒼白となるイヴの想いを気にもせず、続きを語る。
「四人目は、ポーラ・ウィン・アブドゥル。
 王宮魔法陣の一人で、魔法使いギルド“アーク”の長も兼任してるわ。
 あたしの師よ。
 そして最後の五人目は、レオン・フィレ・ウィリアムス。
 あらゆる投擲・射的武器のスペシャリスト。
 王国承認暗殺ギルド“ニードル”の長を務めてるわ。
 あ、イヴの長ってことにもなるわね。」
 イヴの青い顔色が、青を通り越して白くなったようだ。
 死亡率が一番高い仕事に入れられて、
 挙げ句の果てに長が危険人物ときたもんだ。
 だが、それでも既に覚悟を決めていたイヴに、迷いの色だけは無かった。
 内容はどうあれ、せっかく手に入れた表の仕事なのだから。
 堂々と大地を歩める世界に、やっと踏み出せたのだから。

 ソルドバージュ寺院の地下3階。
 親族のいない方々が亡くなった場合、ここにある共同墓地に納骨される。
 共同墓地は、駅のコインロッカーのような造りで、
 その小さな扉の一つ一つに亡くなった者の名と戒名が刻まれている。
 戒名は、一般的には種族名が付く。
 ヒューマン、エルフ、ドワーフ、ホビット、などなど
 その者の種族がそのまま刻まれる。
 但し、国に対して功績を挙げた者には、
 種族に関係なく天使名が与えられる。
 功績の度合いにより、最下位エンジェルから始まり、
 最上位ヤーウェまでの多段階ランクだ。
 これに相反して、悪行を重ねた者には悪魔名が付く。
 ソラスからルシファーまでの多段階ランクが。
 ここに新たに納められた骨には、種族名が刻まれるのみであった。
 麻薬をばらまき、自らも破壊神と化したものの、
 それによって破壊した大半は
 ナンバー3の盗賊ギルド“セイル”に過ぎなかったからだ。
 悪人撲滅に一役かったような見方もあり、
 戒名を付けるのには僧侶の意見が分かれたため、
 種族名でまとまったようである。
 扉には小さな燭台が付いている。
 アリサは、新しい蝋燭をセットすると、静かに火を付けた。
 軽く十字をきり、死者に祈りを捧げる。
「願わくば、次なる生誕には温かな家族の元で。」
 長い蝋燭の火は、いつかは小さくなって消えてなくなる。
 その時は、納められた骨と灰が、
 寺院裏の共同埋葬地に埋められる時なのだ。
 生きとし生ける者は皆、水から生まれ地に帰る。
 この世界の言葉だ。
 死後、骨と灰だけになろうと、全てが腐食していこうと、
 最後はいつか必ず、皆、自然の中に帰るのだ。
 これからの者たちへ、大地の恵みを与えるために。

 禁断の果実(完)
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禁断の果実 第23話

2025-02-02 12:28:48 | 小説「魔術ファミリーシリーズ」ウェストブルッグ1<禁断の果実>完
 ケイトは、おもむろに扉を開けた。
 目の前の黒衣の美女は、ケイトに深々と頭を下げる。
「初めまして。
 禁断の果実の種の処分を依頼したイヴといいます。」
「あ、あなたがイヴ!」
「依頼が無事に終わりましたので、料金を支払いに来たのですが・・・。」
「あ、ど、どうぞ、入って。」
 まさか、ニードルの人間が依頼人だったなんて。
 応接室にイヴを通し、ソファーに座らせた。
 死の黒衣とまで呼ばれるニードルを相手にするのは、
 さすがのケイトも緊張する。
 そしてイヴは、持ってきたトランクをテーブルの上に静かに置いた。
「依頼料は、トランクごと受け取ってもらいたいのですが。」
「えぇ!?」
 ケイトは、失礼しますとトランクを開けて中身を確認した。
 中には、ルーフ金貨が山と入っていた。
 今では2年に1度しか製造しないとまで言われている、
 稀少価値も高い金貨であった。
 それが、トランクいっぱいに入っている。
 いくらなんでもこれはちょっと・・・。
「ね、ねえ、イヴ。」
「はい?」
「いくらなんでも、もらいすぎよ。
 いったい、何百枚入ってるの!?」
「あ、確かに。
 私からの仕事依頼料は、そのうちの200枚です。
 私の、シーフギルド当時の全財産です。
 今日から晴れてニードルの実行部隊になりましたので、
 その時のお金は全て手元から無くしたかったんです。
 もちろん、依頼をこなしてくれたお礼の意もありますが。」
「そ、それはありがと。
 でも、あのね、それでも多すぎるわ。」
 イヴは、1枚の書面を差し出した。
 ニードルからのものだ。
 ケイトはそれを受け取り、静かに読みふける。
 そして、ようやく納得の表情を見せた。
「そっか。
 私が果実の木を守っていたときに殺した50人近くの人間は、
 全員がシーフギルドの人間だったのね。」
 ようは、その人間すべてが賞金首の対象だったらしい。
 書面には、以下の文面が書かれていた。

 ケイト・セント・ウェストブルッグ様
    この度は、盗賊ギルド“セイル”の壊滅にご協力頂き、
    誠にありがとうございました。
    配当金は、1人当たりが1500リラと大変少額ではありますが、
    稀少価値の高いルーフ金貨にてお渡ししますので、
    これでご了承頂きますよう、お願い申し上げます。

    51人×15ルーフ=765ルーフ賞金配当

 金鉱山の産出が年々減少していることから、
 今では1ルーフの価値がかなり跳ね上がっている。
 昔は固定レートで、
    1リラ (銀貨)=10ラード(銅貨)
    1ルーフ(金貨)=10リラ (銀貨)
    ※おおよそ、金貨1枚が1万円、銀貨1枚が千円、
     銅貨1枚が百円の感覚。
 だったのだが、近年はルーフ金貨に限り、
 倍近い価値にまでなってしまっている。
 すっかり変動しまくっていた。
 昔は金が予定より多く産出しても、ゴールド輸出量規制法に基づき、
 市場に出回る金の量を一定に保っていた。
 だから固定レートでいけたのだが、今では資源減少の現れか、
 産出量が一定量にすら達していない有様なのである。
 イヴの全財産が200ルーフと語っていたが、だからって、
 イコール2000リラとは限らないのだ。
 ひょっとしたら、その2~3倍かもしれない。
「それもあって、私の最初のニードルでの仕事は、
 この金貨の配送業と言われたんです。
 でも、あなたに会えてよかった。
 ずっとお礼が言いたかったの。」
「お礼って言われても、結局は果実の種は木になるし、
 最悪の結果だと思うわ。
 処分出来たのは、麻薬中毒者を全員焼き殺した後で、
 母の錬金術に頼ってようやくだったもの。」
「そんなことない!
 私は、大好きなこの国が破壊神の手で滅ばないようにしたかったのよ。
 あなたは見事にそれを成し遂げてくれたわ。」
「・・・ありがとう、イヴ。」
 今度は、ケイトがイヴに深々と頭を下げて礼を言った。
 そしてその後で、
「じゃ、この金貨は確かにトランクごと受け取ったわ。」
 そして、確認するように、
「まさか、この金貨にまで魔鍵かけてないわよね!?」
 ちょっと間を置いてイヴが、堪えながらも笑ってしまっていた。
 トランクではなく“金貨”と語るあたり、
 ケイトは魔鍵の本当の恐ろしさを知っているのだろう。
 だが、それでもイヴは吹き出さずにはいられなかった。
 最初に渡していた箱の魔鍵に苦戦したのが、感じ取れたからだ。
 それを見たケイトも、つられて一緒に笑っていた。
「あ、ごめん。
 お茶も出してなかったわね。
 今、用意するから、ゆっくりしていってね。」
 ケイトが立ち上がった。
 ドールはお出かけなのか、自分で用意するらしい。
「じゃ、お言葉に甘えるわ。
 聞きたい話もあるし。」
「何?」
「ケイトなら知ってると思うんだけど、
 王国で手出し厳禁の5人って全員分かる?
 よかったら教えて欲しいな。」
 いつのまにか、2人はお互い名前で呼び合っていた。
 いい親友が出来たことに、お互いが喜んでいるようだった。
「え?イヴ知らないのぉ!」
 驚きながら、コーヒーとケーキを持ってきた。
 そして、向かいのソファーに再び座る。
「じゃあ、教えてあげるわ。まず、1人目は・・・。」
 今、イヴは、ようやく安らかな空間を得ていたようだった。
 今までは出来なかった、親友が出来た。
 何気ない会話も出来るようになった。
 ごく当たり前の事が、こんなに幸せなことに改めて身をもって知った
 イヴであった。

 元フォルター男爵の領地。
 現ガーディア国の領地に、ケイトの母アニスと妹のキャサリンが来ていた。
 裏結界器に類似した物が、腐敗した地の四隅に設置されている。
 それには、炎の精霊サラマンダーの模様が刻まれていた。
「それにしても、本当に随分と腐敗したものですわね。」
 アニスが、半ば呆れたように口に出した。
 農地拡大の一環で地を掘り起こしたところから、
 古き時代の廃棄物が大量に出没。
 それが全ての原因らしい。
 異常な腐臭を吐き出すそれらは、魔王ベルゼブブの死蠅に匹敵するほどの
 威力で、瞬く間に地を腐敗させていったのだ。
 地からは異臭がし、そこから生えた草木は枯れ果てて変色している。
 生活水となる川が近くに無いのが、唯一の幸いと言えた。
 この広大な腐敗した地を、本当に3年間で復活出来るのだろうか?
「じゃ、はじめま~す!
 皆さん、離れてて下さいね~!」
 キャサリンが辺りの人々に叫ぶ。
 土壌復活の有様を一目見ようと集まった、農業、林業を営む人たちだった。
 皆、固唾をのんで見守っている。
 キャサリンが、封魔術特有の印を結び、裏結界器を発動させる。
 ブブブと、奇妙な音を立てていた。
 刻印が赤く光る。
 すると、ゴオオと音を立てて裏結界器から炎が出現した。
 四辺が炎の壁となるや、その中では炎の精霊サラマンダーが出現し、
 枯れた草木や腐敗した地を焼いていく。
 見に来ていた人々は、凝視していた。
 こんなことをして大丈夫なのか?
「あ、あの・・・本当にこんなことして、大丈夫なんですか?」
 農地が焼かれる有様を見て、ついに耐えきれずに口に出していた。
 キャサリンはニコリと笑みを見せて応える。
「大丈夫ですよぉ。
 火は地を育む力を持っているんです。
 精霊サラマンダーは、あらゆる腐敗した地を元の地に戻すのと同時に、
 土壌を完全に再生してくれる、炎の上位精霊フェニックスを
 呼んでくれるんですよ。」
 説明している間に、炎で出来た巨大な鳥が結界内に出現した。
 周りで見ている皆が、感嘆な声を上げる。
 あの鳥に再生出来ない物は無い。
 必ずや復活する。
 ようやく、人々が安堵のため息をもらした。
「この裏結界器を、他の腐敗した地でも使えば、もう大丈夫ですね。」
「そうですが、また、この結界器が再利用出来るまで数ヶ月かかります。
 魔力を再蓄積するのに時間がかかるんです。」
「・・・なるほど。
 だから3年もかかるのか。」
「だから、あとは母の薬にも頼って下さい。」
 その母は、液体の薬品を小瓶に入れてきていた。
 とりあえずのサンプル分を持ってきたようだ。
「この液体は、水で10倍に薄めて使用して下さい。
 腐敗した地にかければ、瞬く間に土壌が復活します。」
 水で10倍とは、随分と濃縮した薬品らしい。
「国の錬成場を一部お借り出来ましたから、
 明日には、皮製の大きな水袋で1000袋を用意出来ますわ。」
 国の錬成場とは、主に国の病院“シーズン・ホスピタル”に供給する
 医薬品を作っているところである。
 作業員も約500名ほどおり、皆、現在の化学“錬金術”の知識豊富な
 メンバーの集まりであった。
 ちなみにそこは、アニスの実家が経営しているところである。
「ありがとうございます。
 早速、ご活用させていただきます!」
 その薬品に、アニスは禁断の果実を大量に使っていた。
 聞きもしないから答えもしないアニスだが、あのとき大量にもぎ取った
 果実は、全てこの薬品の原料となっていたのだ。
 麻薬の効果を無くすのには苦労したようだが、
 苦労した結果は得られたらしい。
 ついでにあのワクチンも大量に作ったらしく、
 それは国の錬成場を通して病院に高値で売っている。
 いったい、いくら稼ぐ気なんだか、この魔女は。
 その日の作業を終えた魔女とホエホエ娘は、
「まったく嬉しいわね~。
 こんな美味しい仕事が手に入るなんて、ケイトに感謝だわ。」
「お姉ちゃんも儲かったのかなぁ?
 儲かってるといいね~。」
 金のことしか頭にないようだった。
 が、母にして思えば、
『裏結界器を街中で使われなくて良かったわ。
 父さんにも感謝しなきゃいけないわね。』
 裏結界器の能力を間近で見ただけに、
 恐怖の念だけはなかなか消えなかった、母アニスであった。

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第109話 アマラ深界(第5カルパ・墓標の間)

2025-02-02 11:53:33 | ゲームプレイ記録「真・女神転生Ⅲ NOCTURNE HD REMASTER」
 アマラ深界第5カルパへ。

 大天使メタトロンの扉に向かう途中、
 隼人がLV99に。
 天罰を諦めた。
 隼人はソフィアの力を完全に引き出した。

☆神 霊:檀隼人LV99/HP999/MP417
 能力値:力31/魔30/体27/速30/運29
 補正値:力10/魔10/体10/速10/運0
 合 計:力40/魔40/体37/速40/運29
 禍 魂:マサカドゥス
 耐 性:万能属性以外の全ての攻撃が無効
 スキル:至高の魔弾/死亡遊戯/気合い
     貫通/会心/デスカウンター
     タルカジャ/三分の活泉

 大天使メタトロンを示して扉を開け、
 その先にある10番目の墓標の間に入った。
 墓標は3基ある。
 まずは手前に2つ並んだ左側を選択。

 『魔王アーリマンの記憶、ここに眠る』
 …と刻まれている。
 隼人は黒のバイザーを使った。
 アーリマンとの戦いの記憶が蘇る。

1ターン目

アーリマン
「無限の静寂の前に、
 邪なる者の力、如何ほどのものか、
 見ておくのもまた一興というものか…
 …我の言葉が届かぬときには、
 おまえを地獄に導くこととしよう。
 これは遊戯だ…
 物理攻撃…これを禁ず…」

 隼人、タルカジャ(1回目)、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ランダマイザ(1回目)、
 大天使ミカエル、ランダマイザ(2回目)、
 隼人、タルカジャ(2回目)、

 魔王アーリマン、
 大天使ミカエルに攻撃、
 大天使ミカエル、ダメージ、
 大天使メタトロンに攻撃、
 大天使メタトロン、ダメージ、

2ターン目

 隼人、タルカジャ(3回目)、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ラクカジャ(1回目)、
 大天使ミカエル、ランダマイザ(3回目)、
 隼人、タルカジャ(4回目)、

 魔王アーリマン、
 隼人にアギダイン、
 隼人、無効化、

3ターン目

 隼人、気合い、
 ライドウ、ミシャグジ雷電、
 大天使メタトロン、ラクカジャ(2回目)、
 大天使ミカエル、プロミネンス、

アーリマン
「ククククク…
 遊戯を続けるとしよう…
 魔法攻撃…これを禁ず…」

 魔王アーリマン、
 隼人にアギダイン、
 隼人、無効化、

4ターン目

 隼人、至高の魔弾、
 クリティカル、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使メタトロン、ラクカジャ(3回目)、
 大天使ミカエル、ランダマイザ(4回目)、
 隼人、気合い、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使メタトロン、ラクカジャ(4回目)、

アーリマン
「ククククク…、邪悪なる無法者め…
 この辺で終わりにしよう。
 遊戯など、無限の静寂の前には
 ただ無意味で無駄なものに過ぎぬ。
 おまえも、闇に、滅するがいい…」

 魔王アーリマン、第二形態、

5ターン目

 隼人、至高の魔弾、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使メタトロン、シナイの神火、
 大天使ミカエル、デスバウンド、
 隼人、気合い、

 魔王アーリマン、
 大天使ミカエルに攻撃、
 大天使ミカエル、ダメージ、
 隼人に攻撃、
 隼人、無効化、

6ターン目

 隼人、大天使ミカエルに宝玉、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使メタトロン、次に回す、
 大天使ミカエル、デスバウンド、
 クリティカル、

 以上、終了。
 10000EXP、10000マッカ入手。

 墓標の文字が変化した。
 『魔王アーリマンの記憶、
  22回の攻撃で眠る』

※22回以内でハイスコア。

 数字が赤く表示されるとハイスコア扱い。
 魔王アーリマンは22回以内なので、
 ギリギリハイスコアだった。
 クリティカルを出す、弱点を突く等して
 アイコン消費を抑えるのがポイント。
 だがハイスコア自体に深い意味は無い。
 狙えたら狙ってみてという程度のものだ。
 2周目プレイでイザナミとイザナギに
 会うイベントは、全ての墓標の間で
 ボスを倒せばOK。
 ハイスコアである必要は無いので、
 その点は安心してほしい。

 墓標の間で戦うと、
 初戦と比べて経験値は軒並み低くなる
 と言うが、魔王アーリマンは別格だ。

 洗脳用に悪魔全書で購入し、再び
 仲魔にした大天使ミカエルがLV92に。
 タルカジャを諦めた。

 次は手前に2つ並んだ右側の墓標を選択。

 『邪神ノアの記憶、ここに眠る』
 …と刻まれている。
 隼人は黒のバイザーを使った。
 ノアとの戦いの記憶が蘇る。

1ターン目

 隼人、タルカジャ(1回目)、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使ミカエル、ランダマイザ(1回目)、
 地母神スカディ、スクカジャ(1回目)、
 隼人、タルカジャ(2回目)、

 邪神ノア、
 隼人に攻撃、
 隼人、ダメージ、デスカウンター
 大天使ミカエルに攻撃、
 大天使ミカエル、ダメージ、

2ターン目

 隼人、タルカジャ(3回目)、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使ミカエル、ランダマイザ(2回目)、
 地母神スカディ、スクカジャ(2回目)、
 隼人、タルカジャ(4回目)、

 邪神ノア、夜のオーロラ(耐性変更)、
 氷結有効、万能に強い、他は全て反射、
 隼人にアギダイン、
 隼人、無効化、

3ターン目

 隼人、気合い、
 ライドウ、的殺、
 大天使ミカエル、ランダマイザ(4回目)、
 地母神スカディ、次に回す、
 隼人、至高の魔弾、
ノア
「なんで…
 なんでオマエはいつも、
 オレの邪魔ばかり…」

 邪神ノア、第二形態、

 邪神ノア、夜のオーロラ(耐性変更)、
 氷結有効、万能に強い、他は全て反射、
 ライドウに攻撃、
 ライドウ、ダメージ、

4ターン目

 隼人、ライドウに宝玉、
 ライドウ、的殺、
 大天使ミカエル、絶対零度、
 地母神スカディ、次に回す、
 隼人、気合い、

 邪神ノア、夜のオーロラ(耐性変更)、
 火炎有効、万能に強い、他は全て反射、
 マハブフダイン、
 隼人、大天使ミカエル、無効化、
 他は躱した、

5ターン目

 隼人、至高の魔弾、
 ライドウ、的殺、
 大天使ミカエル、プロミネンス、
 地母神スカディ、次に回す、
 隼人、自分に宝玉、

 邪神ノア、夜のオーロラ(耐性変更)、
 衝撃有効、万能に強い、他は全て反射、
 大天使ミカエルにウソブキ、
 大天使ミカエル、大ダメージ、

6ターン目

 隼人、大天使ミカエルに宝玉、
 ライドウ、的殺、
 大天使ミカエル、次に回す、
 地母神スカディ、真空刃+衝撃高揚、
 隼人、至高の魔弾、

 以上、終了。
 7692EXP、10000マッカ入手。

 墓標の文字が変化した。
 『邪神ノアの記憶、
  23回の攻撃で眠る』

※30回以内でハイスコア。

 邪神ノアの経験値も良かった。
 が、夜のオーロラとウソブキを考えると、
 あまり相手にしたくない。
 魔王アーリマンの方がまだマシだと思う。

 ちなみに他の墓標は、
 経験値もマッカも極端に少なくなる。
 ボスを倒す事だけに専念しよう。

 最後に奥の墓標を選択。

 『魔神バアル・アバターの記憶、
  ここに眠る』…と刻まれている。
 隼人は黒のバイザーを使った。
 バアル・アバターとの戦いの記憶が蘇る。

1ターン目

 隼人、タルカジャ(1回目)、
 魔王ベルゼブブ、ランダマイザ(1回目)、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ランダマイザ(2回目)、
 隼人、タルカジャ(2回目)、

バアル・アバター
「我は問う。
 汝が創世者たる資格を持つのか。
 我が呪い、我が魔力で、
 汝らの姿を写すとしよう。」

 魔神バアル・アバター、
 ライドウにバエルの呪い、
 ライドウ、無効化、

2ターン目

 隼人、タルカジャ(3回目)、
 魔王ベルゼブブ、ランダマイザ(3回目)、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ランダマイザ(4回目)、
 隼人、タルカジャ(4回目)、

 魔神バアル・アバター、
 大天使メタトロンにバエルの呪い、
 大天使メタトロン、無効化、

3ターン目、

 隼人、気合い、
 魔王ベルゼブブ、気合い、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ラクカジャ(1回目)、
 隼人、次に回す、
 魔王ベルゼブブ、次に回す、

 魔神バアル・アバター、メギドラ、
 隼人のみダメージ、
 他は躱した、

4ターン目

 隼人、至高の魔弾、
 クリティカル、
 魔王ベルゼブブ、地獄突き、
 クリティカル、

 以上、終了。
 769EXP、1000マッカ入手。

 墓標の文字が変化した。
 『魔神バアル・アバターの記憶、
  13回の攻撃で眠る』

※14回以内でハイスコア。

 経験値とマッカ、
 アーリマンとノアに比べて極端に低すぎ!
 やっぱり見た目だけボスだった…

 魔神バアル・アバターが
 フラロウス・ハレルとオセ・ハレルを呼ぶ
 というのは、条件がある。
 (ハードもノーマルも同じ。)
 詳しくは攻略サイト等を参照してほしい。
 たぶん普通に戦闘してたら、
 呼ばれる可能性大だ。
 1ターン目から3ターン目までの行動が
 良いヒントになっていると思う。
 可能であれば、デスカウンターの無い
 パーティーで挑むのが良いかも。

 次はB2Fにある9番目の墓標の間へ。
 ここにある墓標は2基だ。
 まずは左側の墓標を選択。

 『魔神ミトラの記憶、ここに眠る』
 …と刻まれている。
 隼人は黒のバイザーを使った。
 ミトラとの戦いの記憶が蘇る。

1ターン目

 隼人、タルカジャ(1回目)、
 魔王ベルゼブブ、気合い、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使ミカエル、ランダマイザ(1回目)、
 隼人、気合い、

 魔神ミトラ、龍の眼光、
 マハムドオン、
 大天使ミカエル、ミス(何もなし)、
 他は無効化、

2ターン目

 隼人、至高の魔弾、
 魔王ベルゼブブ、地獄突き、
 クリティカル、

 以上、終了。
 444EXP、500マッカ入手。

 墓標の文字が変化した。
 『魔神ミトラの記憶、
  5回の攻撃で眠る。』

※6回以内でハイスコア。

 回復する為に一旦墓標の間を出て
 ランダムエンカウントで戦闘する。

 大天使メタトロンがLV98に。

☆大天使:メタトロンLV98/HP762/MP399
 能力値:力33/魔35/体29/速25/運16
 耐 性:破魔・呪殺・バッドステータス攻撃無効
 スキル:シナイの神火/メギドラオン
     汚れ無き威光/ランダマイザ
     タルカジャ/ラクカジャ/マカカジャ
     勝利の雄叫び

 魔王ベルゼブブがLV97に。
 勝利の雄叫びを覚えた。
 見覚えの成長を諦めた。

☆魔 王:ベルゼブブLV97/HP756/MP378
 能力値:力36/魔29/体29/速29/運21
 耐 性:破魔・呪殺・バッドステータス攻撃無効
 スキル:死蝿の葬列/地獄突き/冥界破
     気合い/貫通/会心
     ランダマイザ/勝利の雄叫び

 再び墓標の間に入り、
 次は右側の墓標を選択。

 『鬼神トールの記憶、ここに眠る』
 …と刻まれている。
 隼人は黒のバイザーを使った。
 トールとの戦いの記憶が蘇る。

1ターン目

 隼人、タルカジャ(1回目)、
 魔王ベルゼブブ、ランダマイザ(1回目)、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使ミカエル、デスバウンド、
 クリティカル、
 隼人、タルカジャ(2回目)、
 魔王ベルゼブブ、地獄突き、

トール
「ここまで成長しているとは…」

 鬼神トール、龍の眼光、
 マカカジャ、マハジオダイン、
 デクンダ、マハジオダイン、
 隼人と大天使ミカエル、無効化、
 他はダメージ、

2ターン目

 隼人、至高の魔弾、
 魔王ベルゼブブ、ランダマイザ(1回目)、
 ライドウ、ヨシツネ見参、
 クリティカル、
 大天使ミカエル、デスバウンド、、
 隼人、至高の魔弾、

トール
「強くなったものだ…
 あの…キサマがな…」

 鬼神トール、龍の眼光、
 タルカジャ、気合い、
 魔王ベルゼブブに地獄突き、
 魔王ベルゼブブ、ダメージ、
 隼人に攻撃、
 隼人、無効化、

3ターン目

 隼人、至高の魔弾、

トール
「我が旅もここで終わりか…」

 以上、終了。
 153EXP、500マッカ入手。

 墓標の文字が変化した。
 『鬼神トールの記憶、
  9回の攻撃で眠る。』

※10回以内でハイスコア。


 楽に戦いたいなら、
 魔人ブラックライダーを
 用意するのがお勧め。
 次に回すなどして、1ターンで
 ソウルバランスを2回やるといい。
 HP半減を2回やる事になるので、
 簡単に倒せると思う。

 これでアマラ深界第5カルパの
 墓標の間は終了。

 次はアマラ深界第4カルパの
 墓標の間に挑む。
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禁断の果実 第22話

2025-02-01 21:02:35 | 小説「魔術ファミリーシリーズ」ウェストブルッグ1<禁断の果実>完
 フォルター男爵の領地。
 そこで暮らす人々に報が入ったのは、3日後のことであった。

 隣接する巨大12国家の1つ、ガーディア王国に吸収合併。
 領地民の、農業および林業を営む者への完全救済措置が決定。
 但し、救済期間は土壌活性化完了予定の3年後までとする。
 領地は、ガーディア王国領第6分地とし、
 責任者をフォルター男爵に任命する。
 この分地にての農業、林業、貿易を主な管理業務とする。
 分地と空港は、新設された王宮騎士団第5軍を警備隊とする。
 責任者は、アガン・ローダーとする。

 そのアガンは、室長と共に取調室の隣の部屋に来ていた。
 ガラスの様な壁の向こうの取調室の様子が、とてもよく見える。
 そして声も聞こえる。
 だが、それでも、こちらの声が取調室に聞こえることはない。
 また、姿も見えることがない。
 そんな、特殊な魔法壁の向こう・・・
 取調室には、セイクレッド・ウォーリアに質問されている
 イヴの姿があった。
 イヴは、自首してきたらしい。
「フォルター男爵は、ポストにアサッシンギルドとの連絡方法や、
 白紙の“雄羊の契約書”が投函されていたという。
 それは、おまえではないんだな。」
「ええ。
 私は種を奪取しただけにすぎないわ。
 だから、ひょっとしたら最初から
 何者かに監視されていたのかもしれない。」
 アガンと室長は、黙したまま聞いている。
「何故、そう言い切れる?」
「私は、早朝時間に王城前広場で盗賊共に狙われたわ。
 人混みにまぎれて仕事をする盗賊が、
 人通りの少ない早朝に表に出ることは異例なの。
 護衛団に狙われやすくなるだけだからね。」
「木の葉を隠すなら森の中ってやつか。
 人混みの中で盗賊稼業というのは、
 意外ではなく常識ということか。」
「そういうこと。
 でも、この国から南に10キロも離れた領地の人間の監視
 というのにも疑問があるわ。
 だから私は、領地と王国の間にある空港があやしいと思うの。」
「そこに、敵の本拠地が?」
「わからない。
 でも王国の外にそんな組織があるということは、
 私のいた盗賊ギルドにも無い情報だわ。
 だから確信が持てないのも事実よ。」
 だが、そんな情報でも、セイクレッドは手応えを得たような笑みを見せた。
 言うなれば不敵の笑みだ。
 イヴが、彼の表情にゾクリとする。
 彼は、王国では手出し厳禁とまで恐れられる5人のうちの1人。
 “真紅の魔剣士”であった。
「いや、それだけ聞けば充分だ。」
 そう言うと、セイクレッドはアガンと室長のいる部屋の壁を叩いた。
 まさか、気配で気付いたのだろうか。
 2人が隣の部屋へと移動する。
「アガン!」
 イヴが声を上げたが、アガンは黙したままだ。
 表情も変わらない。
 ビルの行動を止めた話の全容は、イヴも熟知しているからか、
 お互い何も言えなかった。
 それでも間をおいてイヴが、
「ありがとうね。」
 と、一言だけ口にした。
 アガンは軽く目をつむり、無言で頭を下げる。
 言葉が見つからないのか。
 それとも、これが彼の礼儀なのか。
 セイクレッドは、アガンに向けて語り出す。
「聞いてのとおりだ。
 新しい将軍殿には酷な話だが、
 どうやら空港が“奴ら”の接点になっているのは確かなようだ。
 俺が集めた他の情報と合わせると、空港のどこかに“奴ら”の支部がある。」
「奴らとは?」
 アガンは、フォルター男爵の領地と空港の警備が仕事となる。
 空港に何かあるとあっては、もはや他人事ではないのだ。
「ブラック・シープという、世界最大の闇組織だよ。」
 ブラック・シープとは、本拠地不明、構成人数不明。
 それでいながら盗賊ギルドと暗殺ギルドを顎で使う、
 最大の暗黒組織と言われている。
 そんな奴らの支部が、空港にあるという・・・。
 空港の警備とは表向きの台詞だ。
 実際には、空港の監視ではないか。
 女王はまさか、これを視野に入れて警備と語っていたというのか。
 1番に恐るべきは、女王の計画的な組織編成の凄さと言えた。
 カチン、カチンと、アガンの腰元で音がした。
 暗黒の魔剣が鞘から出たがっている。
 ブラック・シープを語る者共の血が吸いたくて、
 うずうずしているのだろう。
 アガンもまた、新しい巨大な敵の存在に内心歓喜していた。
「お任せ下さい。
 第5軍が、必ずや奴らの首を王に献上してみせましょう。」
 室長が、一任したと言わんばかりにアガンの肩を軽く叩いていた。
 そして、セイクレッドがアガンに語る。
「来たついでで悪いが、イヴを“ニードル”の本部まで連れていってくれ。
 彼女は今後、そこで働くことになる。」
 王宮魔法陣“闇夜の陣”に入る最後の1人はイヴであった。
 この台詞には、イヴ自身が驚いた。
「私が・・・ニードルに?」
「禁固数年後に外へ解放しても、
 他の闇組織から命を狙われている身ならば、
 逆に奴らの命を狙う部署に配属すれば問題ないだろう。」
「確かにそうですが・・・いいのですか?
 私が入隊しても?」
 ニードルの入隊試験は、かなり厳しいと言われている。
 100人受けても1人も合格しないことなど当たり前。
 そのうえ入隊試験自体が年に1回しかない。
 これに推薦入隊出来る者となると、
 余程のポテンシャルを秘めた者でなければ不可能だ。
 それでも、イヴは推薦合格なのだろう。
「魔鍵のイヴの話は、私も耳にしている。
 それだけの実力者なら、すぐに実践投入出来るはずだ。
 故に禁固は無い。
 3年間の、ニードルでの強制労働が実刑となる。
 それ以後は、普通にニードルの職員となるだけだ。
 除隊する事は可能だが、入隊したままでいる事の方を勧めるがな。」
 これだけの台詞を聞くや、イヴは深々とセイクレッドに頭を下げた。
「ありがとうございます。」
「ニードルの本部へはどう行けば?」
「一旦、城を出て右に曲がれ。
 王城区域西部にある、一番デカイ建物がそれだ。」
「わかりました。」
 イヴは、アガン、室長と共に、ニードルへと向かっていった。
 イヴをニードルに預けるや、アガンは室長と共に城へと戻っていった。

 その少し後、
「あ、やっぱりイヴもこちらに来ましたか。」
 ルクターが、ひょっこりと現れた。
「ルクター!
 そうか、あなた、ニードルに所属していた暗殺者だったのね。」
「まあ、そうなります。」
 何を言われても、ルクターはお馴染みのノンビリ口調だ。
 しかし、ここが本当に暗殺ギルドなんだろうか?
 玄関を入ったロビーは広い。
 受付カウンターには受付嬢からおり、
 他のフロアには喫茶店やビリヤード場、ダーツ場まである。
 ゆったりと座れる3人掛けのソファーは、
 軽く目を通しても20はあるだろう。
 まるで、高級ホテルみたいだ。
 ルクターは、受付カウンターに顔を出した。
「副官、お久しぶりでございます。」
 同伴していたイヴが、ギョッとした。
 まさか、ルクターは、ここで2番目に偉い人なの!?
「新規登録者のイヴ宛てに仕事はありますか?」
 さっそく仕事ときた。
 職員の紹介などは後回しのようであった。
「暗殺の仕事は今のところありませんが、宅配業務が1件あります。」
 そう言うや、受付嬢はトランクをイヴに差し出した。
 見覚えのあるトランクだ。
「あ!
 私の盗賊ギルドで使っていたトランク!」
「盗賊ギルド“セイル”が壊滅した後、
 王宮護衛団が徹底捜索した中に見つけた物です。
 これには、あなたの全財産が入っています。」
 全財産と言っても、もはや金品以外は価値のないものばかりだ。
「中には現金しか入っておりません。
 物は全て金に換算しています。」
 イヴは、これだけ言われるや、すぐにピンときた。
「そうね。
 まだ彼女に会ってもいなかったし、仕事料も払っていなかったものね。」
「今すぐに行きますか?」
 ルクターに声を掛けられ、イヴが素直に首を縦にふった。
「行って来るわ。
 お礼も言いたいし。」
 ゼロからの出発に、イヴはむしろ喜んでいるようであった。
「では、これに着替えて下さい。」
 受付嬢が、着替え一式の入ったような背負い袋を手渡した。
 袋の皮生地は厚く、冒険者が欲しがるような丈夫な物だ。
「これは?」
「王国承認暗殺ギルド“ニードル”の、実行部隊の女性用制服です。
 全身をまとうタイプですが、季節に分けて4タイプの服が用意されており、
 とても動きやすく機敏と評判です。
 今は初秋の季節なので、秋向けの服を2着用意しました」
「ありがとう。
 更衣室はあるのかしら?」
「喫茶店フロア奥に、洗面所、バスルーム、更衣室等がございます。」
 冗談抜きで、ホテルのようであった。
 どこか矛盾な感覚を抱いたまま、更衣室へと向かう。
 そこで背負い袋を開けるや、目を見張るものがあった。
 暗殺ターゲットのリストがある。
 どこに住んでいるか、その者の名は、
 その者を殺した時に得られる報奨金は、などが綿密に記載されていた。
 組織で名を挙げたければ、この者たちを殺せということなのね。
 高級ホテルの一員になれたような表の景色とは裏腹に、
 現実は実力重視の厳しい仕事が、すでに待っていたのだった。

 ケイトと言えば、ふてくされていた。
 仕事の内容が錬金術絡みだっただけに、
 母に仕事を奪われたような感じがして、どこか腑に落ちなかったからだ。
 更には強敵スーレンを、妹キャサリンに奪い取られ面目丸つぶれの気分に。
 挙げ句の果てには、テリスから花捜索の仕事料を得たものの、
 肝心のイヴとは一度も会っておらず、
 人形娘も彼女の後の行動を理解していなかったからだ。
 タダ働きになるのかしら?
 後から聞いた話だが、
 どこかの馬鹿が母に呪いのある契約書を書かせたらしい。
 怪鳥ロックの羽根ペンに気を取られ、
 “忘却のインク”の存在に気付かなかった間抜けな馬鹿は誰だったのかしら?
 あれで書かれた契約書は、全て白紙と化してしまうのに。
 その母は、国から仕事を得たらしく、
 ここ数日は地下の錬成場をフル稼働している。
 何をやっているのやら。
 妹キャサリンも、新開発の製品の依頼を国から受けたようだ。
 あたしに、しょっちゅう“火”の事について聞いてくるから、
 その類のものを作っているんだろう。
 2人とも、見通し明るくていいな~。
 羨ましさ全開のケイトであった。
 喫茶店アリサにでも行って、ケーキ食べまくろうかな~。
 食にストレスのはけ口を求めるケイトであった。
 が、今回もそう簡単には外出を許さない。
 魔術探偵事務所の扉が、軽くノックされた。
「誰かしら?」
 覗き窓を覗く。
 そこには1人の女性が立っていた。
 随分と大きめなトランクを手にしている。
 が、そんな事は問題ではない。
 ケイトは、その女性の衣装に驚いた。
 上下ともに漆黒の衣装は、気温体感保護を施した特殊な服だ。
 その胸元に、鋭い銀の針を光らせたイラストがある。
 おそらくは、背中にも同じイラストがあるだろう。
 それは、王国承認暗殺ギルド“ニードル”のものであった。

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第108話 カグツチ塔3(魔神バアル・アバター)

2025-02-01 20:58:26 | ゲームプレイ記録「真・女神転生Ⅲ NOCTURNE HD REMASTER」
 カグツチ塔3-BのSターミナルを
 目指している途中で、隼人がLV98に。
 メディアラハンを諦めた。

☆修羅王:檀隼人LV97/HP999/MP411
 能力値:力31/魔30/体27/速30/運28
 補正値:力10/魔10/体10/速10/運0
 合 計:力40/魔40/体37/速40/運28
 禍 魂:マサカドゥス
 耐 性:万能属性以外の全ての攻撃が無効
 スキル:至高の魔弾/死亡遊戯/気合い
     貫通/会心/デスカウンター
     タルカジャ/三分の活泉

 見覚えの成長で魔王ベルゼブブがLV96に。
 死蝿の葬列を覚えた。
 メギドラオンを諦めた。

ベルゼブブ
「気に入るかは知らぬが、
 私の戯れ事と思って納めておけ。」

 くらましの玉を貰った。
 …確かに戯れ事だな。
 これ使う事は無いと思うよ。

☆魔 王:ベルゼブブLV96/HP750/MP375
 能力値:力35/魔29/体29/速29/運21
 耐 性:破魔・呪殺・バッドステータス攻撃無効
 スキル:死蝿の葬列/地獄突き/冥界破
     気合い/貫通/会心/ランダマイザ
     見覚えの成長

 何事も無くSターミナルに着いたのでセーブする。

 ランダムエンカウントの戦闘は、

 隼人、次に回す、
 ライドウ、挑発+MP回復、
 大天使メタトロン、メギドラオン、
 妖精ティターニア、メギドラオン、
 生き残りがいたら、隼人が殴る、

 で終わる。
 生き残れるのは魔王アルシエルとアバドンくらい。
 1体なら殴るし、2体以上なら死亡遊戯といった
 感じだ。
 物理に強いわけではないので貫通の恩恵も無い。
 終わりが近付いているという事でもあるのだろう。
 なので、わざと色々な攻撃を試して楽しむ方が
 いいのかもしれない。

 天使ドミニオンのいる場所まで行き、
 その奥にある昇降ブロックに乗って上へ。

 462F。
 ここに3つ目のSターミナルがある。
 カグツチ塔3-Cでセーブした。

 Sターミナルを出て、
 強い妖気を感じる扉を開け、中に入る。
 すると、上空からゆっくりと降りてきた。

バアル・アバター
「よくぞ来た。
 汝もまた、戦う運命にある者なれば
 礼は尽くそうぞ…
 …
 …わたしたちは、もう友ではない。
 コトワリを違え、創世を争う、
 出会えば戦うしかない敵同士だ。
 幸いなるか、
 互いに涙も流れぬ体になった。
 一戦を交えることなど、
 何のためらいも無かろう…
 さあ、真に優れたるは汝か我か。
 全ての力をもってかかってくるがいい!」

1ターン目

 隼人、タルカジャ(1回目)、
 魔王ベルゼブブ、ランダマイザ(1回目)、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ランダマイザ(2回目)、
 隼人、タルカジャ(2回目)、

バアル・アバター
「我は問う。
 汝が創世者たる資格を持つのか。
 我が呪い、我が魔力で、
 汝らの姿を写すとしよう。」

 魔神バアル・アバター、
 ライドウにバエルの呪い、
 ライドウ、無効化、

2ターン目

 隼人、タルカジャ(3回目)、
 魔王ベルゼブブ、ランダマイザ(3回目)、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ランダマイザ(4回目)、
 隼人、タルカジャ(4回目)、

 魔神バアル・アバター、
 隼人に攻撃、
 隼人、無効化、

3ターン目

 隼人、気合い、
 魔王ベルゼブブ、気合い、
 ライドウ、次に回す、
 大天使メタトロン、ラクカジャ、
 隼人、次に回す、
 魔王ベルゼブブ、次に回す、

 魔神バアル・アバター、
 ライドウに攻撃、
 ライドウ、ダメージ、

4ターン目

 隼人、至高の魔弾、
 魔王ベルゼブブ、地獄突き、
 クリティカル、
 ライドウ、ヨシツネ見参、

 以上、終了。
 7692EXP、10000マッカ入手。

千晶
「…あなたの…ほうが…
 …優れて…いたのね…
 …それだけの…力を…持っていて…
 …どうして…ヨスガに…
 …」

 千晶の悲痛な声も隼人には届かず。
 隼人はアメノタカラを手に入れた。
 魔神バアル・アバターは消え去った。

 相変わらず集中攻撃に弱い奴だった。
 フラロウス・ハレル、オセ・ハレル、
 共に出番無し。
 最初から一緒に戦えばいいだろうに…
 3体の中で一番楽な相手だけに、
 特に何も語る事は無い。
 なんでこんなのが
 コトワリ3体のトリなんだろう?

 ライドウがLV95に。

☆???:ライドウLV95/HP720/MP363
 能力値:力33/魔26/体25/速28/運17
 耐 性:破魔・呪殺・バッドステータス攻撃無効
     物理・魔法全般に強い
 スキル:ブギウギ/ヨシツネ見参/的殺/挑発
     モコイブーメラン/ミシャグジ雷電
     永世ライドウ/ジライヤ乱舞

 大天使メタトロンがLV97に。
 シナイの神火を覚えた。
 天罰を諦めた。

メタトロン
「我には必要なき品なれば、汝に取らせよう。」

 ディスクローズを貰った。
 我にも必要なき品だな。
 もうそれ、カンスト(99個)してるよ…

☆大天使:メタトロンLV97/HP756/MP396
 能力値:力32/魔35/体29/速25/運16
 耐 性:破魔・呪殺・バッドステータス攻撃無効
 スキル:シナイの神火/メギドラオン
     汚れ無き威光/ランダマイザ
     タルカジャ/ラクカジャ/マカカジャ
     勝利の雄叫び

 戻って天使ドミニオンに声を掛けると、
 かなりショックを受けていた。

悪魔(天使ドミニオン)
「な…なんということを…
 …ヨスガは…
 ヨスガは…どうなるのです…
 千晶様…
 …」

 ヨスガだけじゃなく、
 他のコトワリも終わったよ。

 バアル・アバターと戦闘した場所に戻って
 奥に進み、階段を上がって扉を開ける。
 目の前の落とし穴に落ちると431F。
 カグツチのいる場所に行ける昇降ブロックの
 正面に降り立った。
 今はこれ以上行かずに一旦引き上げる。

 途中にいた天使アークエンジェルの台詞が
 語尾だけ変わっていた。

悪魔(天使アークエンジェル)
「北に真っ直ぐ進んだ先で、
 『カグツチ』を拝見してきましたよ。
 フン、偉そうにふんぞり返りやがって…
 …千晶様の方が、
 ずっと気品があった…」

 『あった』と過去形になっていた。
 敵をハエ化させるスキルを持つ者に気品?
 見た目だけで判断しない方がいいと思うよ。

 ターミナルに戻る途中で、
 妖精ティターニアがLV85に。

☆妖 精:ティターニアLV85/HP708/MP375
 能力値:力23/魔40/体33/速23/運22
 耐 性:破魔・呪殺反射、魔法全般に強い
 スキル:絶対零度/氷結高揚/ラクカジャ
     メギドラオン/汚れ無き威光
     メディアラハン/常世の祈り
     勝利の雄叫び

 大天使メタトロンの専用スキルである
 シナイの神火がエグイ。
 デスバウンドの万能属性版みたいな感じ
 なのだが、ティターニアの出番無く戦闘が
 終わる事がある。
 さっさとゲームを終わらせろと
 言われいるかのようだ。
 それを言ったら魔王ベルゼブブの
 死蝿の葬列も同じか…

 しかしながら、ここまでシッカリと
 プレイしてきたので、まだ終わらせない。

 次からは再びアマラ深界を巡る。
 全ての墓標の間に挑んでみよう。
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