こんにちは、真鍋祐磨です。
新型コロナウイルス以前に流行っていた感染症を調べてみました。
今回は天然痘。天然痘は人類が根絶に成功した唯一の感染症です。天然痘は痘瘡、疱瘡ともいわれます。日本では平安時代に疱瘡、室町時代に痘瘡の語が文献に残っているそうです。
ヒトに対して非常に強い感染力を持ち、全身に膿疱を生じさせ、致死率も平均で20~50%と非常に高い恐ろしい感染症です。しかも治癒したとしても瘢痕(あばたと呼ぶ)を残してしまいます。天然痘の原型となるウイルスはラクダから人類へと入り、そこで変化を起こして天然痘ウイルスが成立した可能性が高いと考えられています。ヒトのみに感染、発病させてしまうそうです。
正確な起源は不明ですが、最も古い天然痘の記録は紀元前1350年のヒッタイトとエジプト戦争のころだそうです。また天然痘で死亡したと確認される最古の例は紀元前1100年代に没したエジプト王朝のラムセス5世だそうで、彼のミイラには天然痘の痘痕があります。
ちなみに1980年にWHOが天然痘の世界根絶を宣言したようでまだ根絶から40年程しか経っていなかったのかと驚きました。今回はコロナですが、もっと毒性の強い感染症や他にも根絶できていない感染症もあります。こういったものにどう向き合っていくか大きな課題になりそうです。