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田園調布と多摩川台古墳

2018年06月13日 | 大田区

◆田園調布駅

大正12年(1923)3月、目黒蒲田電鉄「目黒~丸子(現・沼部駅)に開業。駅名は村名(荏原郡調布村)から「調布駅」となる。大正15年(1926)「田園調布」に改称。旧駅舎は平成12年(2000)、駅のシンボルとして復元された。

※「調布」の由来は古来この地で朝廷に調(みつぎ・租税の一種)として手づくりの布を納めていたことによる。

 

 

◆田園調布

大正7年(1918)渋沢栄一は英国の「田園都市(ガーデンシティ)」にならって、理想的な住宅地を造り出そうと「田園都市株式会社」を設立し、洗足から多摩川台一帯の宅地開発と鉄道施設を手掛けた。

栄一の息子の秀雄は、欧米各地の宅地を視察、サンフランシスコ郊外のセント・フランシス・ウッド住宅をモデルとして建築家の矢部金太郎に住宅設計を委ねた。「カーブのある道は、ゆく手が見通せないから人に好奇心と夢を抱かせる」というコンセプトで5本の環状道路と3本のイチョウ並木の放射道路からなる街路を完成させた。紳士協定として自宅の境界を塀ではなく生垣とすることになった。

 

駅から延びる放射状のイチョウ並木の道

 

 環状道路

 

 

 

◆多摩川台公園

多摩川沿いの丘陵地に750mに渡って伸びる公園で面積は67.154㎡、亀甲山古墳・宝莱山古墳・多摩川台古墳群の上に位置している。

 

◆宝莱山古墳

4世紀後半の築造の全長97.5mの前方後円墳。多摩川下流域最古の古墳で、出土物は鉄鏃、鉄剣、四獣鏡、玉類など。

 

 ◆多摩川台古墳群

1基の前方後円墳と7基の円墳、2・1・3・5・4・6・7・8号墳の順に6世紀前半から7世紀中頃に築造された。遺物は埴輪、鉄鏃、須恵器、土師器、太刀、直刀、刀子、金環などが出土している。

 

 

 

 

◆亀甲山(かめのこやま)古墳

4世紀後半の築造で、推定全長107.25mの大型前方後円墳。ただし後円部南端が削られている。横から見ると亀の姿に似ていることから名ずけられた。

 ◆古墳展示室

前方後円墳をモデルにした実物大レプリカで、後円部の横穴式石室レプリカが展示室になっている。大田区で発掘された古墳の遺物や古墳の歴史などが展示されている。

 レプリカの棺の中には美しく着飾った首長と副葬品が再現されている

 

 「マツリ」墓前祭を執り行う人々のレプリカ

 

 

中原街道の下を通る大田区内最古のトンネル

◆六郷用水遊歩道

六郷用水は、徳川家康の命で造られた灌漑用水。和泉村(現・狛江市)付近で多摩川から分水し、用水路に引き入れ大田区まで導いた。多くが埋め立てられているが、遊歩道が整備され湧水を利用したせせらぎや水車もある。

◆桜坂

古くは「沼部大坂」と呼ばれたが旧中原街道の切通しに昭和初期桜が植えられ「桜坂」名づけられた

 

 

 



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