楽しかったひと時を又何時かやりたいねと熊小に問いかけだが、既にザックに納まり眠りに入ってた。こう大人しく寝てさえ居れば帰宅はすんなり行く。病院に到着し熊小は当然山に帰す。夕飯時には呼び戻し残飯を頂くのです。
散々遊んだので疲れが出たと思う、ゆっくり休ませたいとそっとして置いた。炊事場のお母さん達は薄々感じてたと思う、子熊にご飯を上げている様子は感じ取っていた。毎度ご飯のお世話に成っているし助けてもらってる。熊小は幸せだった、山に上がってはコンロで栗を煎ったりする。食べ物は充分では無かったけど其れでも足りていると。
夕飯少し前の事だった、熊小が川から鮭をくわえ炊事場の窓を叩いたのだ。お母さん達は何だろうと外に出たら熊小が魚を前にして首を縦に振った。こんな場所に鮭が居るんだと熊小の所から鮭を受け取り厨房へ入って行く。当然夕飯時食べた事の無い料理が出るのかと裏口に待機していた。
残飯では無く先ほどの鮭が乗ったご飯が出て来た。この様子はお母さんに聞いて分かった事です。大したもんだとなでなでして褒めた。行き成り窓を叩くので何事?と思ったようだ。まさか熊が魚くわえて来るとはびっくりさせられましたね。
突然のハブニング和んだりで厨房のお母さん達との信仰が一層深まった気がする。熊小は幸せだこの際ご飯食べる場所を裏口の一角に雨除け出来る居場所にお椀が置けるところも作ってしまう。こうすれば時間を気にせず給食の残りがちゃんと食べられると信じた。
二度目の高尾山にハイキングだコースは兎も角山頂から一丁平近くで遊ぼう。日影のベンチが沢山あってハイカーもソコソコ来るのでねと決め込んだ。熊小には無理させずリードの長さで適当に遊ばせる。特に芸はさせない、でも見ていると名前はと聞かれるとショルダーを叩いて「書いてあんだろう」と言わんばかりに叩いてた。
子熊なので誰もが興味津々で寄っては撫でたりあやしてます。此の熊小を手にするには鳥獣保護法が有るが自分は特別許可を頂きこうして世話が可能に成ってる。あり得ない事ですがね、夢が作った法律かも。ちゃんと許可証を持参しているから不思議ではない。
丹沢山系や富士山を眺めさせても反応は無い、当たり前ですが雪が有ろうが無かろうが熊小には関係ない山の景色にしか映らないのだ。続く7へ
行楽シーズンを狙い企画を考えた、熊小を使い大道芸をやらせる事にした。場所はあの辺り神変山で芸の披露する事を考えた、熊小は一対乗って来るかだがその時は仕方ないと思いつつ高尾山に上って行った。この日は熊小をザックに押し込みケーブルで上がる。
時間短借では無いが疲れが少しでも減らしたく利用した。ケーブルを降り手を繋いで歩く今回はリードで繋いであるのでストックは使わない。ザックはカリマーから最も小さい園児が背負うような物に変えてます。熊小の姿がザックが歩いて居るようにも見えた為取り換えた。
ザックのショルダーに名前を書き込みす。ほんまの熊小と書いた、ワッペンには年齢を前の様に追加し4歳とした。此れで見た人は納得するはずだ。でも時折何歳なのと聞いてくる、そうすると熊小は手で此処に書いてあると言わんばかりにショルダーを叩く。そうなんだと納得するが芸するんだと驚く。
神変山に到着する。一息入れる熊小も水を飲んだりクッキーを食べたりして落ち着く。ひとまず周りの様子を見てから店を広げるかと成る。熊小は上がって来るハイカーに興味深々で眺めている。リードを長い物に取り換え歩く人の傍まで行ける状態にした。
名前を見つけ熊小と呼べば正解だが中々すんなり呼んではくれない、熊しょうと言って来る人が大半だった。十人くらい熊に興味が有るようで声が掛かる。此方から芸するんだよと話すと立ち止まって熊小の仕草を見守っている。そして挨拶しなさいと言えばペコリ首を下げた。猿なら当然の芸だが此方は熊だからね。
熊小は今日は空き缶を持っている。何だか文字が掛かれ「夕飯代下さい」と書かれている。時にはこんな感じで楽しませられれば良いかと熊小に頑張ってもらった。
お座りと言えばパンダ座りする。後ろ脚を伸ばし尻で座ってる。両手が開いているのでお手をさせた素直にやってのける。ならば観客の前で同じ事が出来るか挑戦させる。小学生なら怖がらず対応するだろうと思って子供たちの前にリードを伸ばした。噛みつかないから大丈夫と念を押した。
子度たちはお手、お替りと声掛けると素直に応じたが時には知らんぷりする。こうなると自分が熊小にちゃんとしなさいと激を飛ばす。反省は如何するのと言うと声掛けた子供の所で反省猿同様の仕草で勘弁してもらう。
こんな事を数十分遊ばせた、当然空き缶に小銭を入れてもらい夕飯の資金にと受け取った。こうして時には遊ばせることに成った。しかしこんな所で商売するなんて問題なのだ長くは続けられず退散する。続く6へ
一号路は歩き辛いが取りあえず歩いた。苦労する舗装道だが休み場所が有るので疲れを取りながら休息する。ベンチに座り水を飲んだりおやつも出したりで一息入れる。通りかがればあれっ犬じゃないよねと声が掛かる。熊小だと話すとペットですかと来たのだ。いやいや世話はしているが飼っていない。
自然に居るのに熊は如何して此処に、ある時山で遭遇した熊の親子です。そして親は子供放棄したのです。風変りな子熊ですが親から見放され黙っては居られず面倒見る事にしました。白い毛色なのでね白熊と見られそうだがそんな事は無いれっきとしたツキノワ熊なのだ。
相手してもらい良かったら頭なでも良いよと言うと可愛いと声を上げて喜んだ、良かったねと熊小に声掛けると首は上下に動かした。芸出来るんだと感心する。お手だってやるよと言うとその調子で熊小にお願いしてた。こうして次の場所に上って行く。薬王院当たりだと人が多いのと管理者が目立つ為一旦ザックに入ってもらう。
こうして高尾山に上れました。久しぶりの高尾山を満喫する。熊小はどう感じたかは分らないが楽しめたはずです。声掛けてくれたハイカーが居たりで嬉しかったと思う。子熊を連れて歩く事はまずない話だ、ある時此のままではどうしようも無いと考え動物園に預けようと考えた。近い場所には多摩動物園が有るが大きなエリアですから多分持ち込んでも相手にされないと考え小さな動物公園を探した。そうしたら羽村市に子供動物公園が有った此処なら預けられそうと談判する。取りあえず様子見るため子熊と飼い主が一緒にいて下さいと成る。公園に泊るのでは無く病院から直行で公園に入る。
数日間様子を見ようと成り園内で作業しながら熊小の様子を見る。檻には入れるが逃がす事は許されないので慎重に扱ってました。自分は開門すると外周から熊小に声掛け会いに来たよと流す。熊小は嬉しそうに首を縦に振った。当然お客もそのしぐさを見ている。可愛いと声が掛かると其処で芸の一つ万歳をさせた。
両手を上げる仕草をする。両手か前足かは如何でもいい事だが喜んで対応する熊小である。一日が過ぎると自分は病院に駆け込んで戻る。
此れが暫く日課と成るがある日熊小が戻って来た、檻から逃走を図ったようだ。矢張り慣れない環境から居場所には出来ないと感じたか目の前の山に帰って来たのだ。ご飯はちゃんと食べられたのに何が不服だったかは分らないが自分が公園から帰って行く姿に寂しく感じ元の生活にと逃げたのでしょう。公園に謝りを入れ何とか済ませた。続く5へ
さて回診は終わったと言うことで又しても病院裏で熊小の様子を伺っても可成り離れた場所に置き去りにして来ているのでそう簡単には合えない、そしてまたもや超特急を頼んで倉戸山に上って行く。コースは成れているので簡単では無いが熊小の場所に近づけた。おお~い!!熊小居るか??と叫んだら駆け足で傍に飛び込んできた。御免ね一人にさせて御免と声を掛ける。
そして小屋に近ずくと45Lのザックには栗とどんぐりで一杯に押し込んであった、やったね有難うねと頭をなでなでした。当然お腹空かしているのでね持ってきたおにぎりを先ずは食べさせた。足を前に出し座っている。パンダがやっている姿そっくりで愛嬌もある。其処で対話するに従い良かったら頭を縦に振る仕草を覚えさせる。
時間は掛からず納得の答えが返って来た。ダメなら横に動かせと教え込むが此れは中々動かない。時間掛ければ習得するハズたと何度も仕込んだ。お手も次第に覚えて来る。お替りはと言うと左手を出して反応する。此処まで来れば会話には十分だと思った。食料は手に入ったし山から離れようかと熊小の手を引いてと言ってもしゃがまないと繋がらない。ストックに掴まり下山する。
病院裏の山に別の小屋を作り本格的な生活をしてもらう為材料を運び込んだ、山がっばは引き上げ再利用する。敷物も追加し防寒対策にした。此れなら此処で生き延びれると確信する。病院から近いし呼べば来てくれるので安心の場所だ。
夕飯時は当然給食から手に入るので困らない。夕飯だよと呼べは飛んで降りて来る。何とも可愛い熊小である。降りて来れば何してたのとか話し掛けるが答えは返らない。寂しかったかと聞くと首は上下したかのように見えた。そうか独りぼっちだからね分るはと同情。
明日は病院休みだから高尾で行こうかと話すとははしゃいだ。大き目のザックに熊小を忍ばせおとなしくしてろと声掛ける。野獣を背負っているのだから見つかったら取り上げられてしまう。そんな事させまいとひっそりさせながらの登山である。続く4へ
翌日は自分のザックを背負い熊小と一緒に生活していた場所を尋ねて見た、その場所には栗やどんぐりは少ないし食べるには足らない場所だった。一対親熊は何を与えていたのか考え込む、栗やどんぐりは口にした様子は見受けられないし若葉でもかじらせていたのかと想像する。生育が止まっていたのは食べ物のせいだと分るが自分から取り行く事は全くしない。
こうなれば自分が育てる以外なさそうだと心する。其れから数日の事以前の登った山を思い出す、倉戸山を思い出した、小さな栗が一面に落ちていた記憶がある。其処に行って拾って来ようと計画する。とは言っても寝巻姿だからね交通機関では行けない。これが夢の良い処だ熊小にもザックを背負わせ自分の古を背負わせた。身体が小さいのでザックが歩いて居る感じがしたが暫くは此れで我慢してもらう。短時間で矢部から奥多摩迄来てしまう、標高は1170m
程なく山には簡単に着いてしまう。ほうみろ栗が一面に落ちて居るでは無いか、熊小に拾わせ自分のザックに放り込ませた。この仕草も自分の真似で有るが大半はザックに納まらずこぼれてしまうが熱心さは有りそうだ。
多く集まったので大き目のザックに仕舞いこむ、ノースフェイスの45Lと大き目だから拾った分では余ってしまう。この山の山頂は広いエリアだから見渡せる。其処に害獣を取る為に檻が有った。その檻を利用して住まいに改造する。
こんな場所に住まいかと考えるが熊小に暫く栗やどんぐりを拾わせ食事の足しにと考え次の登山迄いてもらう事に決めていた。栗やどんぐりは食べないが手を掛けてやれば食べるはずと考えザックにフライパンとがコンロを用意して来た。
多分煎りあげれば多分食べると予想する。そして火を付け煎り始めた、香ばしい香りが漂い熱が冷めてから熊小に食べさせる。香りが良かったのか直ぐ口運んだ、やっぱり手を加えなければ食べない習性が身について居そう。仕方ない煎った物を少し多く作って置こうと決め込んで間に合う分作って置いた。
そして熊小に話し掛け次回迄栗を拾ってねと声を掛ける、熊小は返事を返し寂しいが居残ってもらう。雨除けの山カッパで覆ってあり雨は凌げるハズたと別れる。時間も時間なので急いで病院に戻らなければならず夢の特急に託す。
何事も何なかったような姿でベットに横たわる、話は空想なので食い違いは有るが自分なりの話で進んで行く。続き3へ