コリー専門マザーレイク犬舎 http://motherlakecollie.sakura.ne.jp/index.html
今日は、この家に住んで最初に迎えた子、シンディーのお命日です。
あの日は朝から良く晴れた日曜日でした。もう、24年前になります。
丁度、今のピコくらいだったかなぁ。12キロくらいでしたから。
まさか、まさかね。
生後4ヶ月にもなっていない子犬が、突然、目の前からいなくなるなんてね。
だれが想像できたでしょうか??
だって、その日の朝も、ごく普通に、何の異変もなく、元気だったのですから。
午前7時過ぎ、突然聞こえた異常な鳴き声に気づき、すぐにシンディーの様子を見に行ったら、そこには背中を丸めてうめき声をあげ、苦しむシンディーの姿がありました。口からは白い泡。
胃捻転だ!
たまたま、前日読んだ犬雑誌に胃捻転の事が書かれていたので、すぐに間違いないと思いました。一刻を争う状況であることは明白でした。
ですが。
あまりにも運が悪いことに、その日は日曜日。
かかりつけは電話が通じず。
当時は今のように、ネットですぐに日曜日も診察している動物病院を調べられる環境ではありませんでした。大急ぎで電話帳を開き、地元の動物病院を探して、電話をかけまくるしかありませんでした。
しかし残念ながら、ほとんどの病院は応答がなく、やっとつながった病院に頼み込んで開けてもらうも、すでに発見時から2時間経過。
シンディーは診察台の上で息を引き取りました。
たった、120日の命でした。一緒に暮らしたのは70日あまり。
当時はまだ、コリーは胃捻転の好発犬種だという情報がほとんどありませんでした。アメリカではすでにリストに上がっていましたが。
胃捻転は、元気だった子を、あっという間に奪っていきます。持病とか、全くなくても・・です。まるで交通事故のように。
老犬に多いという記述がありますが、むしろ、10歳以下に多いと感じます。私が知っている胃捻転で亡くなった子のほとんどは10歳以下です。
胃捻転は遺伝病ではありませんが、3親等以内に胃捻転を発症した犬がいる場合、リスクは高いとされています。体質や性格が関わっているのかもしれません。
食後の運動が引き金になる事が多いといわれますが、安静にしていても発症します。シンディーは食後の安静時に発症しました。
あと、ストレスから発症する例も多く、痩せていることもリスクの一つで、内臓脂肪が少ないため、胃が捻転しやすいそうです。
だからと言って、太っていることはいいことだとは言えませんけどね。
とにかく、コリーは胃捻転の発症率が高い犬種だという事を、気に留めておいてください。
そして、突然ヨダレを垂らしながら苦しそうにして、何度も嘔吐のしぐさをする(空嘔吐)、背中を弓型に丸めている、落ち着きなく動き回る・・・。
そういった様子が見られたら、まずは最初に病院に電話をし、胃捻転の可能性があることを伝えてください。緊急手術となるので、できるだけ早く対応してもらうためです。
絶対に、様子見はしてはダメです。シンディーは子犬だったので、わずか2時間でしたが、ほとんどは半日以内に亡くなります。
そして、治療法は手術一択です。胃捻転の手術は大掛かりになるので、やりたがらない獣医師もいます。中途半端な治療では再発します。
グレートデーンやシェパード等、胃捻転の発症率が高い犬種では、あらかじめ予防処置として、胃を固定する手術をすることもあるそうです。コリーの場合は、そこまでしなくても良いと思いますが、親族に胃捻転を発症した犬が複数いるようなら、やっても良いかもしれませんね。
私は「胃捻転か?」と疑う時には、とりあえず何か食べさせたり、飲ませてみます。食べたり、飲んだりできれば、胃捻転ではないです。幸い、シンディー以来、誰も胃捻転にはなっていません。
あと、胃捻転になると、胃が膨らむので、腹部が張ってくるといわれますが、ラフコリーは毛量があるため、見ただけではわかりにくいです。実際に触って、左右で膨らみに差がないか、確認してください。胃は人間と同じ左側にあるので、左が膨らみます。この時、気を付けたいのは、膨らむのは「お腹」ではなく、むしろ胸郭に近い部分です。前足と後ろ足の真ん中あたりです。
シンディーが生きていたら、マーキュンは我が家に来なかったし、ローズもよその家に行っていました。今とは全く違う子達が、ここにいたかもしれません。
9月20日が来るたびに、同じことを考えます。マークとローズに会えたことは幸せだったけど、シンディーが生きていてくれたら・・って。
心配されるオーナー様がいらっしゃるかもしれないので説明しますが、シンディーは現在の我が家のコリーズとは全く血縁はありません。
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