住宅で起きる一酸化炭素中毒事故に注意!
一酸化炭素は、無色・無臭で気が付きにくく、人体に有毒な気体です。濃度によっては、死に至る危険性があることから、十分な注意が必要です。
換気不足による一酸化炭素中毒事故が発生しています!
事故防止のポイント
≪十分な換気を行う≫
十分な換気により、室内の一酸化炭素濃度が下がることから、火気設備・器具を使用の際は換気扇の使用や、定期的に窓を開けるなどして換気を十分に行いましょう。
また、火気設備・器具を使用中に、少しでも異常を感じたら使用を中止するとともに、十分な換気を行いましょう。
十分な換気により、室内の一酸化炭素濃度が下がることから、火気設備・器具を使用の際は換気扇の使用や、定期的に窓を開けるなどして換気を十分に行いましょう。
また、火気設備・器具を使用中に、少しでも異常を感じたら使用を中止するとともに、十分な換気を行いましょう。
≪定期的な点検と清掃を行う≫
不完全燃焼が起こると一酸化炭素が発生することから、火気設備・器具の定期的な点検と清掃を行いましょう。
不完全燃焼が起こると一酸化炭素が発生することから、火気設備・器具の定期的な点検と清掃を行いましょう。
≪使用方法を守る≫
発動発電機やバーベキュー用こんろなど、屋外での使用が想定されている火気器具等は、屋内では使用しないなど、火気設備・器具の使用方法を守りましょう。
発動発電機やバーベキュー用こんろなど、屋外での使用が想定されている火気器具等は、屋内では使用しないなど、火気設備・器具の使用方法を守りましょう。
≪その他≫
一酸化炭素は、無色・無臭で気が付きにくい気体です。一酸化炭素を感知する警報器を設置することも早期発見に有効です。
一酸化炭素は、無色・無臭で気が付きにくい気体です。一酸化炭素を感知する警報器を設置することも早期発見に有効です。
1 年別発生状況
令和元年から令和5年までの過去5年間で、住宅、共同住宅において29件の一酸化炭素中毒事故が発生しています。
一酸化炭素発生に伴う事故は複数の人が受傷することも多いため、発生件数よりも多くの人が救急搬送されています(図1)。
東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域
自損を除く。
自損を除く。
図1 住宅、共同住宅における一酸化炭素による事故発生件数と救急搬送人員
(令和元年から令和5年まで)
2 月別発生状況
令和元年から令和5年までの過去5年間で、住宅、共同住宅における月別発生件数をみると、1月が7件と最も多く、次いで2月、12月が6件と多く発生しています(図2)。
図2 月別の発生件数(令和元年から令和5年まで)
3 発生要因別の件数
令和元年から令和5年までの過去5年間で、住宅、共同住宅における一酸化炭素の発生要因別では、七輪・火鉢や囲炉裏などの炭を使用するものや調理器具、暖房器具が多くなっています(図3)。
図3 発生要因別の件数(令和元年から令和5年まで)
4 初診時程度別割合
令和元年から令和5年までの過去5年間で、住宅、共同住宅において一酸化炭素中毒により救急搬送された人のうち約半数以上が、入院を要する中等症以上と診断されています(図4)。
【凡例】
重 篤:生命の危険が切迫しているもの
重 症:生命の危険が強いと認められたもの
中等症:生命の危険はないが、入院を要するもの
軽 症:軽易で入院を要しないもの
重 篤:生命の危険が切迫しているもの
重 症:生命の危険が強いと認められたもの
中等症:生命の危険はないが、入院を要するもの
軽 症:軽易で入院を要しないもの
図4 初診時程度別割合(令和元年から令和5年まで)
事故事例
炭火で調理中に・・・
自宅の囲炉裏で炭火を使用して調理・飲食をしていたところ、気分が悪くなった(30代2名 重症・中等症)。
自宅の囲炉裏で炭火を使用して調理・飲食をしていたところ、気分が悪くなった(30代2名 重症・中等症)。
火鉢で暖をとっていたら・・・
自宅の居室内で火鉢を使用し暖をとっていたところ、意識が朦朧としているのを家族が発見した(70代 重症)。
自宅の居室内で火鉢を使用し暖をとっていたところ、意識が朦朧としているのを家族が発見した(70代 重症)。
一酸化炭素の性質と危険性等
一酸化炭素は、無色・無臭で、水に溶けにくく、アルカリ水溶液やエタノールに溶ける可燃性の気体です。
また、火災、爆発事故及び湯沸し器、練炭等の不完全燃焼の際に発生します。
ヘモグロビンとの親和性は、酸素の約200倍といわれており、肺に取り込まれた空気中に一酸化炭素が含まれていた場合、ヘモグロビンの多くが一酸化炭素と結合し、酸素と結合できない状態となります。この結果、体内に酸素が行き渡らない状態となり、いわゆる内部窒息と呼ばれる状態となって毒性を発揮し、死に至る場合もあります。
また、火災、爆発事故及び湯沸し器、練炭等の不完全燃焼の際に発生します。
ヘモグロビンとの親和性は、酸素の約200倍といわれており、肺に取り込まれた空気中に一酸化炭素が含まれていた場合、ヘモグロビンの多くが一酸化炭素と結合し、酸素と結合できない状態となります。この結果、体内に酸素が行き渡らない状態となり、いわゆる内部窒息と呼ばれる状態となって毒性を発揮し、死に至る場合もあります。
参考文献:火災便覧第4版 日本火災学会編