Kamu Number Theoryと相似象

英文サイト. Kamu Number Theory では言及しない相似象のことなどはこちらで。

(その3)- 5 宇宙羅針盤・テータ関数・共形幾何・保型形式

2020-05-18 09:55:23 | 量子コンピューター
量子コンピューターという思想(その3)

万物は回転する・ペンローズと宇宙大航海時代の羅針盤

(その3)-5 宇宙羅針盤・
       テータ関数・共形幾何・保型形式



◇共形幾何学
  
1569年にメルカトルによって平面地球図が描かれた、球面を平面に変換する世界最初の共形幾何学の登場である。

一体何のために書かれたのであろうか? 球体である地球を最短距離で大航海するために無くてはならないものとして。

新世界探求の大航海時代を支えたのが共形幾何学だった、球面の海洋を効率よく航海するための本格的な地球地図の登場だ。

中世、どうやら球体を平面へ幾何学的に変換したのは、メルカトルによる等角航程線を書き込める世界図が最初だ。

ここで、等角航程線は共形航程線と言い換えることが出来る、つまり初めて共形幾何学が実用的な地図として日の目を見た記念すべきものだ。

21世紀、宇宙大航海時代が始まった、新たな宇宙幾何学の登場となり、ペンローズの共形サイクル宇宙、D ドイチの平行多宇宙、望月新一の宇宙際幾何学、など賑やかなことになってきた。

どれも素人にそのまま理解できる代物ではない、だが多くの科学者や科学ライターの解説をガイドとして、相似象からの観光なら私にもできるのだ。


◇テータ関数

この観光の決め手がテータ関数なのだ。宇宙大航海観光にあっては羅針盤をテータ関数はもたらしてくれる。

新大陸を発見したコロンブスの時代がよみがえってくる、いま観測宇宙時空を超える新たな羅針盤と共に船出をしたのだ。

さて、ペンローズの共形サイクル宇宙と量子コンピューターとが、どのように関係あるのか?って思いますよね、、

二つのものを結びつけているのは「重力 → デコヒーレンス収縮」と「生命 → 情報」なのです。

量子コンピューターの未來を握っているのがこの二つの概念だとペンローズは考えたのです。

と言うことは、量子論の9つの謎も、もしかすると、ここに謎解きのヒントが眠っているのかも知れません。期待しましょう!

宇宙が始元から生成され永い遷移過程の末に収縮崩壊し、その極限で新たな始元が生れるという、ペンローズの共形サイクル宇宙論のスケールの大きさに私は感銘を受けるのです。


◇保形形式

ところがです、Kamu Number Theoryでは共形サイクル宇宙論と相似のサイクル宇宙モデルを用意しています。

ここでは、細かい説明はせずに、いきなり図版を眺めて頂きたいと思います。

図版はpdfで;https://kamu-number.com/pdf/axio/135nanayotsugi.pdf

Kamu Number Theoryのサイクル宇宙モデルはKamu次元をパラメーターとした10進法を使ったものです。

なじみのないKamu次元については追々説明を加えて参りますが、とりあえず図版を見て頂きたいと思います。

D0 から D10 へと進むと再び D10 → D1 = D11、 若しくは D10 → D0 へと2つのルートで循環するのです。

さらに、図版で Nanayo と記されたものは、D7 から D4 へとサイクルするものが宇宙内部に含まれていることを示しています。

整理すると、《 D1 → D10 → D1 & D0 》と《 D7 → D4 》と2種の循環サイクルをKamu Number Theoryは主張しています。

ペンローズの共形サイクル宇宙との対応を見ておきましょう。

D0 はペンローズの共形サイクル宇宙の「前駆ビッグバン状態」、またD1 が「ビッグバン」、D10 が「ビッグクランチ」と対応関係を示すことが出来ます.

そして、《 D7 → D4 》のサイクルは、入れ子構造を形成していることから、望月新一の宇宙際幾何学との間に相似象を見出すことが出来るのです。

ここで共形サイクル宇宙と宇宙際幾何学の間を結ぶもの、それが保形形式の2重周期を持つテータ関数なのです。

テータ関数は共形サイクルと宇宙際入れ子サイクルの二つのサイクルを表現出来ていることをテータ関数の図版は示しています。

詳しい説明抜きではあるけど、相似象観光で見たテータ関数が宇宙のサイクル構造を表現していることがこのようにして見られたのです。

宇宙をKamu次元を軸とした見方をすれば、テータ関数は次元遷移の方向を羅針盤のように示ているのです。

さて、インドの直感型数学者ラマヌジャンは、この羅針盤の最初の発見者だと私は考えています。

まさか?と思うことでしょう、だが、ラマヌジャンが命がけで追求したのがテータ関数でした。

彼をそこまで熱中させたテータ関数の魅力、彼の死から100年後の今、いよいよ輝きを増しているのです。

望月新一は、宇宙際幾何学を素人に理解できるように引き合いに出したことで有名になった「そっくりハウスのアニメ」に登場する、小さな家の中を覗き込む少女の「目線」がテータ関数であると言っています。

図版・テータ関数
複素変数の楕円テータ関数の対数微分のグラフ

http://math-functions-1.watson.jp/gazou_spec100/100_3170.png
http://math-functions-1.watson.jp/sub1_spec_100.html#section010
Souichiro Ikebe Copyright © Souichiro-Ikebe all right reserved.

保形形式2重周期のテータ関数が持つ深淵で不思議な世界を最もよく理解していたラマヌジャンの心の中には、宇宙羅針盤の消息が確と存在していると私は思う。


         † † † † † † † † †


次回は「3-6、ペンローズの微小管非チューリングマシン」になります

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1・量子コンピューターという思想(その3)
   ─万物は回転する・ペンローズと宇宙大航海時代の羅針盤─
 (その3)目次
3-1、万物は回転する・互換重合時空ツイスター
3-2、万物のエントロピー、故に始元が存在する
3-3、ペンローズの迷いとマイナスエントロピー3-4、生命のロバストネスと情報熱力学
         †
3-5、宇宙羅針盤・テータ関数・共形幾何・保型形式
3-6、ペンローズの微小管非チューリングマシン
3-7、ペンローズの非計算物理とKamu Number Theory
3-8、準直感と準粒子型量子コンピューター

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