京都府立医科大学 松原弘明の不正

京都府立医科大学循環器内科、関西医科大学第二内科の松原弘明氏の論文での研究不正疑惑について(捏造・改竄・人体実験疑惑)

文部科学省への研究不正告発文書

2011-12-26 23:48:40 | 文部科学省への画像類似論文の告発文書

 

文部科学省科学技術・学術政策局調査調整課競争的資金調整室 御中 

 

申   立   書 

 私は、xxxx 氏 (京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学 教授、関西医科大学第二内科 元 助教授)のグループによる公的研究費を用いた研究における不正行為に関して、下記のとおり申立てを行います。 

 

申立ての日 

平成23年   12月    26日 

申立人の氏名

 

申立人の連絡先

TEL: 

E-mail: 

住所: 

研究上の不正を行ったとする研究者の氏名・グループの名称

        xxxx 氏 および、xxxx 氏のグループ

(京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学、 関西医科大学第二内科)

        xxxx 氏は、20034月より、京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学の教授に就任しています。

        xxxx 氏は、京都府立医科大学大学へ就任する前は、関西医科大学第二内科に所属していました。

 

目次

 

1.「不正行為の態様(要約)」

 

2.「不正行為に関係する公的研究費について」

3.「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について」

3-1 「不正が疑われる論文の名称と割り当て番号(論文番号)」 

3-2 「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について (詳細)」

3-3 「学術的・社会的影響について」

3-4 「捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をしている可能性について」


 

1.「不正行為の態様(要約)」

・ 申立人(告発者)は、xxxx氏らのグループによる京都府立医科大学および関西医科大学での下記の公的研究費(No.1~19)を用いた研究において、「捏造および改竄したデータを用いた論文投稿」や「二重投稿」を確認しています。不正は12報の論文にわたります。被告発者は、論文#1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 11の責任著者(コレスポンディングオーサー)であり、論文#5の筆頭著者でもあり、論文#10, #12のラストオーサーでもあるxxxx氏です。また、論文#10, 12 のコレスポンディングオーサーであるxxxx 氏や、論文#1, 4の筆頭著者であxxxx氏や、論文#2の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#3の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#6, 7の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#8の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#9の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#10の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#11の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#12の筆頭著者であるxxxx氏らに関しても研究不正への関与がなかったどうかについても調査を求めます。 

 

・ 本件の疑義は、 電気泳動像及び顕微鏡像の「流用」 の研究不正行為に対するものです。「流用」とは、一つの実験データまたはオリジナル画像を複写したり、一つの実験試料から複数の実験画像を撮影するなどして、別の目的のためにデータや画像として使用することであり、「捏造」と「改竄」及びそれらの複合に当たります。本件においては、画像サイズ、明度、コントラスト、縦横比、解像度、トリミング領域などが多少異なっている場合もあるものの、顕微鏡像に関しては、組織・細胞の形(輪郭)、各色調あるいはシグナルの分布等が複数の画像で酷似しており、また、電気泳動像に関しては、泳動像の歪み、泳動位置のズレ、バンドの形、バンド内の濃淡の分布、バックグラウンドの汚れ(しみ・斑点など)等が酷似しています。仮に、これらの類似が極めて低い確率で偶然に生じ得るとしても、それが一つの画像のみならず複数の画像で、また異なる実験条件で実施された複数の実験や複数の論文をまたがって、同時に生じることは極めて不自然であり、合理的な説明は不可能です。さらに、画像をソフトウェアを用いて切り貼りした編集の痕跡も多数確認できます。特に、一つの顕微鏡画像内に類似した領域が複数認められる場合があることから、意図的に画像を編集して捏造したことが推測され、意図的に研究不正を行ったと考えられます。これらのことから、本件は、一つの実験データ・画像を複数の実験図で流用したり、一つの実験試料から複数の実験画像を撮影し複数の実験図で流用したものと判断されます。よって、申立者は、京都府立医科大学および関西医科大学の調査委員会における画像データの類似性解析や、生データや実験ノートの確認などによるデータ流用の事実調査を求めます。 

 

 

2.「不正行為に関係する公的研究費について」

 

    別記事参照  → 不正論文に使用された科学研究費 (文部科学省、日本学術振興会関連)

 

   別記事参照 → 不正論文に使用された科学研究費 (厚生労働科学研究費補助金)

 

 

3.「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について」

3-1 「不正が疑われる論文の名称と割り当て番号(論文番号)」 

       別記事参照 → 不正疑惑論文リスト(松原弘明lab)

 

3-2 「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について (詳細)」 

    別記事参照 → 研究不正疑惑内容(全指摘項目まとめ)

 

3-3 学術的・社会的影響について本件の研究不正の疑義に該当する論文は、Circulation誌や、Kidney International誌などの学術専門誌に公刊されていますが、いずれも本分野では評価の高い国際学術雑誌であり、これらの学術雑誌に対して、12論文もの多岐にわたり不適切なデータの掲載を繰り返したことは、貴学のみならず関連学会の真摯な学術研究活動に対する信頼を大きく失墜させるものです。科学実験は、結論を導く過程に真摯な自己検証を必要とするものであり、結果を改ざんすることや他の実験のデータを流用することは決して許されることではありません。研究不正に基づく結論の学術的な価値は皆無であり、今回の研究不正は本学術分野全体の発展を阻害するものと言わざるを得ません。また、このような不正行為は、科学者に対する社会からの信頼を著しく損なうものでもあります。 

  

3-4 捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をしている可能性について

京都府立医科大学付属病院などで行われている細胞移植による重症虚血下肢(末梢動脈閉塞性疾患)・虚血性心臓病の治療法(再生医療)に関連の深い基礎研究論文に数多くの研究不正(捏造・改ざん)が認められます。

公的研究費No.19の「平成16(2004)年度総括研究報告書」の「分担研究報告書(分担研究者:松原弘明)」には、「自家骨髄単核球移植による重症虚血下肢・虚血性心臓病への血管再生療法」という標題で、以下のように研究要旨が記載されています。

 “ 研究要旨 骨髄単核球は内皮前駆細胞(EPC)に分化可能な血管芽細胞と強力な血管内皮増殖因子(VEGF, bFGF)を含む。大動物実験より骨髄単核球の虚血組織(下肢・心筋)への自家移植は効率に側副血管形成、機能改善を誘導した。これら前臨床データをもとに ”自家骨髄単核球移植による末梢動脈閉塞性疾患(2000年1月より)・虚血性心臓病(2000年12月より)への血管新生治療" を多施設で開始した。世界で初めての細胞治療による血管新生療法として世界に普及した。・・・(以下略)“

 もし、上記の研究要旨に記載されている「骨髄単核球の虚血組織への移植に関する前臨床データ(大動物実験結果)」に、不正が疑われる論文#6の捏造・改ざんデータが含まれているとしたら、“捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をした”ということになり、医療倫理上、非常に問題です。そうでないとしても、松原弘明氏らは、論文#6だけでなく、論文#7,8,9など、再生医療、虚血心筋治療、虚血下肢治療に関連の深い基礎研究論文を発表しており、それら論文#6,7,8,9の論文いずれにおいても、研究不正が行われた事実が疑われます。もし、これらの基礎研究データが研究不正による虚偽のデータだとしたら、現在、人間の患者を対象として行われている関連治療の正当性が損なわれることにならないでしょうか?厳正な調査を希望いたします。

 

添付資料

 

・ 不正説明参考資料画像No.1 ~ No.27 

・ 公的研究費No.1 ~ No.16の研究実績(成果)報告書 

・ 公的研究費No.17 ~ No.19の研究報告書

・ 関連論文No.1 ~No.11のpdfファイルの写し、関連論文No.12の要旨ページの写し