3戦目は、前回大会優勝の岡山大学と。
前評判通り1戦目・2戦目といずれも7-0で圧勝し、勢いに乗っていました。
直前の愛大戦で大敗し、勝数の関係で優勝が絶望的になってしまったことを受け、私は昼食をとるのも忘れて悩みに悩みました。
捨てるか、それとも、勝ちにいくか。
副部長の意見を聞いてみました。
曰く、「岡大戦は捨てて、残り2戦で確実に勝ってA級残留を目指すべきではないか。」と。
普通に考えればそうですよね。
私もそれを考えました。でも・・・
「ごめん。やっぱり勝ちにいかせてくれ。このまま岡大が突っ走るのをただ黙って指を咥えて見ているわけにはいかない。」
岡大が対戦した2校はいずれも照準を残留にあわせて主力を温存して捨てていました。
正直言って、癪でした。
自分たちも同じことをするのは私のプライドが許しませんでした。
岡大に屈服するのかと。
相手はそうは思ってはいないでしょうが、これまで私は岡大をライバルとして意識していましたし、部員にも意識させていました。
「こんな将棋指してたんじゃ岡大に勝てないぞ!」と部員に言ったこともあります。
こんなところで尻尾を巻いて逃げ出しているようでは俺のこの2年間は一体何だったのか。
私が予想していた岡大のオーダーは上から順に伊藤さん・羽仁さん・山崎さん・佐野さん・水口さん・藤井さん・笠見さんor藤吉さん。
愛大戦で休ませていたWエースの大平・瀬戸川、岡大キラーの井居を投入し、ベストメンバーで勝ちにいきました。
オーダーはこうなりました。(左が広島大学です。敬称略。)
大将戦 名越-羽仁 不利
副将戦 原-山崎 互角
三将戦 大平-佐野 不利
四将戦 松本晋-水口 不利
五将戦 瀬戸川-藤井 不利
六将戦 井居-笠見 不利
七将戦 伊達-藤吉 互角
オーダーの右に書いた「互角・不利」は広島大学視点での対局前の私の予想です。
大黒柱の伊藤さんがまさかの欠場で、オーダーをずらされました。
伊藤さんは2戦目で欠場していて、2戦連続で休むことはないと思っていたのです。
おかげでうちのWエースが相手のスーパーエース2人に当たってしまうという最悪な当たりに。
選手のみんなには申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
しかし逆に考えれば、伊藤さん抜きでもこれほどの豪華な布陣で臨むことができる岡大、初心者の私を出さざるをえない広大の力の差が出たともいえます。
今考えても伊藤さんが2戦連続で休むとは考えにくく、私が組んだオーダーは仕方がないと思います。
そのオーダーを完全に読んでうちの主将・Wエースを狙い打ちした岡大は見事でした。
佐野さんに当て馬として対戦する予定だった私は水口さんと対局。
いずれにしてもかなり格上の相手ですが、勝たなければいけません。
しかし、この時の私はどうかしていました。
こんなことなら岡大戦捨てればよかった。
集中しなければいけない対局中もそんな思いが何度も頭を過(よぎ)りました。
今更そんなことを考えても仕方がないのに。まだ負けたわけではないのに。
肝心の私の対局は、この局面に進めば即詰みがあって一手勝ちだと読んで踏み込み、実際にその局面になった時になって初めて詰まないことに気付くという取り返しのつかないミスを犯す始末。
一体何をやってるんだ俺は・・・
相当へこみました。
私の対局が終わったのは4番目。
後輩に状況を聞くと、現在2-2とのこと。
なんと主将と大平が強敵相手に勝利を挙げていました!
これで3-4負けになったら一体何と詫びればいいのか・・・
祈るような気持ちで残りの対局を見つめました。
伊達負け、副部長勝ち。
これで3-3。
六将戦の周りに人だかりができました。
私は怖くて盤面を見ることができず、遠巻きに眺めていました。
そして・・・
名越○-×羽仁
原○-×山崎
大平○-×佐野
松本晋×-○水口
瀬戸川×-○藤井
井居○-×笠見
伊達×-○藤吉
4-3勝ち!!
岡大を倒すことができました!
次回に続きます。
前評判通り1戦目・2戦目といずれも7-0で圧勝し、勢いに乗っていました。
直前の愛大戦で大敗し、勝数の関係で優勝が絶望的になってしまったことを受け、私は昼食をとるのも忘れて悩みに悩みました。
捨てるか、それとも、勝ちにいくか。
副部長の意見を聞いてみました。
曰く、「岡大戦は捨てて、残り2戦で確実に勝ってA級残留を目指すべきではないか。」と。
普通に考えればそうですよね。
私もそれを考えました。でも・・・
「ごめん。やっぱり勝ちにいかせてくれ。このまま岡大が突っ走るのをただ黙って指を咥えて見ているわけにはいかない。」
岡大が対戦した2校はいずれも照準を残留にあわせて主力を温存して捨てていました。
正直言って、癪でした。
自分たちも同じことをするのは私のプライドが許しませんでした。
岡大に屈服するのかと。
相手はそうは思ってはいないでしょうが、これまで私は岡大をライバルとして意識していましたし、部員にも意識させていました。
「こんな将棋指してたんじゃ岡大に勝てないぞ!」と部員に言ったこともあります。
こんなところで尻尾を巻いて逃げ出しているようでは俺のこの2年間は一体何だったのか。
私が予想していた岡大のオーダーは上から順に伊藤さん・羽仁さん・山崎さん・佐野さん・水口さん・藤井さん・笠見さんor藤吉さん。
愛大戦で休ませていたWエースの大平・瀬戸川、岡大キラーの井居を投入し、ベストメンバーで勝ちにいきました。
オーダーはこうなりました。(左が広島大学です。敬称略。)
大将戦 名越-羽仁 不利
副将戦 原-山崎 互角
三将戦 大平-佐野 不利
四将戦 松本晋-水口 不利
五将戦 瀬戸川-藤井 不利
六将戦 井居-笠見 不利
七将戦 伊達-藤吉 互角
オーダーの右に書いた「互角・不利」は広島大学視点での対局前の私の予想です。
大黒柱の伊藤さんがまさかの欠場で、オーダーをずらされました。
伊藤さんは2戦目で欠場していて、2戦連続で休むことはないと思っていたのです。
おかげでうちのWエースが相手のスーパーエース2人に当たってしまうという最悪な当たりに。
選手のみんなには申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
しかし逆に考えれば、伊藤さん抜きでもこれほどの豪華な布陣で臨むことができる岡大、初心者の私を出さざるをえない広大の力の差が出たともいえます。
今考えても伊藤さんが2戦連続で休むとは考えにくく、私が組んだオーダーは仕方がないと思います。
そのオーダーを完全に読んでうちの主将・Wエースを狙い打ちした岡大は見事でした。
佐野さんに当て馬として対戦する予定だった私は水口さんと対局。
いずれにしてもかなり格上の相手ですが、勝たなければいけません。
しかし、この時の私はどうかしていました。
こんなことなら岡大戦捨てればよかった。
集中しなければいけない対局中もそんな思いが何度も頭を過(よぎ)りました。
今更そんなことを考えても仕方がないのに。まだ負けたわけではないのに。
肝心の私の対局は、この局面に進めば即詰みがあって一手勝ちだと読んで踏み込み、実際にその局面になった時になって初めて詰まないことに気付くという取り返しのつかないミスを犯す始末。
一体何をやってるんだ俺は・・・
相当へこみました。
私の対局が終わったのは4番目。
後輩に状況を聞くと、現在2-2とのこと。
なんと主将と大平が強敵相手に勝利を挙げていました!
これで3-4負けになったら一体何と詫びればいいのか・・・
祈るような気持ちで残りの対局を見つめました。
伊達負け、副部長勝ち。
これで3-3。
六将戦の周りに人だかりができました。
私は怖くて盤面を見ることができず、遠巻きに眺めていました。
そして・・・
名越○-×羽仁
原○-×山崎
大平○-×佐野
松本晋×-○水口
瀬戸川×-○藤井
井居○-×笠見
伊達×-○藤吉
4-3勝ち!!
岡大を倒すことができました!
次回に続きます。
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