日本BS放送(BS11)でやっている番組で、「中山秀征の楽しく1万歩!小京都日和」(Wikipediaには項目がないので、公式HPをリンク)というのがあります。中山秀征が日本の小京都といわれる地方都市を歩くというものですが、5月16日に放送された回(第31回)で、新潟県加茂市を特集していました。それを観ていたら、とある工房が紹介されていまして、こんなものが紹介されていました。
桐エコスピーカー - 加茂市
同じページから、商品説明を引用してみます。
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琴のような柔らかい音色
電源いらずの総桐スピーカー
※意匠登録済
電源いらず、電池いらず。
iPhoneなどのスマートフォンから流れる音楽が、桐タンスにも使用している最高級桐材を通じて部屋の中に優しく広がります。
多くの試作を重ね、より良い音響を得ることができる形を追求しました。
それにより、桐で作られている和楽器「琴」の響きのように、
電気的なものとは異なる、柔らかく包み込むような音響効果を得ることができるスピーカーが完成しました。
コンパクトなため、狭い部屋でもスピーカーの音色を楽しむことができ、
また軽いため、持ち運びも可能です。
この後は、この商品を紹介したマスメディアほかのリストがあります。
なかなか面白そうですね。電気アンプで増幅したものでなく、木の材質や形状で音を響かせるというのがなかなかよさそうではないですか。もしかしたら買うかもしれません。買ったらご報告しますので、乞うご期待。
前職(10年以上前)で音響をかじった経験から思い付いくことを、いくつか言わせてください。
※写真を見ての印象です
・L-Rの分離ができずモノラル音源になってしまいそう
・音色は多少変わるかもしれないが、音量・音質は元のスピーカ以上にはなりえない
スマホ内蔵のスピーカから出てくる音は、サイズの制約上Lch・Rchどちらもほぼ同じ場所からになります。
したがって物理的構造だけでL-Rを分離することは難しく、おそらくこのエコスピーカは左右両方から同じ音が出てくるものと推測されます。
音量については、どう頑張っても元(スマホスピーカの出力)より小さくなります。
(メガホンのように指向性持たせて特定の範囲では大きく聞こえる、ということは可能だがそういう商品ではなさそう)
音色の変化については、元の音からの「引き算」の結果であることに注意すべきです。
エコスピーカの両端をぐるっと回って音が出てくるのだとすれば、高音域が抑制されて落ち着いた音色に聞こえるのかもしれません。
一方低音域に関しては、元々のスマホスピーカが苦手な範囲なので、あまり改善は期待できないと考えられます。
下手な設計のせいでやけに歪な音色になってしまうというのが最悪でしょうね。
PS.もし両端から同じ音が出てくるという推測が正しければ、会議室のような音が反射しやすい部屋では
場所によって音の聞こえ方にムラ(いわば「干渉縞」)が出るかも。
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「雰囲気を楽しむ」商品
まあそうですよね(苦笑)。私は、オーディオとか音響などなんの知識もありませんが、お遊びというか、ちょっと気分を変えて聞いてみようかというような商品でしょうね。部屋の飾りに近いと言ったら何ですが、そういうものでしょうね。
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S.もし両端から同じ音が出てくるという推測が正しければ、会議室のような音が反射しやすい部屋では
場所によって音の聞こえ方にムラ(いわば「干渉縞」)が出るかも。
なんか私もそういうような気がします(これまた苦笑)。
ほんとに買うかは決めていませんが、買って聞いてみたら、何らかの発見はあるかもですね。