ベルヴェデーレ宮殿(オーストリア美術館)に行ったことがある。
目的は「Der Kuess/接吻」
ウィーン分離派の天才画家グスタフ・クリムトの代表作だ。
19世紀末から20世紀初頭ウィーンで活躍した彼は、いつもドラマティックでセクシャルでスキャンダラスな作品を出し続けた。
「接吻」を観て数年経つが、その絵を前にした時の興奮は今も忘れない。
金をふんだんに使い宝石を敷き詰めたような絢爛豪華な装飾に包まれた男女は、その空間と一体化したように幻想的なのに、白い女性の顔と対照に唇には血色があり生々しく、その恍惚とした表情にはドキッとさせられる。作品の大きさも合わせ、その迫力に圧倒され、その神秘的な魔力にとり憑かれてしまった。
そして、今回MoMAで、別の代表作に会うことができた。
同時期に描かれた「Die Hoffnung/Hope/希望Ⅱ」だ。
こちらは、大胆にも当時としてはタブーであった妊婦を裸体にしてしまった作品。
妊婦が、お腹の子の誕生を祈るようにうつむいたその先には、髑髏が見える。
「生」と「死」が隣り合っているからこその「希望」なのかもしれないが、かなりショック題材だ。
しかし、センセーショナルな題材とは対照的に、妊婦も、その裾に座る3人の女性たちも、揃ってとても美しく、優しい表情を湛えている。
絢爛たる金と明るい彩色で希望を装飾したその作品もまた、観るものを惹きつけて離さない引力を持っていた。
この絵の隣にはもう一点、「The Park」という作品があった。珍しく女性も人影もなく、新緑の公園を描いた作品だ。
目的は「Der Kuess/接吻」
ウィーン分離派の天才画家グスタフ・クリムトの代表作だ。
19世紀末から20世紀初頭ウィーンで活躍した彼は、いつもドラマティックでセクシャルでスキャンダラスな作品を出し続けた。
「接吻」を観て数年経つが、その絵を前にした時の興奮は今も忘れない。
金をふんだんに使い宝石を敷き詰めたような絢爛豪華な装飾に包まれた男女は、その空間と一体化したように幻想的なのに、白い女性の顔と対照に唇には血色があり生々しく、その恍惚とした表情にはドキッとさせられる。作品の大きさも合わせ、その迫力に圧倒され、その神秘的な魔力にとり憑かれてしまった。
そして、今回MoMAで、別の代表作に会うことができた。
同時期に描かれた「Die Hoffnung/Hope/希望Ⅱ」だ。
こちらは、大胆にも当時としてはタブーであった妊婦を裸体にしてしまった作品。
妊婦が、お腹の子の誕生を祈るようにうつむいたその先には、髑髏が見える。
「生」と「死」が隣り合っているからこその「希望」なのかもしれないが、かなりショック題材だ。
しかし、センセーショナルな題材とは対照的に、妊婦も、その裾に座る3人の女性たちも、揃ってとても美しく、優しい表情を湛えている。
絢爛たる金と明るい彩色で希望を装飾したその作品もまた、観るものを惹きつけて離さない引力を持っていた。
この絵の隣にはもう一点、「The Park」という作品があった。珍しく女性も人影もなく、新緑の公園を描いた作品だ。