壊れてく
壊れて逝く
今が其の瞬間
音も無く
掻き消されて逝く
忘れた記憶は蘇り
そして滅んで逝く
何を考える事も無く
ただ
雑念に苦しむ
久しぶりの自我の苦しみ
其れは
意味が或るのか
無いのか…
救われるのだろうか…
何かが始まっている
気づいた時には
既に動き出していた
そして今在るモノは
壊れ始めた…
転機の瞬間
ここに刻み込む
後は
無と化した此の場で
更なる版図を
広げるのみ
良かったんだこれで…
また
何処かで見れるのか
其の桃源郷たる存在
生きていれば…
忘れなければ…
滲透崩壊
(しんとう はかい)
濃度の異なる意義が
異義の壁で
仕切られた時
それを一方の終始が
他方の思索の中に
混じって逝き
原形を保たないまでに
打ち壊される