携帯版・なごぐら

携帯アプリから作った名古屋で暮らす女性のブログ。
ナゴヤかな?名古屋かな??。
地元の魅力発掘ブログ。

羊のムーア・ムーアと魔女の女の子

2021-12-01 21:38:12 | お話づくり。童話など。
チョウチョさんは、
何かわかったみたいですが、
ムーアには、さっぱり
わかりませんでした。

とまらせることが
できるもの。

そして、その言葉と
反対のもの。

ムーアは、ブツブツと
独り言を始めていました。
考えごとが難しいとつい、
こうなってしまうのでした。

「とまらせることができる?
そもそも、とまるって
何なんだろう??」

ムーアは、立ち止まると
座り込んでみました。
「ぼくは、自分で
歩けるから止まることは、できる
歩くことかな?」

「ちょっと、それって
違うんじゃない??」

たまたま上を通りかかった
魔女の女の子が、
空から声をかけてきました。

「そんな簡単なことじゃ
悪魔は満足しないし、
反対のものなんでしょ?
だったら、止まったら
だめじゃない??」

「え?どういうこと?」

「止まらせることができるの
反対よ。止まったらだめよ
止まらせられない。
つまり、止まらないものよ」

すると、近くにいたコウモリが
キーッと鳴いて叫びました。

「このおしゃべりむすめが!!
血を吸うぞ!?」

どうやら、悪魔の遣い魔の様です。

魔女の女の子は、
ハッとしてその場を
離れていきました。

「じ、じゃあね、
私は、ここまでだからね。
あとは、自分でなんとかしてね」

「うん、有難う、魔女さん。

ムーアは、立ち上がり、
また歩き出し、ガラスの森へと
入っていきました。

(つづく)

羊のムーア・悪魔のゲーム

2021-12-01 15:31:27 | お話づくり。童話など。
悪魔はまた、キシシッと
イタズラっぽく笑うと、
こう言いました。

「じゃあ、さっそく一日目の
お題な。そこの寝ぼけた羊!、
よく聞いてろよ!!」

「え、ぼくから?
一人ずつやるの?

「そうだ。二人で手を組むなんて
平和的な仕事、オレは嫌いだからな」

「…わかったよ、お題は?」

悪魔は腕をくみ、考えると
言いました。

「『止まらせることが
できるもの』持ってこい」

「えー、ぜんぜん、わかんないよ。
ヒントとかないの?」

「ヒント?そんなの、自分で
探してきな。」

すると、となりで
チョウチョさんが
ウインクしました。

「大丈夫。私が…」

「おい、そこ!
何をこそこそしてるんだよ、
手を組むなって言っただろ」

悪魔は、怒って
チョウチョさんの口を
封じてしまいました。

(つづく)