野口英世とその母 その5 2011-08-01 | 写・画・絵・詩・物語 清作は七歳になって、来年の四月には小学校に入学せねばならぬときが近づいた。 片輪になって、農業の出来なくなった清作は、いかにしても学問で身を立てさせるより他に道はないと、シカはことのほか、この入学のことを大切に考えていた。しかも現状のままでは、どんなに働き通しても入学の費用を稼ぎ蓄える余裕がないことをシカは何よりも悲しく考えていた。 なんとか他に適当な仕事はないものかと考えあぐねた末に、ふと . . . 本文を読む