それは、平面上の海流の動きのほかに上下に関する海の動きがあり、近年崩壊しつつあると研究者が警鐘をならしているそうである。
深層海流は巨大な地球規模のベルトコンベアのような働きをしている。
大西洋子午面循環(AMOC)が熱帯地域の暖かい海水を遠く北大西洋まで運ぶと、海水はそこで冷却されて塩分濃度が高まり、海中深くに沈み込んで再び南へ向かう。下図は気象庁の図であるが、オレンジ色が海の表層の流れ、紫色が海の深層の流れをしめしている。
海流は地球上のさまざまな地域に熱や栄養分を運んでおり、北半球の広い地域の気候を比較的温暖に保つうえで欠かせない役割を果たす。
大西洋の海水が表層で北上し、深層で南下するAMOCが既に崩壊しつつある。
気候変動に伴う海洋温暖化や氷の融解により、海流の強さを決定する熱と塩のバランスが乱れる中、科学者はAMOCの安定性について長年警鐘を鳴らしてきたとのこと。
一万年以上前にも氷河の急激な溶解により、この循環が停止したことがあるようである。
CNNの記事によれば、AMOCの崩壊の可能性はいわば「株式市場の荒っぽい変動のうち、大暴落の前触れになるもの」にあたり、どの変化が元に戻せ、どの変化が大災害の前触れになるのかを見極めるのは不可能に近いとの認識を示すとのこと。
温暖化はこのような安定した地球の状態を破壊してしまう恐れがあるのであれば、今のうちにくい止める算段を世界中で検討すべきではないだろうか?
出典:CNN
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます