道徳は測れないので混乱した国は必ず「我が国は道徳的に正しい」と言います


混乱した国は道徳的な正しさを主張する

トルコとシリアで23年2月6日にトルコとシリアの国境で大きな地震があり12日までに3万2000人がなくなり数十万人が被災したと報じられています

先進国を中心とした100カ国近くが救助隊を派遣したり支援物資を送ったり、なんらかの援助を申し出たが両国は地震前日までそれらの国に罵詈雑言を浴びせていました

トルコ・シリア共に反欧米を掲げロシアを支持し、トルコはNATO加盟国なのにロシアを支持し制裁に参加せず「ウクライナが挑発したのだからロシアは被害者だ」と主張していた



トルコは米ソ冷戦初期にパワーゲームの必要性からNATOに加えられ、西側陣営として冷戦を戦ったが人権問題が度々持ち上がっている

独裁者のエルドアンが20年間大統領を務めているがプーチンと同じような手法で最初は愛国者であるとアピールし、権力を握ると不正な方法で独裁者になった

反欧米を標榜する独裁者の国が異口同音に掲げるのが「道徳的な正しさ」で、トルコも道徳的には欧米より正しいと主張しています


北朝鮮、中国、韓国、ロシア、ブラジル、インド、イラン、イラク、シリアなどがこの手の道徳的に正しい国々ですが、道徳は重さや大きさを計測できない

各国の道徳をGDPのように計測出来たらはっきりするが実際には測れない為、問題をかかえる国が問題を隠すために言っている場合が多い

中国はウイグル・チベット・モンゴル・満州族の問題、トルコはクルド人など少数民族問題を抱えアルカイダやイスラム国を支援したと欧米から非難されていました


クルド人とは世界最古のメソポタミア文明の末裔でアラビア半島の正当な所有者で、トルコやシリアやイラク・アブガンその他の国はずっと後でできた

トルコが支配者、クルド人が非支配者になった決定的事件は第一次と第二次世界大戦で、列強に協力し国家として承認された民族は「国」になった

敗戦国側に協力した民族も欧米やソ連にとって利用価値があれば国家として認められたが、クルド人は1ミリの領土も得る事が出来なかった



ギリシャの民主主義は最初から存在した

欧米諸国と対立する国々は国内でこうした問題を抱えていて、それを直す気も無いので必ず「我が国は道徳的に正しい道徳大国だ」のように言います

インドはゼロを発明し仏教が生れた国ですが、現実のインドは毎週のように暴動が発生し政治は腐敗している

インドは欧米と人権問題で対立しているのでそうした問題を追及しないロシアから兵器を購入し、ロシア製戦闘機やロシア製空母を運用している


対ロ制裁には参加せずロシア産エネルギーを購入し、インドが「向こう側の国」なのを否応なく認識させられます

「向こう側の国」は南米やアフリカや南アジア、旧ソ連諸国、中国の周辺などに多く「我々は道義的に欧米よりも正しいのだ」と必ず言います

彼らがこんな状況に陥る理由は以前は貧しさが理由だと思われていて、経済成長すれば自然に先進国になると思われていました


だが1980年代に中国が経済成長を開始し今ではGDPで世界2位、1人当たりGDPでも東南アジアより豊かになったがまずます変な国になっている

先進国の学者は「経済発展すれば自然に共産主義から民主主義に変わる」と言っていたが、間違いだったのがはっきりした

トルコもEU入りが検討されたそこそこの国でブラジルやインドも経済規模ではイタリアやニュージーランドより大きいが、民主主義のカケラも無い


民主主義の起原はギリシャだがギリシャの起原はメソポタミアなど古代文明の商人が集まった場所とされ、おそらく最初から民主的な要素があった

古代ギリシャの戦いでは包囲された都市で住民が多数決で降伏するかどうか決めたという伝承もあり、民主主義という考え方は最初から存在したようです

そうした伝統がない国に民主主義の制度を導入すると好景気の時は良いが、不況や困難な状況に陥ると独裁者が登場したり軍事政権になります

インドやトルコや中国やブラジルやロシアが発展したとしても欧米のような民主主義にはならないでしょう