トルコのエルドアン大統領は「すべて業者のせい」にして責任から逃れようとしている
ユン・ソギョルと菅直人も同じ



地震が起きたのは建設業者のせい?

トルコ警察は23年2月6日に発生した地震で多くの建物が倒壊したのは業者のせいだとして工事業者などを逮捕している

また韓国警察は22年10月29日に発生した梨泰院雑踏事故が地元のヨンサン(龍山)警察署の責任だとして署長と幹部1人を逮捕した

日本で2011年3月11日に発生した福島原発爆発事故では「すべて東電の責任だった」として賠償責任を負わせ刑事責任も追及した

 

3つのできごとでそれぞれの業者や警察に落ち度があったが、他の業者でも同じように事故は起き被害があった筈で原因を作ったのはもっと上でした

トルコは数百年(あるいは数千年)の間地震の可能性を軽視し、最近数十年に建てられた建物にも耐震対策をしていなかった

多くの建物はトルコの緩い建築基準さえ満たしておらず、警察や役所や政治家は業者から利益を提供されたり経済発展を重視する立場から見逃してきた


東部マラティヤの検察が2月13日、市内で倒壊した建物を建設した業者の31名を逮捕し、業界関係者がトルコ国外へ脱出しようとする動きも出ている

違法建築の疑いがある113人に逮捕状が出され最終的に数百人に増える可能性があるが、建築基準を守った建物の多くも倒壊した

真の原因が業者を監督したり法律を作った政府側にあるのは明らかだが、一種のスケープゴートにしようとしているようです


トルコはエルドアン大統領が約20年独裁政権を続けているが、エルドアン以前の建物も以降の建物も平等に倒壊した

エルドアンとトルコ政府は自身が責任を追及されないように工事業者に責任を負わせようとしているが、こうした例はトルコだけではない

韓国では22年10月29日にハロウィンの繁華街で狭い裏通りの下り坂で、上から将棋倒しになり158人がなくなった


悪人退治で留飲を下げる大衆

ヨンサン(龍山)警察の活動には大きな不備があり大混雑が予想されていたのに規制せず、危険だという認識すら持っていませんでした

多くの人が圧迫されているという通報が何度もあったのに対応せず、大事故が発生してからやっと危機を認識し出動した

だが韓国では「今までずっとそうしてきた」のでヨンサン警察が特殊だったのではなく、他のどの警察署でも同じように対応したと考えられる


韓国メディアは2014年のセウォル号沈没事故と関連付けて政府の責任を追及し、朴槿恵大統領のようにユン大統領を失脚させようとした

坂道の将棋倒しは政治問題化し、ユン政権は地元警察署にすべての責任を負わせて騒動の幕引きを図った

これもトルコの建設業者と同じく末端の責任者に全責任を負わせて、上層部が責任を逃れようとした例でした


日本では2011年3月の地震で福島原発を津波が襲い、対応の不味さで建屋内に水素が充満し爆発、世界史に残る原発事故になった

事故の直接の原因は停電で原子炉に冷却水が流れなくなり水素ガスが充満、水素を放出しなかった事で建屋が爆発しました

福島原発の吉田所長は初期の段階で水素放出を要請したが、菅直人首相が「大気汚染が起きる」と言って禁止した


菅直人首相は翌日朝にヘリで現場を視察したが、その後水素を放出しようとしても高圧と高温で放出弁が動かなくなっていた

もし地震直後に建屋内の水素を放出していたら建屋は爆発せず、その後の対処もかなり楽だった筈です

吉田所長は原子炉内の温度が上昇しいわゆるメルトダウンになると予想し、海水注入の許可も求めたがこれも菅直人首相が禁止した


もし初日に水素放出と海水注入が行われていたら福島原発は水浸しになったがそれだけで、すぐに忘れられる程度の原発事故でした

これもトルコや韓国と同じように菅直人政権は「東電が悪い」を連呼し、マスコミは東電叩きに精を出し、「悪代官」が成敗されたのを見て国民は溜飲を下げた

言っては悪いがここういう国民の国は発展途上国と呼ばれるのではないか