経済制裁はすでに戦争行為

西尾幹二
経済制裁はすでに戦争行為
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経済封鎖が戦争行為であるとしたら、日本は北朝鮮に対して、すでに「宣戦布告」をしているに等しいのではないか。北朝鮮がいきなりノドンを撃ち込んで来ても、かつての日本のように、自分たちは「自衛戦争」をしているのだと言い得る十分の根拠をすでに与えてしまっているのではないか
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武器さえ使わなければ戦争行為ではない、ときめてかかっているのは、自分たちは戦争から遠い処にいるとつねひごろ安心している、今の日本人の迂闊さのせいである
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アメリカは日米のやっている経済制裁を戦争行為の一つと思っているに相違ない。北朝鮮も当然そう思っている。そう思わないのは日本だけである。この誤算がばかげた悲劇につながる可能性がある。
 「ばかげた」と言ったのは、世界のどの国もが同情しない惨事だからである。核の再被爆国になっても、何で早く手を打たなかったのかと、他の国の人々は日本の怠慢を哀れむだけだからである
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武力制裁に切り換えないで、経済制裁をたゞ漫然とつづけることは危ういことなのである。なぜそれが分らないのか
Voice』6月号で科学作家の竹内薫氏が迎撃ミサイルの防衛不可能を説き、「打ち上げ『前』の核ミサイルを破壊する以外に、技術的に確実な方法は存在しない」と語っている。「『科学技術の歴史』という視点から見ても、独裁国家は強力な破壊力をもつ軍事技術を有した場合、それを使わなかった歴史的な事例を見つけることはできない。」と

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