NHK 歴史探偵「ツタンカーメン 歴史の闇に消えた少年王 その1

名前しか知らなかった王でしたが 分かった気にさせてくれます

(なお kvがでてきますが

王家の谷の岩窟墓につけられたナンバリングKVとは?

KVとは、Kings Valley、つまり日本語で「王家の谷」を意味する英語の略になります。王家の谷の岩窟墓は、長年学術的な調査が続けられていますが、調査の着手が古い順に、KVのナンバリングがなされています。その数およそ60程度あり、現在発見されている岩窟墓には、基本的にこのKV番号が割り振られています。)

 

TVより詳しい解説あり 勉強になります↓

王妃は見つかっていた。『歴史探偵/少年王ツタンカーメン 最新研究で迫る実像』』

 
 
(*  ̄▽ ̄)v- 昨夜はNHKの歴史探偵で嬉しい特集。王家の谷のツタンカーメン王墓からの同時中継もあり「おおー」と見てました。
 
 これは玄室の壁画。冥界に赴いたツタンカーメン王が「口開けの儀式」を受ける様子を描いたもので、拡大すると茶色いカビが点々と見られ、顔料が乾かないうちに封印されたとの事でした。
 
 
 古代エジプトでは肉体が滅んでも魂は生き続けると考えられたので、魂が冥界に行っても生活できるようにミイラにしたんすね。そして口開けの儀式を経てあの世で生きる。ツタンカーメン王墓は王家の谷で見つかった62番目のお墓で、kv62と呼ばれます。昨年が発見から100周年で、在位が短く王名表から抹消されていたファラオ。埋葬直後に一度盗掘されましたが、その後はハワード・カーターが掘り当てるまで手つかずだったのでかなりの宝物と共に眠ってました。
 
 
 三重の人型棺や黄金のマスクは新設された大エジプト博物館の目玉になっているけれど、ミイラは王墓に眠ってます。9歳で即位し20歳になる前に亡くなった若いファラオで、死因には暗殺説もありましたが違うよう。有名な「ファラオの呪い」は新聞社のフカシですが子供の頃はドキドキしました。
 
 
 三重の人型棺の中でミイラに被せられていたのが有名な黄金のマスク。とんでもなく精緻なもので、古代エジプトの職人さんはどんなレベルだったんだといつも感嘆します。日本はまだ縄文時代だったけど美術工芸がすごい域に達してたんですね。長い長い古代エジプト王朝の新王国時代・第18王朝のファラオで、いちばん国が豊かな時でした。
 
 
 古代エジプトは上下に分かれており、地中海方面とアフリカ方面の上下エジプトを統べる者をあらわすシンボルがマスクに付いてます。ファラオは太陽神アメン・ラーの化身とされ、ツタンカーメンの名は正確にはトゥト・アンク・アメン。英語読みでツタンカーメンになるけれど、アメン神を冠した名前なんすね。
 
 

 古代エジプトと言えば溢れる黄金。あらゆる物が広大な領土から納められ、金はヌビアから。鮮やかな瑠璃色のラピスラズリもそうで、ハゲワシの翼の上部に象嵌されたライトブルーは中東産のターコイズ。美しいですねぇ。

 

 

 この分野は年々新しい発見があり、詳しいことがよく書き変わります。これは近年明らかになった事で、ツタンカーメンは戦争には出ていないと言われてたけど鎧に傷が見つかったんですね。戦にも出ていた。そして亡くなる直前に左膝にひどい骨折をした事も分かりました。王墓には戦車(チャリオット)も副葬品として納められており、復元してどれだけスピードが出るか検証したら時速40kmは出たそうで、落ちたらこれだけの骨折をすると考えられました。死因は骨折から感染症を起こしたのではないかと考えられ、暗殺説は消えたかな?

 

 

 これは神殿にあったツタンカーメンの石像。神殿を復興させた時の顕彰碑のようなもですが、石像の顔も写実的で綺麗。けれども腰のベルトにあしらわれたカルトゥーシュ(王名のプレート)は削られており、ツタンカーメンの次の次に即位したホルエムヘブ王の名前に変えられてます。ツタンカーメンの次はそれまで大神官だったアイが即位し、その時すでに高齢だったので在位は短かかったんですね。そしてアイが亡くなると軍の最高司令官だったホルエムヘブが王になりました。

 

(* ̄ー ̄)v- アイはツタンカーメンの祖母の兄だったと言われるのでとりあえず王族ですが、ホルエムヘブは王族ではなかった。古代エジプト王朝は直系の血族に引き継がれるものでしたが、第18王朝の末期にそれが終わったんすね。ツタンカーメンに子はおらず、逝去直後から後継者争いが始まった。だからゴタゴタしていて、ツタンカーメン王墓はもともとアイが自分用に造っていたのを慌ただしく活用したもので、壁画が乾く暇もなく封印されたようです。

 

 
(* ̄ー ̄)v- ホルエムヘブは先代のアイ、その前のツタンカーメン、その前のスメンクカーラー(ツタンカーメンの兄とされる)の名を王名表から削りましたが、それにはツタンカーメンの父親への遺恨があったんすね。それがアクエンアテン(アメンホテプ4世)で、この王は多神教の古代エジプトで唯一  一神教に鞍替えさせた人。他にそんなファラオはいないので「異端の王」として有名です。
 

 
 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« NHK 歴史探偵... 川エビとゴキ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。