国会議員はそんなに偉いのか 論説委員長・乾正人

 元郵政・総務官僚 だったそうですが こういう連中が 霞が関を取り仕切っていたんですから NHK改革なんか できるわけないですね

国会議員はそんなに偉いのか 論説委員長・乾正人

 内閣法制局長官に、深く同情申し上げる。

 先週の参院予算委員会で、横畠裕介内閣法制局長官は、立憲民主党会派の小西洋之氏の挑発に乗ってしまったのである。小西氏は、「国会議員の質問は、国会の内閣に対する監督機能の表れだとする(政府)答弁を確認してほしい」と質問し、横畠氏は「一定の監督的機能はある」としながらも「このような場で、声を荒げて発言するようなことまで含むとは考えていない」と脱線した。これに野党が猛反発し、審議は中断。横畠氏は発言を撤回、謝罪した。

 恥ずかしながら30年にわたって永田町を取材してきた私の目から見ても、小西氏の質問の仕方は、人を不快にさせる点で天下一品である。国会中継で彼が出てくると、チャンネルを替えたくなるほどだ。

 東大出身らしく、豆知識を駆使し、上から目線でクイズまがいの質問を連発するのが得意で、「安倍総理の存在そのものが国難である」と断じた質問主意書を国会に提出するほどの「安倍嫌い」で有名である。もちろん、「声を荒げる」のも大きな武器で、長官もイラだって、つい本音が出たのかもしれない。

 まあ、こういう質問を受けたときのお役人は、忍の一字で耐えるしかなく、今回の答弁は軽率極まりないのだが、自民党の伊吹文明元衆院議長が「国会議員に対して姿勢や態度を批判するなんてあり得ない」と発言したのは、いかがなものか。姿勢や態度を批判してはいけないほど、国会議員はそんなに偉いのか。

 確かに国会議員は、公正な選挙によって選ばれた国民の代表だ。野党議員は政府を監視し、追及するのが仕事であり、役割だ。しかし、代表だからといって偉いわけではない。国家国民のため粉骨砕身、職責を果たし、尊敬に値する議員は与野党を通じてごく少数しかいない、というのが私の実感だ。新幹線のグリーン車で「自分は選ばれた人間だ」と言わんばかりにふんぞり返っている議員のなんと多いことか。

 政府や首相を激しく批判するにしても議会人として最低限のマナーがあるはず。それにしても、もっと実のある国会論戦を聴きたい、というのはないものねだりなのかなぁ。

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