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いいむろなおき 「マイムな日々」

不思議な出来事

2010-03-19 17:39:36 | Weblog
先日買った村上春樹の短編集「東京奇譚集」の一つ目に、本人が体験した「不思議な出来事」について語る部分がある。

まぁ、世の中を動かしている物事の大半は偶然の産物だとは思っているけど、その偶然の瞬間を目の当たりにすると、単に確率の問題ではない「なにか不思議な巡り合わせ」を感じない訳にいかない。

村上春樹の不思議な出来事は「東京奇譚集」の「偶然の旅人」を読んでもらうといいので、僕の体験した「不思議な出来事」について。

今から10年くらい前、僕は飼い猫のトイレ用の砂を買いに近所のペットショップへ。
ペットショップへ行くと僕は必ず一番奥の犬や猫のゲージを覗くことにしていた。

その日も猫砂は後回しにして店の一番奥へ。
猫を飼っていたけど、僕は犬が好きで最初に見えたコーギーの仔犬の前へ。

基本的に雑種が一番かわいいと思っているけど、このコーギーの足の短いコロコロとした感じは愛くるしい。

ウトウトしているコーギーをガラス越しに眺める。
すると、ガラス越しのその視線に気づいたように、ふと上目遣いに僕の顔を見たコーギーは何を思ったか足元の敷いてある新聞をガサガサ前足でめくり始めた。
そして新聞の端をくわえて後ろにさがり、のけぞった。

そこに僕の顔写真入りの新聞記事があった。

僕がこの出来事に驚いていると満足したようにコーギーは新聞をきれいに元に戻し、再びその上で寝てしまった。

もう一度同じことをしてくれるんじゃないかと20分ほどコーギーの前に立っていたが、時々寝る姿勢を変えるだけで、新聞をめくるどころか目も合わさなかった。

しょっちゅう新聞を賑わす有名人ならまだしも、たった一紙のそれも地域欄に取り上げてもらったその記事をペットショップのコーギーがガラス越しに持ち上げて本人に見せる確率はほぼゼロに等しいと思う。

残念なのは、この出来事を一緒に証明してくれる人がいないことと、当時住んでいたマンションでは犬を飼うことができず、その運命的な出会いのコーギーを連れて帰ることができなかったことだ。

ね、ちょっと不思議な出来事でしょ?


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