真の意味での「やまなし落ちなし意味なし」です。ところで何からインスピレーションを受けたのかっていうと、某昔の映画のチラシなのでありました。いや、あれはなかなか四十七人の力士並みの世界を連想させるわ。ということで。それよりもだいぶ簡単なものですが。
では続きでどうぞ。
連れ去られるやおいの軍団
ここは教室。
皆しんとして座っている中、一人いじめられている子が立って発言していた。
「あなたたちのいじめが意味がないのは証明されています。いじめられているという事象によるいじめの事象。被害者ならば被害者であるように振る舞えという皆同率の加害者意識からくる抑圧。所詮、あなたたちの中心のないいじめなんて、やまなし落ちなし意味なしであること、しっかりわかっていただかないとーーー」
その時、どこからかわっせ、わっせ、わっせ、と声がした。
学校の廊下に似つかわしくない、その祭りの雰囲気は何か。
刺青にふんどし姿の大群が、どういうわけか教室にどこどこと押し入ってきて、そしてなぜかーーー「な、なんだこいつら!」「や、やめろー!」連れ去られる、やおいいじめの軍団。
一体何が起こったのか、わかるものはいなかった。
そして、沈黙。
「えっと…あれはなんなのかしら?」
ここは会社。
「所詮やまなし落ちなし意味なしなんだよな。ワンマン上司にごますり人間。意味のないパワハラにセクハラっと。」
と、呟いた男性社員の後ろの方、上司の席めがけ、わっせ、わっせ、わっせ、と謎の声が。
振り向くと、なぜか刺青にふんどし姿の男たちが上司たちを背負っていずこかへーーー。
「え、何あれ」
これは井戸端会議。
若い母は思っていた。「ああ、もう誰がああしたや誰の子供がどこそこの学校やなんやら、このやまなし落ちなし意味なしの会話、いつまで続ければいいのかしら。まるで蟻地獄だわーーー」
わっせ、わっせ、わっせ。
刺青にふんどし姿の男の大群がーーーー。
「あれ?」
そして、そんな感じで集まったやおいの軍団がギュウギュウと詰められているこの倉庫的なところで争いが起こるわけだが、争いが起こって口論になると口論になったものからわっせ、わっせ、わっせ、とまたわけのわからないところに運ばれていくのであった。
やまなし落ちなし意味なしを他人に押し付けたものが、やまなし落ちなし意味なしの地獄に陥ったという、ただそれだけの話なのである。
ところで、最終的には彼らはどこへ向かうのだろう。
やまと落ちがないので、死にはしないのだが彼らの精神はどこにいくのか。
わっせ、わっせ、わっせ。
意味のないことに終わりはない。
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