にざかな酒店

同情ゲーム

ってことで、急に残酷ホラー系の話を振るよー!みんな覚悟して読んでね!
「暴行シーンはあえてはしょりました」と言いたいところですがもともとその手の描写は苦手なので思いっきりさっくりと済まされています(笑)
私の描写力では殴りました殴って殴ってべしべしべしべし、くらいのことしか言えないのよ。本当。うん、ごめんね。ってことで案外読んだ感じとしては「ぎゃああああ!!酷いいーーー!!」てことはないかも知んない、どうだろう。
まあタイトル通り、そう言うゲームです。
んじゃ行きますよ、本編。
同情ゲーム

(注)なん度も言いますが、ちょっとどころではなく酷い話です。ちゃんと覚悟してから読んでね

私はアルバイト情報を見ていてふと目を留めた。これ、世界清掃会社、って書いてある?うん、清掃会社ってことはお掃除の会社なんだろう。でも、お給料がこれ、普通のお掃除の会社より3桁…いや、4桁は多い。何かやばいバイトだろうか。うん、でもーーーー。
でも、私は前の会社もその前の会社もうっかりいじめでクビになった。
いじめられた方じゃない。いじめた方だ。ついみんなで調子に乗って病気にしてしまった。その責任はみんなで押し付け合いしてーーーー結局私が割を食った。主犯格なんて言われて。単にとろいからどんどん叱ってただけなのに。
なんでそんなことになったのか、あとで聞いたら実はいじめられたやつはこっそりと社長のお気に入りだったらしい。お気に入りだって?どうせ媚びや体を売りまくってたんだろ。そんなこともしないで能力も低いのにお気に入りになんてなれるもんか。妙に顔がよかったから余計怪しい。
病気になったのもいじめられたのも弱いからだし?
そんなの、全然同情できない。
弱い人間から排除されていくべきってそう言う社会になっているんだから仕方ないじゃないの。
でもずっとそんな感じで会社を転々として、貯金なんて一つもなくなってしまった。
弱い人間をいじめてそのせいで祟られるなんて、私ってなんてかわいそうなの。
結局、私はその会社に電話をかけた。
電話をかけただけで、採用の通知。ますます何か騙されてるんじゃ。でも、私には後が無い。

「あのー…これ、お掃除の会社ですよね?なんでいじめとか悲惨な災害とかそんな映像ばっかり見せられるんですか?それも、なんか変な機械つけて」
「ああ、これは同情ゲームだ。その機械でみんなの同情の数値を図る」
集まった人間は十人くらい?みんな顔を見合わせる。
「つまり…?」
「つまり…その映像を見て、一番同情の数値が低かったものを、みんなで嬲り殺せーーー」
「え…?」
「ああ、その機械、命令に従わないと全員爆破するシステムになってるから、ルールは破るなよ」

わ、私…私の同情の数値、多分低い、いや、でもこの中で一番だなんて限らない。うん、同情の数値はーーー同情の数値は、ギリギリ、二番目の低さだった。
なぶり殺された、死体が転がる。

「さて、ではこの被害者への同情の数値が高いのは?」
絶対高い、同情できないくらいで殺されるなんて、絶対絶対かわいそう!!
「高いものを、嬲り殺せ」
ーーーー!!また、二番目の高さだった。
また死体が転がる。

一人の被験者が叫んだ
「やった…!!こんな、こんな人でなしたちを堂々と嬲り殺せるなんて、なんて気持ちいいんだ!!」

最終のコマンドがもう一つ現れる
「同情する?」
「同情しない?」

私は、私はーーーー(暗転)





と、言うわけで話は終わってるのですがここから超どうでもいい余談。
この話の一番同情すべき人物は社長。
初恋の人の面影を残すようなそこそこの美しい娘が社員としてやってきて超喜んで、それも今時見ないような性格も超いい子なもんだからもうこんな子愛さずにはいられない!!でも表立ってお気に入りvって言ったら下種の勘繰りを思いっきりされてしまうし、そんなことになって彼女の迷惑にならないようにこっそりと裏から彼女を見守ろうっと。
幸いアホでエロの要注意の社員の男(何人かいる)もみんな口を揃えて彼女はいい子すぎて射程に入りませんって公言してたし!…って機嫌よくやってたら全然ノーチェックだった女子社員のいじめなんかで彼女がどんどん元気なくなって病気にされるとかそんなことに(涙)
自分の青春時代の思い出の素晴らしさとか今の男親が彼女を見守るような素敵な気持ちとかみんな思いっきり泥塗られてしまって、「本当にこいつら殺してなんで罪に問われるん??って言いたい気持ちでいっぱいです」ってやつですよ…。
しゃ、社長…!!なんてかわいそう…っ、うう。ってことで本編ではするっとスルーされてましたが私の頭の中ではそこまで話が出来上がっていましたとさ。
そうなのよー。私(男性目線?)の割とそう言う話に弱いからさ。そう言うのはすぐに同情してしまう。



















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