でも何気に後半の少年のが微妙に恐ろしいこと言ってたりして、みたいな小説。まあサクッとね。
あと、まーーーったく関係ないのですが、夏頃に最終巻一歩手前まで揃えてた高杉さんをやっとさいごの巻入手しました。な、長かった…。
最終巻だけどういうわけか全然見なくってさ…。
あー、やっとちょっと憑き物が落ちましたよー、ふうー。
まあみんな落ち着くところに落ち着いてやれやれ、ですね。
四年間の別れが一瞬で終わってるのには多少びっくりしましたけども(笑)
うん、まあよかったよかった。
電脳の墓碑
精神異常者がなぜ犯罪をすると罪を問われないのか?
それは、精神異常になった理由が彼らの周りにあるからだ、と俺は思っている。
例えば、村八分なんかして村人全員を死亡させた、なんていう話は確かにおかしくはなっているのだろうが、その村八分なんて奴は「火事と葬式以外の付き合いはしません」というやつだ。そりゃあ、みんなにそんなことされればおかしくなるのも当たり前、ってやつだ。だが、重圧をかければかけるほど自分たちの命が危なくなる、なんてことはきっと村人は思っていないはずである。だからそんな騒ぎになった時、後悔するのは自分たちなのだ。
そう、いっそおかしくなってしまえば殺し放題、なのだ。
もう嫌な思いなんてしすぎなほどしている。早くおかしくなってしまえ、自分。そうなればーーーー。と、思っているのにどこまでも正気な自分に嫌気がさしている。
最近は小説を書き始めた。
俺の内面を映すような、暗い小説だ。
さあ、大量虐殺を始めよう。
「と、いうように、ネットの社会には人の足を引きずろうとするような表現がたくさんありますので、ネットの使いすぎには注意するように。」と、家庭教師のトマソン先生は言った。
じゃあ、と言いかけたジュリーという名の少年は続けた。
「だったら、ネットの中だけにその人たちを閉じ込めるわけには行きませんか?現実に影響しないよう、隔離すればいいのでは。ネットの墓碑、という感じで」
トマソン先生はほのかに笑いながら言った。
「電脳世界は人の住む空間ではありませんよ。」
「でもウイルスがいます」
「そのウイルスは人間には移りませんから」
「現代科学ならできると思うんですが…でもきっと、悪い考えも菌のようなものですね。菌の墓碑です」
なるほど、この少年は今までの人類が考えてきた通り、悪いものを他に押し退ければ、自分たちは美しくいられる、新しい天地に行けば変われる、と思ってるらしい。そうはいかないのが、世の中でそう言ったことは多分これから嫌でも学ぶことになるだろう。
どんな天使でも、地にいれば染まらずにはいられないように。
学ぶことは武器のようだと言われているが、その武器に染まってしまうのも、また人間なのだ。
武器を持てば、使いたくなる。
「言葉」を「言刃」だと言ったどこかの少女は、その武器を使わずにいられるだろうか。
世の中は、墓碑だらけだ。墓碑の歴史だ。今まで生きてきた人間、死んで行った人間はもはや数えられないほどいる。そこらじゅうが、かつて誰かの墓碑であっただろう。
それでも、生きている人間が生きてきた証を刻み続けたいのは、止まらないのだった。
未来を墓碑に刻み、生き続けるのだろう。
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