南英世の 「くろねこ日記」

警察官のこのこ日記

警察官という職業はわれわれの身近な存在であるにもかかわらず、意外とその実態は知られていない。そうしたなかで、下記の本に出会った。

 

著者は大学を卒業後なんとなく警視庁に入り、40歳になって退職し、今は法務技官(拘置所や刑務所の事務をする)に転職した人物である。これまで経験した警察官人生を描く。

まずは半年間の警察学校時代。警察学校の教育は非常に厳しい。耐え切れず途中でやめるものもいる。ビンタはスナップを利かせるといい音がしてしかも痛くないのだという。ふーん。

配属ガチャに上司ガチャ。どの職業にも運不運はある。警察の職場は大きく地域警察(交番などの外勤)と内勤(刑事課、生活安全課など)に分かれることを初めて知った。一般に、地域警察で優秀な成績を収めると内勤に抜擢される傾向があるらしい。

評価のされ方が興味深かった。外勤の場合「努力目標」(=ノルマ、業界用語では「売り上げ」という)があり、職質検挙(自転車ドロボーなど)や交通取り締まりの検挙数などが評価対象になるという。警察官もノルマに追い回されているという。

巡査、警部、警視というヒエラルキー社会のなかで、警察官全体の30%は巡査部長だという。警察官の年収は40歳で800万円を超える。ただし、夜勤や休日出勤、旅行の制限など日常生活における制限もきつい。

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