物事には長期と短期がある。目の前のことを一生懸命頑張るのもいいが、ときには遠くを眺めてみることも大切である。毎月の家計簿についてはいろいろ目にする機会も多い。しかし、人生の家計簿となると、お目にかかる機会は少ない。
そこで、23歳から63歳までの40年間を想定した生涯所得と支出のバランスシートを作ってみた。ただし、ここでの数値例はあくまで「一般論」であり私個人のデータではない。
(収入の部)
2億4000万円(平均年収550万円×40年+退職金2000万円)
(支出の部)
生活費 9600万円 (月20万円×12ヶ月×40年)
税金・社会保険料 3600万円 (生涯所得の15%を想定)
住宅購入 4000万円
子育て費用 4000万円 (1人2000万円を想定)
車関係 3000万円 (250万円×4台+維持費年間50万円×40年)
生命保険・火災保険 2000万円 (年間50万円×40年)
合計 2億6200万円
見ての通り2000万円ほどの赤字になる。まあ、そんなものかもしれない。生活費や税金関係、子育て費用を除けば、人生の買い物の中で高額なものを順番に並べると以下の通りになる。
第1位 住宅
第2位 車関係
第3位 生命保険
どこをどういうふうに削るか?
家も欲しい、車にも乗りたい、おいしいものも食べたい、ということになれば、行き着く先は子どもは一人しか生まないという選択になろうか。日本の少子化の背景には、こんな事情があるのかもしれない。
上にあげた例は、大学卒業後、順調にサラリーマン生活を送った人を想定している。しかし、人生は必ずしも恵まれた人ばかりではない。新自由主義の台頭以来「貧しいのは努力が足りないからであり自己責任だ」とする風潮があるが、果たしてそうだろうか。
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