4月になってから囲碁漬けの日々を送っている。囲碁サロンに通い、森野先生(関西棋院9段)には11局も稽古をつけていただいた。朝日アマ囲碁名人戦にも初めてエントリーした。5月には「関西棋院公認インストラクター試験」があり、文化庁事業の親子囲碁教室が毎日曜日にある。また6月には湯の山温泉で2泊3日の囲碁合宿が予定されており、アマチュア100名とプロ棋士12名が一堂に会する。人見知りな性格だった私が、まるで背中に羽が生えたように飛び回っている。
退職後、囲碁を通じてどんどん交友の輪が広がっている。このたび、オール慶応囲碁の会関西支部の仲間に入れてもらった。毎月第4金曜日が定例碁会である。先日、初めて碁会に参加した。
皆さんお強い。中には大阪府代表レベルの実力者もいる。私も打っていただいたが、4子置いても歯が立たなかった。プロ級である。「普通に打って負ければそれは手合い違いというもの」と言われたのが印象的だった。勝とうとするあまり無理な手を打ち、弱石を作って形勢を損ねることの多い私にとって、その言葉は心に響いた。
碁会の後は懇親会があった。慶応の結束力は強い。すぐに打ち解けた。70代が多いが、中には80代もいる。みなさんそれなりに裕福な生活をしておられるように感じた。
生まれて初めて囲碁の面白さに目覚めた。今までは勝った負けたで一喜一憂していたが、そういう次元を飛び越えて囲碁の打ち方そのものに感動を覚えるようになった。
あるプロから「アマチュアの6段7段なんて駆け抜けるように上達する棋力帯」と言われた。いま、1日8時間くらい囲碁の勉強をしている。おかげで毎日強くなっていることを実感する。先日、杉内寿子9段が96歳で勝利を挙げたことが話題になった。72歳なんてまだまだ。もう少し極めてみたい。そして囲碁の面白さをもっと多くの人に知ってもらう活動をやりたい。