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南英世の 「くろねこ日記」

政界再編か

2019年1月4日、立憲民主党の枝野代表、福山幹事長、蓮舫氏らお歴々がこぞって伊勢神宮に参拝したというニュースが一部の報道機関から小さい記事として流れた。
https://special.sankei.com/f/politics/article/20190105/0004.html?fbclid=IwAR2Xhf0k32kAKBcYABnNJrwLqyngjv5hdSrmreqmarnhY2OXBu1T4C5XOcw

2017年の選挙で立憲民主党に投票した人たちにとって、この報道はショックだったに違いない。中にはこれを裏切りととらえ、「もう立憲民主党は支持しない」と思った人も少なくないのではないか。いや、もっと言えば、立憲民主党は「死んだ」、枝野は「終わった」とすら思った人もいるかもしれない。
前回、共産党とも選挙協力をした立憲民主党が、よもやかつて天皇の先祖とされた天照大神を祭った伊勢神宮に参拝するなどということは想像を絶することだったと思われる。これをどう解釈するか。以下に書くことはすべて私の妄想だと思ってお読みいただきたい。

確かに、前回の選挙で立憲民主党は多くのリベラル派の支持を得て、54議席を獲得し野党第一党に躍り出た。しかし、その後の政党支持率は低迷し、NHKの最新の世論調査では7.6%にすぎない(2018年12月)。このままではかつての日本社会党と同じように、たとえ一部のコアな支持者がいたとしても永久に政権はとれない。枝野氏がそう考えたとしても不思議ではない。

安倍一強を止めるには、どうしても野党の結集が必要である。では誰と組むか?2018年11月8日の新聞に、小沢一郎、前原誠司、橋下徹の各氏が会合を持ったという記事が載っていた。そこで私はブログで、水面下で新しい動きが始まっているのではないかと書いた(2018年11月10日「安倍一強の秘密を探る」)。



1994年に衆議院に小選挙区制を導入した張本人は小沢一郎氏だといわれている。彼は日本には保守2党による2大政党制が必要だとして、自民党を二つに割って2大政党制を確立しようとしていたとされる。しかし、実際にはなかなかうまくいかなかった。2009年に民主党が一度政権を獲得したが、右から左までの寄せ集め集団であったことから、結局国民の信頼を失い瓦解してしまった。その後民主党はじり貧となり、立憲民主党、国民民主党などに分解してしまった。

一方、2012年に成立した第2次安倍内閣は、アベノミクスによる景気回復に加え、野党の分裂が下支えしたこともあって、長期政権を維持し、憲法改正にまい進することとなった。安倍政権は、もうすでに6年続いている。高い政党支持率もあって、やりたい放題の政治をしているといってよい。

野党が結集するためには、立憲民主党からリベラル色を一掃する必要がある。そうすれば保守系の野党と連携することにも道が開かれる。では、リベラル色を一掃する最も効果的な手段は何か。そう考えると、今回、立憲民主党のお歴々が伊勢神宮を参拝したこともうなづける。ついでに靖国神社にも参拝すればもっとわかりやすくなる。そうしてリベラル色を抜いたうえで、保守政党と連携または新党を立ち上げる。枝野氏はそんな構想を描いているのではないか。

では連携相手は???
ずばり、維新の会と予想する。維新の会の橋下徹氏を党首に仕立て、そこに枝野、小沢、前原、玉木各氏が合流する。そうして自民党に対抗する勢力を作る。橋本氏は『政権奪取論』(朝日選書)のなかで、政治には「政策より政党の組織が大事だ」ということを繰り返し書いている。今回の立憲民主党の伊勢神宮参拝は、政界再編のための地ならしというのが私の見立てであるがどうだろうか。

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