第24回夏休み親子囲碁強化合宿が、京都聖護の御殿荘を会場に行われた(8月11日~14日)。
プロ棋士6名を含め約100人ほどが参加し、4日間で多い子は50局以上も打っていた。下の写真は藤田玲央初段Pに2子で指導碁を受けるM君(右)。見事に勝利を収めた。アマ7段の実力有! Mくん、確か小学生の全国大会で3位になったとか。
食事は大人も子供も混じってにぎやかに食べる。すき焼き、京懐石料理など豪華なものが多くすごくおいしかった。
夕食時に中野泰宏九段による津軽三味線もご披露頂いた。もう20年も習っておられるとのことで腕前は玄人はだしである。
↑ 中庭
期間中、アマチュア同士の一般対局を11局打った。結果は3勝8敗で決して満足できるものではなかった。しかし、1目2目の僅差で負けた碁が何局かあったから、数字以上にいい碁が打てたと言えなくもない。とくに元県代表の強豪に白番で7目半勝ったのは、まぐれだったとしても自信になった。
一方、プロの先生には指導碁を5局打っていただいた。下の写真は羽根シゲ子先生による4子局の指導碁である。
結果は私の1目負けであった。シゲ子先生の指導の仕方は羽根直樹九段と同じく非常に丁寧である。局後の検討でいろんな手があったことを教えていただいた。次の機会に使ってみようと棋譜に採った。
次の棋譜は中野泰宏九段の指導碁である。4子局で中押し敗けだったが、局後貴重なアドバイスをいただいた。
続いて奥村英夫八段による指導碁の棋譜を掲載する。奥村先生には2局打っていただいた。1局は1目敗け、もう1局は中押し敗けであった。中押し敗けのほうが勉強になったのでこちらを載せる。
奥村英夫八段
今回の5局の指導碁から大きく二つのことを学んだ。
第一に、地にまとまりやすいのは隅、辺、中央の順だということである。このことは知識として知っていたが身を持って体験した。上の棋譜を見ても分かるようにプロの先生は皆、辺を地にしている。
第二に、相手の弱石を「取るぞ,取るぞと攻めながら、実際は本気で取りに行かないで周囲で利得をはかるという戦法」である。これは奥村先生と打っていて気づかされた。なるほどこういうふうに打てば、どんな局面でも「冷静に」打てるかもしれない。今回、夢中で取りに行って目が見えなくなり、逆襲されて自滅した碁が3局あった。
死活や手筋も大切だが、実は囲碁で一番大切なのはこうした大局的な戦略なのかもしれない。