6月に行われた湯の山温泉の囲碁合宿で羽根直樹9段に打っていただいた。4子局であったが、無理のない自然な打ち方にすごく感動した。
その羽根直樹先生が打ち碁集を出していることを知り、その棋風を学びたくて早速購入した。書名に「中京の父子鷹・下巻」とあるが、上巻は羽根直樹9段のお父様である羽根泰正9段の打ち碁集である。
父・泰正9段の棋風は激しい戦いの碁だった。性格も自分の感動を率直に表現する。一方、直樹9段は自分から戦いを仕掛けることはなくおとなしい棋風である。また性格も淡々として実に冷静である。親子でありながら棋風も性格も正反対のところが面白い。
羽根直樹9段は日本棋院の中でも1・2を争う人格者とも言われている。今まで特定の棋士の棋譜並べなどしたことがなかったが、この本を通して羽根直樹流の「自然な打ち方」を学んでみたい。