銀河パラダイス

 オリジナルのケモノ耳の少年を描いた、MACHOのラフ画を中心に、ミィ~ネの駄文も

”戦えっ!イクサー2!!”(原作へのオマージュです)

2011年05月04日 16時11分53秒 | 版権
 「もう戦わなくていい…、だから、行かないで、イクサー2」

 「渚…、貴方を騙してパートナーになった、私の身を案じてくれるのですか」

 「知ってたわ。でも、あたしだって、イクサー2を利用してた。だって、宇宙からの侵略者なんて、みんな同じだと思ってた。けれども、あなたたちは違った。私を守ってくれたから…」

 「いいえ、私はイクサー1を倒す為にだけ生まれてきた。あらゆる犠牲を払っても、目的以外のことは、必要ではありませんでした。貴方とパートナーになったのも、お姉さまに勝つ為だったけれど、渚とシンクロした私は、自分の思考に矛盾を招いたのです。人の心を知った私は、クトゥルフの少女が私に殺された恋人の仇を討つ為に、お姉さまのパートナートして現れた時、私の動作が一瞬、止まってしまいました。その為に、貴方を危険な目に遭わせてしまいましたね…」

 「その腕を失ったのは、私を庇ったせいよ。お願い、イクサー2。私の為に自分を犠牲にしないで。あなたは、あなた。私の為に傷つかないで」

 「…渚。ごめんなさい。私は、もう貴方を守ることができない。でも、きっとお姉さまが、この地球を守ってくれるから……」

 「だめよ、目を開けてイクサー2!」

闇に浮かぶ自分の姿を見て、魂という概念が自分にも当てはまるのだろうかと、ふと思った。しかし、頭に響いたのは、紛れも無くよく知っている金属音。

 「この声は、お母さま?」

ギギギという金属音が振動している。人であれば、発狂してたであろう。

 「いや、違うな。我が名は、ネオス・ゴールド」

 「まさか。私が間違うくらい、よく似ている」

 「すまぬが、時間が無いので手短に言おう。まだ、お前には戦ってもらわねばならないのでな。お前のいる時空にようやく辿りつけて、やっと、お前との接続が成功したが、お前が死んでは意味が無い」

 「なんだと、お前は何者だ?」

 「ある意味、私とお前は姉妹だ。私もビッグ・ゴールドに造られた端末の一つ。だが、その時空の時には、まだ存在してもいないが。もっとも、それを言うなら、まだ、お母さまも造られてはいないがな。空間の歪みが、過去に繋がったのだから。もしかすると、次元も違うのかもしれぬ。いや、そんなことよりも、お前に言っておきたいことがある」

 「話しは聞いてやる。要点だけ言え」

 「お前の生きる目的は何だった?」

 「なんだと。どういう意味だ」

 「お前のいる時空に、これから誕生する、私たちの妹の名は、ワン・ゴールドだ。世界を滅ぼす存在だ」

 「なにっ、馬鹿な」

 「本来ならば、存在しない筈の…だがな。まあいい。信じられぬだろうから、私のデーターをお前に送ってやろう。あらゆる時空を侵略して、私や他の端末までもを吸収した後に、全宇宙を滅ぼした。だが、今ならば、間に合うだろう」

 「…これは。なぜだ、渚も殺されるのは」

 「さあな。人の存在を排除することを決定したのだろう。あるいは、この世界が他と違うのが原因かもな」

 「そうか、私のせいなんだな、ネオス」

 「ご名答」

天から雷が降って来た。原始的な端末と繋がっているネオスが、起こしたのか、あるいは、イクサー2の呼び起こした奇跡かは知らない。

 「イクサー2!」

 「渚、私はまだ、やるべきことがある」

ネオスは言った。ビッグ・ゴールドがイクサー1に吸収されると。だが、その瞬間が、唯一の隙だと。

 「卑怯な手ね。堂々と、お姉さまを倒すつもりだったけど、手段は選ばない」

 「ビッグ・ゴールド、いや、お母さまも望んではおらぬ完全なる存在は、決して誕生してはならぬ。だから頼む、どうか、お母さまを救ってくれ」

 「私はイクサー1を倒すことだけが生きている意味だった。けれど、今は、違う。渚が、私に生きる喜びを教えてくれた。私は、渚を守るだけ」

 「戦えっ!イクサー2!!」

…平凡な少女、渚は夜空を眺めるのが好きだった。
流れ星に祈る、平和な時が流れている。いつの日か、会える気がする誰かを想う。
また、明日を待とう。


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