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仏舎利塔(釧路)

2016年12月30日 | 釧路



 仏舎利塔(ぶっしゃりとう)
  1959年(昭和34年)8月22日完成



 釧路・城山にある釈迦の遺骨(仏舎利)を収めた世界恒久平和のシンボル。

 日本山妙法寺に帰依した中村水産の故・中村小三治社長が私財を投げ打って、横浜国立大学寺院建築専門教授の大岡實氏に設計を依頼して建造されました。





 

 仏陀の遺骨を収蔵



 1955年6月に建造が始まり、4年後の1959年8月22日に完成。日本で3番目の仏舎利塔で、建設費は約3千万円(現在の1億2千万円相当)。

 塔の基礎部と宝塔上部の九輪には、インド、ミャンマー、スリランカから2粒ずつ寄せられた計6粒の仏舎利が収蔵されています。






 美しいレリーフ



 塔の東西南北には、仏像彫刻家・斉藤高徳氏と美術鋳造家・高原四郎氏が手がけた美しいレリーフが飾られています。

 レリーフのテーマは、塔正面「正道仏」、塔南面「初転法輪(しょてんぽうりん)仏」、塔東面「誕生仏」、塔北面「涅槃(ねはん)仏」。

 気に入らない仕事はいくらお金を積まれてもやらない高原氏が、その時だけは小三治氏の想いに打たれ実費のみで引き受けたそうです。











 なお、高台からは久寿里橋や幣舞橋、釧路港が一望でき、夕暮れ時は釧路の街の夕景を楽しむことができます。





・仏舎利塔
 釧路市城山1-11-11
 ※久寿里橋のたもとから徒歩数分


 

 編集後記



 仏舎利塔を初めて見た時、その巨大さと圧倒的な迫力に衝撃を受けました。

 さらに、その4年後に再訪した時、その巨大さと圧倒的で厳然とした存在感に、最初の衝撃を上回る衝撃を受けました。

 人間というのは一度感動すると同じ景色では感動しなくなるのに、2回目で1回目を超える衝撃を受ける仏舎利塔の凄まじさを再認識しました。

 塔の基礎部と宝塔上部の九輪に釈迦の遺骨が収蔵されている仏舎利塔の巨大さと、仏像彫刻家・斉藤高徳氏と美術鋳造家・高原四郎氏が手がけたレリーフの迫力。

 レリーフからは、彫刻家の斎藤氏と美術鋳造家の高原氏が作品に込めた想いや魂が鬼気迫る異様なオーラとして放たれています。

 俗物を寄せ付けない厳然たる威圧感を放つ圧倒的なその迫力に、恐怖すら覚えました。

 夕暮れ時に行ったせいもあって怖さも倍増していたので、帰路途中に入り口の看板の写真を撮り忘れたことに気付きましたが諦めました(苦笑)

 本当に「この衝撃を味わうためだけに釧路に来る価値がある」と言っても過言ではないです。

 ただ、これほどの見る者を圧倒する凄まじい建造物なのに、宗教施設であることを理由に釧路の観光パンフレットには掲載されていません――。



【記事引用】「大岡實建築研究所」「釧路城山仏舎利塔
 

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