第33話「禁じられた言葉」/ メフィラス回
観客動員270万人、興収40億円を突破している『シン・ウルトラマン』の大ヒット御礼企画。
本編上映後に、7/8(金) ~ 7/21(木) が第33話「禁じられた言葉」、7/22(金) ~ 8/4(木) は最終回「さらばウルトラマン」の特別上映を実施。
まずは、第33話「禁じられた言葉」について簡単に紹介します――。
※本記事は、「ウルトラマン」伝説の全39話<2>から抜粋して追記したもの
フジ隊員は、飛行機好きの弟のサトルにせがまれて、科特隊専用車でハヤタ隊員を伴って大空の祭典にやってきた。
ジェット機による空中演技の見物中、突然サトルの脳内に謎の声が響く。その直後、空に現れたタンカーが爆発し、飛行中のジェット機も上空に消えた。
ジェット機群らしい電波が確認された宇宙空間へ科特隊が向かうと、残骸とともに無人の科特隊専用車の姿が。地上では、巨大化したフジ隊員が出現した――。
【暴力に対する嫌悪】
作品中でメフィラスがサトル君に「私は暴力は嫌いでね」と語りだすシーンがあります。
これは、『シンウルトラマン』での首相との会談におけるメフィラスの「私は暴力を嫌悪します」という台詞の元になっています。
【怪獣達の上位存在】
メフィラス星人は、科特隊達に向かって「バルタンもザラブもケムール人も、みんな私の命令で地球を攻撃することができる」と言っています。
これも『シン・ウルトラマン』で、メフィラスがネロンガ、ガボラ、ザラブを裏で操っていたことを匂わせる元ネタになっています。
空からメフィラス星人の声が響き渡るシーンも、『シン・ウルトラマン』で巨大化した浅見分析官が倒れた後のシーンに踏襲されています。
巨大化する前に、主人公とヒロインが行方不明になるのも同じです。
【ウルトラマンへの問い】
『シン・ウルトラマン』で、浅見分析官が神永マンに「あなたは外星人なの?それとも人間なの?」と問うシーンがあります。
これは、第33話のメフィラス星人の宇宙船でのワンシーンのオマージュです。
メフィラス星人の「貴様は宇宙人なのか、人間なのか!」という問いに、ハヤタ隊員は 「両方さ。貴様のような宇宙の掟を破る奴と戦うために生まれてきたのだ」と答えています。
これは、脚本を書いた金城哲夫氏による本土で暮らす沖縄人としての自らのアイデンティティ宣言とも受け取れます。
【メフィラス戦オマージュ】
『シン・ウルトラマン』のガボラ戦を彷彿とさせる飛び人形での下降からの着地。
そして、ウルトラマンが放つ「メフィラス、さっさと自分の星へ帰れ」という台詞回しも聞き覚えがあるかと思います。
『シン・ウルトラマン』でのメフィラス戦は、両者が後ろに飛び跳ねてからウルトラマンが八つ裂き光輪で攻撃を始めますが、第33話でも同じです。
ウルトラマンがメフィラスを一本背負いしたり、メフィラスが倒れているウルトラマンを蹴り上げるアクションなどもトレースされています。
また、メフィラスのグリップビームとスペシウム光線のぶつかり合いになりますが、第33話では光線を放つ直前にメフィラスが戦いをやめています。
「(戦うのを)よそう」という台詞や、足元から消えていくのも同じです。
このように、『シン・ウルトラマン』での戦いのシーンにかなりの数のオマージュが含まれていることがわかります。
【撮影ロケ地】
ケムール人が出現するシーンは、丸の内二丁目ビルの南側。
また、体の部分がウルトラQから変更になっているのは、造形費削減のため、ケムール人のスーツがバルタン星人に流用されたためです。
【中島春雄】
巨大化したフジ隊員を銃撃するのは、初代ゴジラのスーツアクターの中島春雄氏。
フジ隊員役の桜井浩子氏は、胸に仕込んでいた弾着が爆発した時、しばらく耳の底がジーンとして目の奥に火花が散っていたそうです。
また、ビルを破壊した手の外側から腕にかけて、2~3センチのアザがついていたとか。
【宙吊り】
フジ隊員がメフィラス星人の宇宙船の中で無重力で浮かんでもがくシーンは、ピアノ線で1時間も吊られていました。
体への負担軽減のため、寸法に余裕のあるアラシ隊員の服を着ていたそうです。
・第33話「禁じられた言葉」
監督:鈴木俊継
ウルトラマン第33話の発想の元になったのは、ゲーテの『ファウスト』。
【ウルトラマンの歌】
『ウルトラマンの歌』は、第1話~第7話、第8話~第30話、第31話~第39話の3パターンあります。
第33話は、「わーれらーの」という歌い方で、男性コーラス(コーロ・ステルラ)が無くなっているバージョンです。
タイトルバックは、セットに平台を敷いてドライアイスを流し、照明を吊っている天井部分に飯島敏宏監督と撮影クルーが上って俯瞰で撮影する手法がとられました。
飯島監督のかけ声のタイミングで照明部が色フィルターを差し込んで撮影したため、音楽と色の変わりが微妙にずれています。
【ウルトラマンを大画面・大音量で】
映画館の大スクリーンで不朽の名作「禁じられた言葉」を楽しめるのは、7月8日(金)から7/21(木)までの2週間だけ。
劇中ではメフィラス星人とウルトラマンが睨みあうシーンが多く、至高のCタイプのマスクやスーツをじっくり拝めます。
大画面で観たり、大音量で聞くことでしか気付けない新たな発見もあるかもしれません――。
第33話「禁じられた言葉」
フジ隊員は、飛行機好きの弟のサトルにせがまれて、科特隊専用車でハヤタ隊員を伴って大空の祭典にやってきた。
ジェット機による空中演技の見物中、突然サトルの脳内に謎の声が響く。その直後、空に現れたタンカーが爆発し、飛行中のジェット機も上空に消えた。
ジェット機群らしい電波が確認された宇宙空間へ科特隊が向かうと、残骸とともに無人の科特隊専用車の姿が。地上では、巨大化したフジ隊員が出現した――。
『シン・ウルトラマン』の設定の原典
【暴力に対する嫌悪】
作品中でメフィラスがサトル君に「私は暴力は嫌いでね」と語りだすシーンがあります。
これは、『シンウルトラマン』での首相との会談におけるメフィラスの「私は暴力を嫌悪します」という台詞の元になっています。
【怪獣達の上位存在】
メフィラス星人は、科特隊達に向かって「バルタンもザラブもケムール人も、みんな私の命令で地球を攻撃することができる」と言っています。
これも『シン・ウルトラマン』で、メフィラスがネロンガ、ガボラ、ザラブを裏で操っていたことを匂わせる元ネタになっています。
空からメフィラス星人の声が響き渡るシーンも、『シン・ウルトラマン』で巨大化した浅見分析官が倒れた後のシーンに踏襲されています。
巨大化する前に、主人公とヒロインが行方不明になるのも同じです。
【ウルトラマンへの問い】
『シン・ウルトラマン』で、浅見分析官が神永マンに「あなたは外星人なの?それとも人間なの?」と問うシーンがあります。
これは、第33話のメフィラス星人の宇宙船でのワンシーンのオマージュです。
メフィラス星人の「貴様は宇宙人なのか、人間なのか!」という問いに、ハヤタ隊員は 「両方さ。貴様のような宇宙の掟を破る奴と戦うために生まれてきたのだ」と答えています。
これは、脚本を書いた金城哲夫氏による本土で暮らす沖縄人としての自らのアイデンティティ宣言とも受け取れます。
【メフィラス戦オマージュ】
『シン・ウルトラマン』のガボラ戦を彷彿とさせる飛び人形での下降からの着地。
そして、ウルトラマンが放つ「メフィラス、さっさと自分の星へ帰れ」という台詞回しも聞き覚えがあるかと思います。
『シン・ウルトラマン』でのメフィラス戦は、両者が後ろに飛び跳ねてからウルトラマンが八つ裂き光輪で攻撃を始めますが、第33話でも同じです。
ウルトラマンがメフィラスを一本背負いしたり、メフィラスが倒れているウルトラマンを蹴り上げるアクションなどもトレースされています。
また、メフィラスのグリップビームとスペシウム光線のぶつかり合いになりますが、第33話では光線を放つ直前にメフィラスが戦いをやめています。
「(戦うのを)よそう」という台詞や、足元から消えていくのも同じです。
このように、『シン・ウルトラマン』での戦いのシーンにかなりの数のオマージュが含まれていることがわかります。
撮影裏話
【撮影ロケ地】
ケムール人が出現するシーンは、丸の内二丁目ビルの南側。
また、体の部分がウルトラQから変更になっているのは、造形費削減のため、ケムール人のスーツがバルタン星人に流用されたためです。
【中島春雄】
巨大化したフジ隊員を銃撃するのは、初代ゴジラのスーツアクターの中島春雄氏。
フジ隊員役の桜井浩子氏は、胸に仕込んでいた弾着が爆発した時、しばらく耳の底がジーンとして目の奥に火花が散っていたそうです。
また、ビルを破壊した手の外側から腕にかけて、2~3センチのアザがついていたとか。
【宙吊り】
フジ隊員がメフィラス星人の宇宙船の中で無重力で浮かんでもがくシーンは、ピアノ線で1時間も吊られていました。
体への負担軽減のため、寸法に余裕のあるアラシ隊員の服を着ていたそうです。
・第33話「禁じられた言葉」
監督:鈴木俊継
脚本:金城哲夫
編集後記
ウルトラマン第33話の発想の元になったのは、ゲーテの『ファウスト』。
【ウルトラマンの歌】
『ウルトラマンの歌』は、第1話~第7話、第8話~第30話、第31話~第39話の3パターンあります。
第33話は、「わーれらーの」という歌い方で、男性コーラス(コーロ・ステルラ)が無くなっているバージョンです。
タイトルバックは、セットに平台を敷いてドライアイスを流し、照明を吊っている天井部分に飯島敏宏監督と撮影クルーが上って俯瞰で撮影する手法がとられました。
飯島監督のかけ声のタイミングで照明部が色フィルターを差し込んで撮影したため、音楽と色の変わりが微妙にずれています。
【ウルトラマンを大画面・大音量で】
映画館の大スクリーンで不朽の名作「禁じられた言葉」を楽しめるのは、7月8日(金)から7/21(木)までの2週間だけ。
劇中ではメフィラス星人とウルトラマンが睨みあうシーンが多く、至高のCタイプのマスクやスーツをじっくり拝めます。
大画面で観たり、大音量で聞くことでしか気付けない新たな発見もあるかもしれません――。
【出典】「ウルトラマン研究読本」「大人のウルトラマン大図鑑」
「ウルトラマン創世記」「証言!ウルトラマン」
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