
第10話 「凶弾・雨に消えた刑事の涙」
『踊る大捜査線』第10話「凶弾・雨に消えた刑事の涙」で、真下が銃撃された衝撃シーン。
その瞬間からコミカルさが消えて、シリアス一辺倒になり、尋常ではない悲壮感とともに強烈に印象に残っている方も多いと思います。
本日から、TVerで無料配信が始まったので、撮影されたロケ現場について紹介しますーー。

東京テレポート駅前
研修を終えた真下と、試験を終えた雪乃さんが湾岸署に戻るために降り立ったりんかい線「東京テレポート駅」。

駅の出入り口は、表示のデザインは変わっていますが、建物の形は当時のままです。

駅前のロータリーは、2018年に行われた再開発によって撮影当時の形と大きく変わっています。(南東方向に面積が拡大している)


第10話の撮影が行われた当時は、ロータリーの内側に街路樹が植えられた芝生がありました。

この芝生で、青島が雨に打たれながら安西が撃った銃弾を探していましたが、再開発によって無くなっています。

東京テレポート駅前の再開発前後の航空写真を重ね合わせてみると、芝生があった場所がイメージできます。

タクシー乗り場
劇中では、真下と雪乃さんは東京テレポート駅で下車後、タクシー乗り場の列に並びます。

そのタクシー乗り場は、東京テレポート駅の出入り口を出て右に進んだ所にありました。

2018年の駅前の再開発の際に、タクシー乗り場はバス停に変わってしまっていますが、乗り場の位置は当時のままのようです。


電話ボックスがあった場所
真下と雪乃さんがタクシー乗り場でタクシーを待っている時、安西が車道から何度も蹴っていた電話ボックス。

この電話ボックスは、東京テレポート駅の出入り口を出て右側にありました。

第10話の劇中のシーンから、撮影時の電話ボックスは、東京テレポート駅の出入り口を出た場所からほぼ真横にあったことがわかります。


「湾岸婦警物語」で雪乃さんと篠原巡査がパトロールに訪れるシーンでは、電話ボックス周辺の様子もわかります。

なお、この電話ボックスも、再開発の際に撤去されて現在は無くなっており、車止めのポールも撤去されています。

東京テレポート駅前の再開発前後の航空写真を重ね合わせてみると、歩道と車道の境目辺りに電話ボックスがあったと考えられます。



真下が銃撃された場所
真下が銃撃されるシーンの後ろに映っているのは、テレポートブリッジの橋脚です。


バス停 (元タクシー乗り場) からテレポートブリッジの橋脚方向を見ると、このような感じになります。

バス停からテレポートブリッジの橋脚を結んだライン上の歩道と車道の境目付近が、真下の銃撃場所になるかと思います。


真下が救急車で運ばれた場所も、当時存在した電話ボックスの隣です。
撮影時の邪魔になるためなのか、電話ボックスの前にあった車止めのポールが抜かれて横に転がされています。

三者の位置関係
以上のことを踏まえると、真下銃撃事件における真下、安西、雪乃さんの三者の位置関係はこのようになります。
【電話ボックスを蹴る安西】


【安西に銃撃される真下】


【安西とすれ違う雪乃さん】


余談ですが、東京テレポート駅前で、真下と雪乃さんが駅前に降り立ってから真下が銃撃されるシーンまでを観ると、臨場感がハンパないです(笑)
なお、東京テレポート駅の入り口脇に1つだけ電話ボックスが残っていて、当時あった電話ボックスのイメージがちょっとだけ沸きます。

編集後記
第10話のエンディングでは、いつもの『Love Somebody』ではなく、ラストシーンでかかっていた『Love Somebody [Jesus Version]』がシームレスに流れます。
それがまるで、重体に陥っている真下のために懸命に捜査を行う湾岸署メンバーを慰める曲にも聞こえ、悲壮感がより増しています。
なお、りんかい線「東京テレポート駅」は、新木場に住む青島巡査が湾岸署への通勤の際に利用している設定になっています。
なので、青島が湾岸署に初出勤する時と最後の事件でも登場するということで、『踊る大捜査線』は、“東京テレポート駅で始まり東京テレポート駅で終わったドラマ”ともいえます。

また、東京テレポート駅の改札も「踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル」の撮影で使われていて、和久さんと青島が改札を通っています。
東京テレポート駅で電車が出発する時のBGMが『踊る大捜査線』になっているので、テンションが上がります。
本放送終了から27年も経っても使い続けてくれているのは、ファンとして嬉しい限りですーー。
【出典】「踊る大捜査線」「踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル」
「りんかい線公式おしらせ」「グーグルマップ」