奥の細道330年「芭蕉」
出光美術館にて、2019年8月31日~9月29日に渡って開催中の松尾芭蕉が遺した作品の展示会について紹介します――。
歌枕を追体験
門人・河合曾良を随行し、1689(元禄2)年3月下旬に江戸を出立。白河の関を越えて、松島・平泉を巡り、出羽の各地を遊歴しました。
その後、越後・越中・加賀・越前へと旅して、8月下旬には美濃大垣へと至ります。こうした約600里(2400キロ)の旅路は、半年にも及びました。
行く先々で目にした景物を題材に優れた俳諧作品が生まれ、自筆の短冊や懐紙なども多く残しています。
この旅を元に、亡くなる1694(元禄7)年の4月に編まれたのが紀行文「おくのほそ道」です。
奥の細道330年
今年は、芭蕉が奥の細道の旅に出て、330年の記念の年を迎えます。
これを記念して本展では、出光コレクションの中から芭蕉の自筆作品を厳選し、他館の名品もお借りして、約20点もの芭蕉の書をご紹介いたします。
また、「おくのほそ道」をめぐる名品や芭蕉を敬慕した者たちの書画作品も展示し、芭蕉や俳諧にまつわる美術をお楽しみ頂きます。
編集後記
松尾芭蕉を知ったのは、「ついでにとんちんかん」の抜作先生が詠んだ“古い毛や 買わず飛び込む水の音” という句が最初だったような気がします(笑)
俳句で有名な松尾芭蕉ですが、展示されている作品を見ると、絵(水墨画)の才能もあったことがわかりました。
歴史に名を残す俳諧師「松尾芭蕉」の直筆作品を見れるまたとないチャンスなので、興味がある方はぜひ足をお運び下さい。
【記事/画像引用】「出光美術館」