内視鏡検査受けて来ました。
腹からエイリアンでも出てくるんじゃないかという痛みです。
痛いと感じるのは決まった場所だけでした。
それは、腸の曲がり角。
そこに差し掛かると、必ず内視鏡が圧迫してくるので激痛が走ります。
内視鏡は空気を入れながら入れていくので、終わった後もお腹が張って大変です。
終わったと喜んで、前日の絶食の反動から豚骨ラーメンを食べたはいいものの、
帰る途中でお腹の張りがピークに達し、立っているのも辛かった…。
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ところで、昨日は順位戦B級1組の対局が5局ありましたね。
そのうちの3局がゴキゲン中飛車でした。
結果は以下の通り。
▲畠山鎮七段-△鈴木大介八段 先手勝ち:対郷田流(▲4六銀型早繰り銀)
▲松尾歩七段-△杉本昌隆七段 先手勝ち:対郷田流(▲4六銀型早繰り銀)
▲豊川孝弘七段-△阿部隆八段 先手勝ち:対▲7八金型
▲畠山鎮七段-△鈴木大介八段は、5筋を交換して軽く指す方針でしたが、
▲5五歩と蓋をされて飛車が働かなかったのが痛かったかもしれません。
今後▲4六銀とされてからの5筋交換は減るかもしれません。
▲松尾歩七段-△杉本昌隆七段は、▲4六銀に△4四銀のマッチアップで受ける方針。
しかし、▲7七銀~▲6六銀~▲3七桂と戦力を足されて先手の攻撃は足早。
5筋交換から手を作りに行きましたが、終始後手が押されているように感じました。
途中、杉本昌隆七段得意の粘りが出て逆転模様にはなりましたが、
アマチュアに同じ事をやれと言われても厳しいですね。
振り飛車党のトップ棋士2人が敗れた事で、より郷田流早繰り銀は注目を集めそうです。
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それでは、前回のテーマ図5の▲7七桂を▲7七角とした局面をテーマ図6とします。
この▲7七角は定跡書には載っていませんが、かなり激しい将棋になります。
テーマ図6からの指し手
△2二飛▲2四歩△同飛▲3三角成△同桂▲1五角(途中図)△2三飛▲2六角
(第1図)
◇手順に拠点を消される
テーマ図6では、△2六歩に紐を付ける必要があるので△2二飛は必然。
そこで▲2四歩として△同飛を強要します。
飛車が浮いたところで、角交換からの▲1五角が好手順。
飛車を逃げつつ桂馬を守って△2三飛に▲2六角で第1図。
どれも手順を尽くしていて変化の余地がありません。
実はこの変化は2ちゃんねるのゴキゲン中飛車 Part5というスレッドの中で示されたもので、
それまでは私も知りませんでした。
このスレッド内の298は私なのですが、良く調べてみると
②の▲2八飛△4五桂は▲5八飛打で案外大変そうで、
以下△5五角▲4六歩△5七桂成▲同飛△8八角成▲4五歩で、次に▲5三桂がありました。
実は、島ノートの連動企画で週刊現代Onlineにこの変化が載っているんですね。
第1図から△2七歩▲同飛△3五角と、△2七歩▲同飛△4五角の変化はそちらを参照して下さい。
ここでは、激しく第1図から△2六同飛1本に絞って研究します。
第1図以下の指し手
△2六同飛▲同飛△4四角(第2図)
◇再度の飛車銀両取り
面白い事に一度の将棋で2度も飛車銀両取りが掛かります。
ここで先手の応手は①▲2一飛成と、先ほどお話した②▲2八飛が考えられます。
まず、①▲2一飛成は悪手で△8八角成で代償の無い銀損。
あらかじめ△3三同桂と手順に跳ねていたのです。
以下、▲1一龍には△4五桂(A図)で龍取りと次に両金取りです。
という訳で、②▲2八飛なのですが△4五桂に代わる別の手段を考えました。
第2図以下の指し手
▲2八飛△9五角▲7七銀△同角左成▲同桂△同角成▲6八金△9九馬(第3図)
◇飛車対銀桂香の3枚換えに成功
ここでは、△4五桂に代えて△9五角がありました。
とにかくこの単純な王手が受けにくい。(△4四角が▲8八銀を睨んでいる為)
悔しくても第3図までの手順は必然でしょう。
以降は手が広いので研究を終わりにしますが、
変化の一例を示せば、▲2一飛成△4四香▲4六歩△同香▲4八歩の様な展開でしょうか。
桂香があれば△4四香~△5五桂の様な攻めがあり指しやすいでしょう。
ただ、どこかで△6二玉を入れておきたいですね。
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今回で、▲2四歩早突き対策を完結とします。
面白い変化があればまた研究しますが当分は無いでしょう。
次回からは▲5八金右超急戦の研究に移りたいと思います。
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【新刊情報】
10/31からこの記事を書き始めて書き終える間に、
遠山雄亮四段が中飛車関連の新刊を出す事が決まりましたね。
詳しくは…
マイコミ将棋BOOKS 遠山流中飛車持久戦ガイド
5筋位取り中飛車対居飛車穴熊の攻防は、現棋界のトレンドですからね。
これにて振り飛車良し…という変化ばかりではない様で、そういう棋書の方が
詳しい変化が載っているので期待しています。(例:矢倉の急所―4六銀・3七桂型 (最強将棋21)など)
ご本人のブログでも紹介されているので、覗いてみて下さい。
遠山雄亮のファニースペース
腹からエイリアンでも出てくるんじゃないかという痛みです。
痛いと感じるのは決まった場所だけでした。
それは、腸の曲がり角。
そこに差し掛かると、必ず内視鏡が圧迫してくるので激痛が走ります。
内視鏡は空気を入れながら入れていくので、終わった後もお腹が張って大変です。
終わったと喜んで、前日の絶食の反動から豚骨ラーメンを食べたはいいものの、
帰る途中でお腹の張りがピークに達し、立っているのも辛かった…。
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ところで、昨日は順位戦B級1組の対局が5局ありましたね。
そのうちの3局がゴキゲン中飛車でした。
結果は以下の通り。
▲畠山鎮七段-△鈴木大介八段 先手勝ち:対郷田流(▲4六銀型早繰り銀)
▲松尾歩七段-△杉本昌隆七段 先手勝ち:対郷田流(▲4六銀型早繰り銀)
▲豊川孝弘七段-△阿部隆八段 先手勝ち:対▲7八金型
▲畠山鎮七段-△鈴木大介八段は、5筋を交換して軽く指す方針でしたが、
▲5五歩と蓋をされて飛車が働かなかったのが痛かったかもしれません。
今後▲4六銀とされてからの5筋交換は減るかもしれません。
▲松尾歩七段-△杉本昌隆七段は、▲4六銀に△4四銀のマッチアップで受ける方針。
しかし、▲7七銀~▲6六銀~▲3七桂と戦力を足されて先手の攻撃は足早。
5筋交換から手を作りに行きましたが、終始後手が押されているように感じました。
途中、杉本昌隆七段得意の粘りが出て逆転模様にはなりましたが、
アマチュアに同じ事をやれと言われても厳しいですね。
振り飛車党のトップ棋士2人が敗れた事で、より郷田流早繰り銀は注目を集めそうです。
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それでは、前回のテーマ図5の▲7七桂を▲7七角とした局面をテーマ図6とします。
この▲7七角は定跡書には載っていませんが、かなり激しい将棋になります。
テーマ図6からの指し手
△2二飛▲2四歩△同飛▲3三角成△同桂▲1五角(途中図)△2三飛▲2六角
(第1図)
◇手順に拠点を消される
テーマ図6では、△2六歩に紐を付ける必要があるので△2二飛は必然。
そこで▲2四歩として△同飛を強要します。
飛車が浮いたところで、角交換からの▲1五角が好手順。
飛車を逃げつつ桂馬を守って△2三飛に▲2六角で第1図。
どれも手順を尽くしていて変化の余地がありません。
実はこの変化は2ちゃんねるのゴキゲン中飛車 Part5というスレッドの中で示されたもので、
それまでは私も知りませんでした。
このスレッド内の298は私なのですが、良く調べてみると
②の▲2八飛△4五桂は▲5八飛打で案外大変そうで、
以下△5五角▲4六歩△5七桂成▲同飛△8八角成▲4五歩で、次に▲5三桂がありました。
実は、島ノートの連動企画で週刊現代Onlineにこの変化が載っているんですね。
第1図から△2七歩▲同飛△3五角と、△2七歩▲同飛△4五角の変化はそちらを参照して下さい。
ここでは、激しく第1図から△2六同飛1本に絞って研究します。
第1図以下の指し手
△2六同飛▲同飛△4四角(第2図)
◇再度の飛車銀両取り
面白い事に一度の将棋で2度も飛車銀両取りが掛かります。
ここで先手の応手は①▲2一飛成と、先ほどお話した②▲2八飛が考えられます。
まず、①▲2一飛成は悪手で△8八角成で代償の無い銀損。
あらかじめ△3三同桂と手順に跳ねていたのです。
以下、▲1一龍には△4五桂(A図)で龍取りと次に両金取りです。
という訳で、②▲2八飛なのですが△4五桂に代わる別の手段を考えました。
第2図以下の指し手
▲2八飛△9五角▲7七銀△同角左成▲同桂△同角成▲6八金△9九馬(第3図)
◇飛車対銀桂香の3枚換えに成功
ここでは、△4五桂に代えて△9五角がありました。
とにかくこの単純な王手が受けにくい。(△4四角が▲8八銀を睨んでいる為)
悔しくても第3図までの手順は必然でしょう。
以降は手が広いので研究を終わりにしますが、
変化の一例を示せば、▲2一飛成△4四香▲4六歩△同香▲4八歩の様な展開でしょうか。
桂香があれば△4四香~△5五桂の様な攻めがあり指しやすいでしょう。
ただ、どこかで△6二玉を入れておきたいですね。
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今回で、▲2四歩早突き対策を完結とします。
面白い変化があればまた研究しますが当分は無いでしょう。
次回からは▲5八金右超急戦の研究に移りたいと思います。
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【新刊情報】
10/31からこの記事を書き始めて書き終える間に、
遠山雄亮四段が中飛車関連の新刊を出す事が決まりましたね。
詳しくは…
マイコミ将棋BOOKS 遠山流中飛車持久戦ガイド
5筋位取り中飛車対居飛車穴熊の攻防は、現棋界のトレンドですからね。
これにて振り飛車良し…という変化ばかりではない様で、そういう棋書の方が
詳しい変化が載っているので期待しています。(例:矢倉の急所―4六銀・3七桂型 (最強将棋21)など)
ご本人のブログでも紹介されているので、覗いてみて下さい。
遠山雄亮のファニースペース