さて、思ったよりも皆様から興味を持って読んでいただいた「マンガの描き方・道具編」ですが、これはその第二回です。
前回を未読の方は、是非こちらをご覧いただいてからどうぞ。
さて、前回はペンやらインクやらまでいきました。
今回はパソコンでの作画作業を中心にご紹介する予定ですが、もう少しだけ非デジタルな部分をご紹介。
皆さんは「まんが家って、どんな絵でもパッと簡単に描けるんでしょ?」という印象をお持ちではないでしょうか。
もちろんそういう漫画家の方もたくさんおられるでしょうし、僕も人物の簡単な顔やポーズならすぐに描けます。
ただ僕の場合は、例えば「リンゴをむいているところ」とか「携帯電話でしゃべっている時の手の部分」とか「キンケード(笑)が右足を出して当たりに行った場面」などは、やはり実物を見ないとかけません。
そのために机の前には大きな鏡が置いてありまして、ちょっとした表情や手の位置などは、自分でその動きを再現しながら描いていきます。
つまり怒っている人間の顔をうまく描くためには、実際に怒りながら描くわけでして…。
はたから見ているとほとんど狂人ですね。
で、上半身は比較的なんとかなるのですが、全身ともなると鏡に映すのは大変です。
そんなときに便利なのが「ポーズ集」です。

大きな書店や画材屋さんで手に入ります。
ご紹介しているのは、僕が持っている10冊以上あるポーズ集のごく一部。
「学校生活編」とか「制服・ユニフォーム編」とか「子ども編」とかとか、さまざまな種類が発売されていますが値段が少々割高なのがたまに傷。一冊あたり2000~3000円程度します。
また、背景を描く場合にもそれ専用の背景素材集というのがありまして、「街角編」やら「家庭編」やらがあります。
しかしそういった市販のポーズ集・素材集では自分のニーズに追いつかないため、「自作の素材集」というのもありまして。
これは雑誌や新聞などからの切り抜きをでかいノートに貼り付けています。
何年も前からコツコツと作っているものなので、当時読んでいたオリックス球団誌からの切り抜きがなんだか涙をそそります…(イチロー満載)。
他にも作画用の資料としては、木製の「デッサン用人形」などが市販されています。
ただ、「美術用のデッサン人形」よりも秋葉原などで手に入るフィギュアの方が便利です。
要するにいっぱい関節がある、「GIジョー」などのアクション・フィギュアですね。
これの方が、いろいろなポーズをとらせることができますから。
ちなみにこの種の人形の手足は”ありえない角度”にも曲がってくれるので、複雑骨折した人を描く場合にも便利だと思います。
しかし最近はこういった作画用資料を苦労して探さないといけないケースがずいぶんと減ってきました。
なぜならインターネットが普及しているから。
例えば「パトカーってどんなデザインだった?」とか「グリーンウェルってどのツラ下げて阪神に来たんだ?」などと思っても、ネットの画像検索でだいたいは探せます。
昔は図書館に通って資料を探したものですが、ずいぶんと便利になりました。
さて、もう1つだけ非デジタルな部分をご紹介。

マンガ家以外にも製図などで使っている方はおられることでしょう。
トレース台です(このサイズのものなら7~8千円だと思います)。
これは箱の中に蛍光灯が入ってまして、スイッチを入れると光がでます。
基本的な使い方はこの上に複写元となる絵や写真をおいて、さらにその上に白い原稿用紙を置くというもの。
下から強い光があたると「下に置いた原画の線」が「上の紙」まで透けて見えるので、そっくりにトレース(要するに「鉛筆などでなぞってコピー」)できるのです。
昔は漫画の背景のトレースなどに多用していましたが、現在僕がこれを使うのは「左向きの人」を描く時です。
一般に右利きの人は左向きの。
左利きの人は右向きの人間を描くのは苦手だと言われます。
僕ももちろん苦手なわけでして。
よって、以下の方法を用います。
これなら簡単です。
ちょっとデッサンが狂う場合もありますが、なるべく気にしないようにします。
ただ、もちろんパソコンに取り込んでから絵を反転させてもOKですよ。
そのあたりは時と場合で。
うーん、なんだか予想よりも長くなったのでパソコン作業編は「第三回」にまわします。
いよいよパソコンが出てくるのか?
前回を未読の方は、是非こちらをご覧いただいてからどうぞ。
さて、前回はペンやらインクやらまでいきました。
今回はパソコンでの作画作業を中心にご紹介する予定ですが、もう少しだけ非デジタルな部分をご紹介。
皆さんは「まんが家って、どんな絵でもパッと簡単に描けるんでしょ?」という印象をお持ちではないでしょうか。
もちろんそういう漫画家の方もたくさんおられるでしょうし、僕も人物の簡単な顔やポーズならすぐに描けます。
ただ僕の場合は、例えば「リンゴをむいているところ」とか「携帯電話でしゃべっている時の手の部分」とか「キンケード(笑)が右足を出して当たりに行った場面」などは、やはり実物を見ないとかけません。
そのために机の前には大きな鏡が置いてありまして、ちょっとした表情や手の位置などは、自分でその動きを再現しながら描いていきます。
つまり怒っている人間の顔をうまく描くためには、実際に怒りながら描くわけでして…。
はたから見ているとほとんど狂人ですね。
で、上半身は比較的なんとかなるのですが、全身ともなると鏡に映すのは大変です。
そんなときに便利なのが「ポーズ集」です。

大きな書店や画材屋さんで手に入ります。
ご紹介しているのは、僕が持っている10冊以上あるポーズ集のごく一部。
「学校生活編」とか「制服・ユニフォーム編」とか「子ども編」とかとか、さまざまな種類が発売されていますが値段が少々割高なのがたまに傷。一冊あたり2000~3000円程度します。
また、背景を描く場合にもそれ専用の背景素材集というのがありまして、「街角編」やら「家庭編」やらがあります。
しかしそういった市販のポーズ集・素材集では自分のニーズに追いつかないため、「自作の素材集」というのもありまして。
これは雑誌や新聞などからの切り抜きをでかいノートに貼り付けています。
何年も前からコツコツと作っているものなので、当時読んでいたオリックス球団誌からの切り抜きがなんだか涙をそそります…(イチロー満載)。
他にも作画用の資料としては、木製の「デッサン用人形」などが市販されています。
ただ、「美術用のデッサン人形」よりも秋葉原などで手に入るフィギュアの方が便利です。
要するにいっぱい関節がある、「GIジョー」などのアクション・フィギュアですね。
これの方が、いろいろなポーズをとらせることができますから。
ちなみにこの種の人形の手足は”ありえない角度”にも曲がってくれるので、複雑骨折した人を描く場合にも便利だと思います。
しかし最近はこういった作画用資料を苦労して探さないといけないケースがずいぶんと減ってきました。
なぜならインターネットが普及しているから。
例えば「パトカーってどんなデザインだった?」とか「グリーンウェルってどのツラ下げて阪神に来たんだ?」などと思っても、ネットの画像検索でだいたいは探せます。
昔は図書館に通って資料を探したものですが、ずいぶんと便利になりました。
さて、もう1つだけ非デジタルな部分をご紹介。

マンガ家以外にも製図などで使っている方はおられることでしょう。
トレース台です(このサイズのものなら7~8千円だと思います)。
これは箱の中に蛍光灯が入ってまして、スイッチを入れると光がでます。
基本的な使い方はこの上に複写元となる絵や写真をおいて、さらにその上に白い原稿用紙を置くというもの。
下から強い光があたると「下に置いた原画の線」が「上の紙」まで透けて見えるので、そっくりにトレース(要するに「鉛筆などでなぞってコピー」)できるのです。
昔は漫画の背景のトレースなどに多用していましたが、現在僕がこれを使うのは「左向きの人」を描く時です。
一般に右利きの人は左向きの。
左利きの人は右向きの人間を描くのは苦手だと言われます。
僕ももちろん苦手なわけでして。
よって、以下の方法を用います。
1.原稿用紙を裏返して、トレース台のスイッチを入れ、裏からシャーペンで「右向きの人」を描く。
2.原稿用紙を表向けて、ペン入れする。
これなら簡単です。
ちょっとデッサンが狂う場合もありますが、なるべく気にしないようにします。
ただ、もちろんパソコンに取り込んでから絵を反転させてもOKですよ。
そのあたりは時と場合で。
うーん、なんだか予想よりも長くなったのでパソコン作業編は「第三回」にまわします。
いよいよパソコンが出てくるのか?