電動キックボードMEISYA列伝

電動キックボードなどの特定小型原付全般のブログです。
毎回、少しマニアックな視点で書いています。

電動キックボードMEISYA列伝 #19 sparco MAX S2

2024-07-14 00:00:00 | 日記

電動キックボードMEISYA列伝の執筆者mojyaoです。

 

特定小型原付の制度が始まって丸一年経ちましたが、個人所有の車輌は全然、盛り上がらないですねぇ・・

 

制度開始前は一部の人達の間では盛り上がっていたとは思うのですが、制度開始の数ヶ月前に性能等確認試験というのが発表されて業界は混乱状態になったんですね。

 

その事が各社の発売延期と納期の大幅な遅れに繋がって制度開始直後にまともに買える車種がほぼ無いという状況になったんですね。

 

電動キックボードが欲しいと思っていた人の多くはそんなこんなでついにはどうでも良くなったのでは?とも思いますし、シェアリングなんかの借り物のキックボードに乗る人の違反なんかも多く、どうにも世間の風当たりが悪いから買うのは止めたという人もいるとは思います。

 

まあ、このブログでは兼ねてから特定小型、とりわけ電動キックボードというカテゴリーは一部の乗り物マニアの中のしかもほんの一握りの超マニアックな人達の間で細々とは生き続けていくのでは?と位置づけて来たので、人気がどうのって言うのは正直どうでも良いことなんですが、個人が発信するオリジナル情報がもう少しあれば良いなとは思います。

さて、今回は関東車輌という所が販売をしているsparco MAX S2を取り上げていきたいと思います。最後までお付き合い頂ければと思います。

 

今回の車種を初めて見た時に「なんかluupの車体に似ているなぁ」とは思ったのですが、ふたつを見比べて見るとスタンドの位置は違うし、キャスター角は見るからに違うしで多分、別の車体だとは思います。

 

今回の車種は関東車輌から発売とはいいましたが、大元はイタリアのスパルコというモータースポーツ関連用品を手がける会社の物です。スパルコと言えばバケットシートとかレーシングスーツとかが有名な所なのですが、今回の車種が自社開発の製品かどうかまでは正直不明です。

 

で、このモデルも見た目的にはこれぞまさしくザ・電動キックボードという具合でこれといった特徴には乏しいという印象が否めないのですが、機械的な部分ではリアブレーキにABSが搭載されているというのは大きな特徴かな?とは思います。

 

ABSってやっぱり繊細なブレーキ操作が苦手な人にとってはやっぱりあった方が良いシステムだとは思うんですね。

 

それとフロントブレーキもドラムを採用しているという点も私個人的には良い点だと思います。

 

緊急時には初期制動が強い傾向にあるディスクの方に分があるというのは分かるのですが、カックンブレーキになりやすいという傾向は高いとは思うんですね。下り坂なんかでちょっとブレーキを効かせたいだけなのにカックンとくるようでは乗りにくいですし、謝って前輪をロックさせてしまうと最悪、前転での転倒なんてのもあり得るとは思うんですよ。

今回のモデルは安全性に特に気を配るという人には良いんじゃ無いかな?と思います。

で、ここからは私の超個人的な評価にはなるのですが、このモデルにはひとつとても関心させられる事があるんですよ。

 

それはパーツリストをPDFファイルで無料で公開していると言うことなんですね。

 

パーツリストとはなんぞや?と思う人も居るかも知れないので簡単に言うとその車体のすべての部品が書いてあるリストの事です。文字通りです。

 

何でそんな事に関心させられるのか?と言うとこれが有ると無いとでは自分で車体をメンテナンスとかするのに大きな違いがあるからなんですね。

 

単純にタイヤとかの消耗品を交換するだけだったらそんなリストは無くても部品の発注は簡単なのですが、頻繁に交換するような部品では無い物を交換する必要が出た場合、少なくとも部品の名前というのが分からないと部品の発注をしてみようが無いんですよ。

 

また、部品の名前というのはメーカー毎に同じ役目の物でも呼び名が違っていたりしている場合があったりもしますし、同じ車種の中でも名前は同じだけど別の部品というのがあったりもします。

 

パーツリストがあれば、仮に部品名がわからなくてもそれぞれ個々に固有の部品番号があるので、部品番号と必要な数量を先方に伝えさえすればそれだけで必要な部品が届くんですね。

 

最近では自動車やオートバイなどは当たり前にウェブ上でパーツの部品番号検索が可能なのですが、ちょっと前までの乗り物マニアは自分でパーツリストを持っている人も珍しくはありませんでした。

 

電動キックボード界となるとウェブ上でのパーツ検索を提供しているところは全くありませんし、そもそもそこまでのサービスを利用したがるほどの客層というのもほぼ皆無だとは思います。が、今後、電動キックボードを買う人達というのは乗り物マニアが中心になってくるという可能性を考えると、電動キックボード各社は少なくとも今回の車種みたいにパーツリストを無料公開したほうが良いんじゃないのかな?というのがあくまでも私の超個人的な感想です。

 

ちなみに今回の車種の部品の総数は124点のようです。オートバイに比べればやはり少ないですね。乗り物いじりの超入門教材として電動キックボードという物は正に最適なんじゃないのかな?と私は思っています。

 

それではごきげんよう~