電動キックボードMEISYA列伝

電動キックボードなどの特定小型原付全般のブログです。
毎回、少しマニアックな視点で書いています。

電動キックボードMEISYA列伝 #15 KINTONE model one S

2024-05-19 00:00:00 | 日記

電動キックボードMEISYA列伝の執筆者のmojyaoです。

 

ここのところこのブログは毎回、人気が無いと冒頭で言っていますけど、やっぱり使った感想が無いというのが一番の原因かな?とは思います。

 

まあ、このブログは一個人が勝手に作っているだけのものなので、さすがに全部の車種に乗るというわけにも行かないのです。

 

このブログでは今までに、今回も含めて15の車種を取り上げてきましたが、全部に乗ったことが無いわけではなくて、どの車種とは言いませんが、数車種には実際に乗ったことはあります。

 

ですが、乗ったことが無い車種については、さも乗ったことがあるような書き方をするのも気が引けるので、このブログでは乗ったことが有る無しに関わらず、すべての車種に乗ったことが無いかのように紹介するということにしています。

 

言ってしまえばこのブログはかなり変わっているのです。呆れることなく最後までお付き合い頂ければと思います。

 

さて、今回はkintoneのmodel one Sを取り上げていきたいと思うのですが、この車種は特定小型電動キックボード界での一番人気の車種のrichbit ES1PROと見た目がそっくりです。

 

ですが、よく調べると違いが見受けられるのです。今回はmodel one SとES1PROの違いをテーマに取り上げていこうかと思うのですが、まずは何と言っても車体の寸法が両者で違うのです。

 

カタログ寸法でES1PROが全長1080mmで全幅530mmで全高が1140mmなのですが、model one Sではカタログ値で全長1120mmで全幅430mmで全高1180mmです。

ES1PROと比較すると全長が40mm長く、全幅は100mm短く、全高は40mm高いという具合です。

 

ちなみに、kintoneの発表するカタログ値の全長は1120mmと書いてあったり1180mmと書いてあったりでどちらが正しいのか分からないのですが、タイヤサイズが8.5インチだということから推測すると多分、1120mmというのが正しいんじゃないかな?と思います

ので、このブログではmodel one Sの全長は1120mmということにします。

 

あと、両者はタイヤサイズが同じなので、全長が違えばホイールベースもおのずと変わってきます。ES1PROが当ブログおなじみの推定値で840mm程度なのに対してmodel one Sでは推定で860mmです。その差は20mmです。

 

また、デッキの真っ平らな部分の長さも違っていて、ES1PROでは推定値で405mm程度なのに対してmodel one Sでは425mm程度とその差は20mmです。

 

それぞれの寸法差は全長の寸法差と同じではないというのが面白いところです。つまり、model one Sは単にES1PROのベース車両のxiaomi  M365の拡大コピー版では無く、デザインが似ているだけの別物である可能性はあります

仮にM365の車体を一台一台たったの40mm伸ばすだけのいわゆるリムジン仕様に改造をするというのは現実的ではありません。

フロント周りもお互いで違っていてES1PROがサスペンション付きなのに対してmodel one Sはサスペンションが無いようです。

 

また、ブレーキもES1PROがディスクブレーキなのに対してmodel one Sは電気ブレーキです。

 

フロント周りに関してはmodel one Sの方がxiaomi M365に近く、寸法もM365と同じことからもしかしたら同じ部品を使っているんじゃないかな?という風にも考えられます。

 

フロント周りは両者で違うのですが、キャスター角はどちらも約15°のようです。ただ、ES1PROはステアオフセットが取ってあるのに対してmodel one Sではステアオフセットがありません。

 

ステアオフセットについては過去にも触れたのですが、簡単に言うとステアリング軸からタイヤを前方にずらすことによって旋回時の安定性を確保できるのです。が、これには副作用があって、ずらす量が大きくなればなるほど直進安定性は犠牲になります。直進安定性に関係する数値のトレール量を推定値でそれぞれ比べてみるとES1PROがわずか5mm程なのに対してmodel one Sでは35mm程です。

 

これに先ほど申し上げたホイールベースの数値を加味すると、model one Sのほうが直進安定性には優れ、ES1PROのほうは小回り性能を含めた旋回性能に優れるということになると考えてよろしいんじゃないかと思います。

 

ホイールベースについてはこのブログの読者の方やここまで読んで下さっている方なら説明はしなくてもお分かりになられる事と思われますので説明は割愛させて頂きます。

 

最後に、今回のモデルが一番人気のES1PROに対するアドバンテージは何かな?と考えると正直のところあまり見当たらないというのがホンネです。定格出力もお互いに同じ250Wですし、航続距離もさほど差がありません。価格では全然、勝負にはなりませんが、model one Sは国産車であるということらしいのでそれが一番のアドバンテージなのかな?とは思います。

 

それではごきげんよう~


電動キックボードMEISYA列伝 #14 J-STEP NS-K500W

2024-05-05 00:00:00 | 日記

電動キックボードMEISYA列伝の執筆者、mojyaoです。

 

個人所有の電動キックボードというのは思ったほど人気が無いようで、走っているという話をあまり聞かないです。と言うことは電動キックボードは早くもマニアだけの乗り物という事になってきているのかな?とも思えます。

 

さて、今回は真のハイエンドモデルの一つで、知る人ぞ知る存在とも言えるJ-STEP NS-K500Wを取り上げていきたいと思いますが、このモデルは去年の秋に性能等確認試験の合格リストの中に突如として現れ、詳細を調べてもPADPADSPORTSという所が発表しているということ位しか分からず、私個人的には一般に販売をする車種ではなく、レンタルかなんかの専用の車種なのかな?と思っていたんですが、その後にスペックや価格や一般販売を行っているということなどが明らかになりました。

 

スペックについてですが、ざっくりと書くと、定格出力が500Wで前後サス付き、前後ディスクブレーキとこれ以上の物は無いという内容にも関わらず、それでいて価格はなんと!税込みで\126,500なんですね。大変にリーズナブルなんですが、その割には全然と言っていいほど話題にもならないし、買ったという人の走行動画も非常に少ないんですよ。とても不思議なモデルなんですね。

 

で、注目が集まらない理由というのを私なりに考えてみると、単にプロモーション不足なだけなのかな?と思うのですが、その辺に関してはどういう販売戦略を取っているのかということで変わってくる事なので、他人がどうのこうのと言うことでは無いとは思います。ですが、車体を眺めても特に欠点があるわけでもないし、なんだか勿体ないなぁ・・という気はします。

 

一見、KS6PROにも似た今回の車体はそれと同様に基本的に圧延板を溶接で組み立てた構造と考えられるのでかなり頑丈なはずです。それを裏付けるのがこのモデルの耐荷重で、なんと150kgです。

 

一般的な電動キックボードの場合、耐荷重は100kg~120kg程度なので150kgはかなりのものです。

 

また、この車種に限らず圧延板を使って溶接で組み立てた車体は仮に曲がったりヒビが入ったとしても修理が効くという利点もあります。

 

電動キックボードの場合、鋳物でできた車体という物もあるのですが、鋳物は曲がったりヒビが入ると修理は大変、困難な物となります。修理を依頼しても多分、断られると思います。

 

少し話しは逸れるのですが、鋳物の車体について触れたついでにどの車種とは言いませんが、リアにはサスが無く、リヤフォークは車体真上から見ると肉厚で、車体側面から見ると肉薄というとんでもない設計をしている車種があります。

 

その車種は今回取り上げたモデルとは価格に大きな差は無いのですが、割と人気はあるようです。

 

この車種と言い、その車種と言い、制度そのものと言い、電動キックボードの世界って謎や不思議な部分が多くてホントに面白いなぁ・・と私は思っていますし、そこが魅力のひとつだとも思っています。

耐荷重に優れている他にこのモデルはデッキのサイズが大きいというのも魅力のひとつです。カタログ値でのデッキのサイズは長さが600mmで幅が180mmです。ただ、カタログ値でのデッキの長さはフレームやリヤサスの取付部を含めての寸法なのでデッキの真っ平らな部分の長さは当番組の推定値ではあるのですが、490mm程度のようです。

 

余程、足の大きい人でも無い限り足の置き場に困るということは無いと思います。

 

あと、このモデルはタイヤにも特徴があって空気を入れる普通のタイヤとゴムだけの塊のタイヤの丁度中間の性格を持ったタイヤを採用しているんですね。

 

タイヤはゴムの塊ではなく中は空洞なんだけど空気を圧縮充填していないという具合なんですね。

 

タイヤの側面に穴を開けた所謂、ハニカムタイヤの一種と考えて良いと思います。

 

この手のタイヤはパンクをすることも無いし、タイヤもそうは重くはないという利点はあるのですが、やはり空気を入れる普通のタイヤに比べるとパワーのロスは多いというゴムの塊のタイヤが持つ欠点は残ったままです。

 

そもそもタイヤに空気を入れるという発想は自転車で如何に楽に走れるかという考えから生まれたものです。

 

とはいっても電動キックボードみたいな小径タイヤの場合はソリッドタイヤやその亜種を採用するというのは私個人的には十分に有りだと思っています。

 

タイヤが小さい場合は特に空気が抜けるのが早いのです。余程の乗り物マニアでも無い限り四六時中空気圧の管理なんてしませんから所謂、エアレスタイヤの恩恵を受ける人は多いはずと私は思っています。

 

最後にこのモデルもスマホのアプリには依存をしていないという点もあくまで私個人的にですが、良いなと思っています。以前にもこのブログで書きましたけど、スマホのアプリに依存していると車体はまだまだ使えたとしてもアプリのサポートが終了すれば重量が異常に重いだけのただのキックボードになってしまうからです。

 

長く使えるモデルをお探しなら今回のモデルのようなシンプルかつ頑丈な物を選んだほうが良いと私は思っています。

 

それではごきげんよう~