電動キックボードMEISYA列伝

電動キックボードなどの特定小型原付全般のブログです。
毎回、少しマニアックな視点で書いています。

電動キックボードMEISYA列伝 #5 RICHBIT ES1PRO

2023-12-17 00:00:00 | 日記

ども、mojyaoです。さて、今回は特定小型の電動キックボード黎明期の一番人気車種と言っても過言ではないrichbit ES1PROをテーマにしていきたいと思います。で、ES1PROなのですが、11月30日にMIRAI T liteと共に国土交通省の性能等確認試験を取りました!

 

で、どちらもAcalleという会社から発売されているのですが、私はどちらのモデルも一向に試験合格の発表が無いので性能等確認試験を受ける気が無いんじゃないのかな?と思っていたのですが、見事に合格です。素晴らしいです。この事はES1PROのさらなる人気のみならず電動キックボードそのものの普及にも影響するものだと思います。

 

それで、ひとつ思った事があるのですが、性能確認試験合格前のES1PRO初期モデルに関しての事です。これは将来、レアモデルになる可能性が無いとは言い切れないかな?なんて思います。まあ、そうなるにはマニア層が生まれるかどうかなのかな?なんて思ったりしています。呆れることなく最後までお付き合い頂ければと思います。

 

いつもだったらこのブログ、車体についてどうのこうのって内容が多いのですが、この車種とYADEAのKS5PRO,KS6PROは車体について話すことがほぼ無いのですよ。

 

何故かというとこれぞまさしくザ・電動キックボードという出で立ちだからなんですね。実に標準的なんです。

 

特定小型のハイエンドモデルの標準はKS6PROでエントリーモデルの標準はES1PROって言ってもあんまり異を唱える人も居ないんじゃ無いかなって思うんですよね。

 

今のところES1PROよりも安い車体は少ないし、軽い車体も少ないし、それでいて歩道モードも付いていればそりゃあ人気が出るのも当然で、しかも黒1色だけという機種が多い中、4色のカラーバリエーションを用意しているっていうのも理由だと思うんですよ。

 

で、人気ということは今後たくさんES1PROを見かけるということに繋がりますから、そうなってくると次第に「人と同じでは嫌だ!」という人達が出てくると思うんですね。

 

そうなってくると今度は改造をする人達が出てくると思うんですよ。

 

改造なんて言うと暴走族や走り屋なんかを連想してバッシングする人がいますが、その理由も分からないわけではありません。ですが、私は改造=機械をいじる=技術を習得するという意味合いでは賛成派なんですね。

 

何故かというと日本は物作りで発展してきた国だからです。特に昭和の時代は多くの人達が機械や電気に関心を持っていて自分で車やバイクをいじったり、ラジオやアンプなんかを作ったりしたんですね。

 

で、そうやって遊んできた人達がエンジニアとか職人とかになったりして大活躍したわけなんですよ。

 

ところが、時代が平成になるとそれらは「オタクだ!」とか「ブルーカラーだ!」とか「3Kだ!」とかと言って嫌われるように変わっていったんですね。

 

古い!時代錯誤だ!と言われればそれまでなんですが、今の先端技術だってその基盤にローテクがしっかりしていなければ成り立たないんですよ。ハイテク機器を作る工作機械なんてのは木型を作って鋳物を吹いて仕上げ加工後に人の手で組み立てというローテクな技術で作られるんですね。

 

また、ハイテク=デジタルの分野だって昭和の時代では部品屋で一から部品を集めてマイコン・・これは今で言うパソコンを作って遊んで技術者やプログラマーになった方もたくさんおられます。

 

そして、それらの道とは全く別の道に就いたという方でもそうして得た経験というのは必ずどこかで約に立っているとは思います。

 

で、今の時代でそういった感じで技術を習得できる遊びって組み立てパソコンくらいかな?って思うのですが、それも平成の頃に比べればずいぶんと下火になっているようにも思えます。

 

そんなわけで電動キックボードを弄って遊ぶというカルチャーができれば良いなって思うのです。

 

しかも電動キックボードを弄るっていう事は車やバイクと基本は同じでそれでいてハードルがとても低いんですよ。

 

構造が簡単という他に作業場所を選ばないんですね。

 

車やバイクはガレージがないと厳しいんです。ガレージ無しでも十分なスペースさえあればできるのですが、できる条件は時間と天候に左右されてしまうんですね。

 

これが電動キックボードの場合となると室内に持って行けるのでアパート住まいでも24時間天候に関係なく作業が可能なんですね。

 

さらに油といった類いはほとんど使いませんので部屋の中や着ているものを汚すという心配もほとんど無いんですよ。

 

そして試運転だって排ガスが出ませんから車体の下に台を置いておけば室内でもできるんですね。

 

感覚的には電動RCカーやミニ四駆みたいなものだと思うんです。

 

今まで車やバイクいじりに興味はあっても生活環境の問題で諦めていた人も電動キックボードだったらその代りになれるんですね。

それで、今のところこれに一番マッチするのがES1PROなんですね。なんと言っても軽いですからアパートの2階とかに住んでいたって簡単に持って行けるわけです。

 

改造に関してはまだES1PRO用のアフターパーツはほとんど無い状況なのですが、ES1PROってxiaomiのM365という車体がベースらしいんです。そちらのほうの部品は海外から入手が可能のようです。実際にそれを使ってみたという動画を上げている方もおられます。

 

ES1PROはユーザーの数が多いのでそれに乗じて情報やアフターパーツが増えれば絶対に楽しいモデルになると思います。それではごきげんよう~


電動キックボードMEISYA列伝 #4 kickboard EV lite

2023-12-03 00:00:00 | 日記

どうも~。執筆者のmojyaoです。

 

・・・いやぁ~。電動キックボードって単純な構造なのですが思いの他、難しいですね~

特に文章を書くとなると余計に難しくなります。

 

乗り物ってどこかが良くなればどこかが悪くなるというトレードオフの関係の上に成り立っているんですが、言葉や文章だと良いと悪いとを同時に伝えることが出来ないんですよ。

 

で、悪い点を先に伝えてしまうと、その反面の良い部分が伝わりにくくなるんですね。

 

乗り物を題材に執筆するライターさんってスゲエなぁってこのブログを作って気付かされましたね。

 

さて、今回は価格が10万円を切ってリーズナブルながらも見た目は上質感が漂うBLAZEのキックボードEV liteを取り上げてみたいと思います。最後までお付き合いいただければと思います。

 

以前、このブログでデッキの高さが重心に関係するとお伝えしたことがありますが、このモデルはデッキの高さを低く設定していて、まさにその辺りのことをしっかりと踏まえた設計をしているなぁと私は思っています。

 

ここまでデッキの高さを低く抑えられたのはバッテリーをデッキの中に搭載せずに別の場所に搭載したからと言えるのですが、電動キックボードってバッテリーをデッキの中に搭載しているケースが多いんですよ。あっ!誤解の無いように先に書いておきますが、決してデッキの中にバッテリーを納めるということが悪いというわけでは無いんです。デッキの中にバッテリーを納めるということ自体にはメリットがあって、乗る人の体重プラスバッテリーの重さで前後の重量配分を均等に近づけることができるんですよ。

 

乗り物って前後の重量配分が同じことが理想?みたいな考え方が基本的にはあるのですが、それはモータースポーツの世界でこそ重要になる話で、それ以外になると必ずしもそれが理想というわけではなくなるんですよ。例えば乗用車でフォーミュラカーと同じことをやったら乗る人間のスペースが犠牲になってしまうんですね。

 

電動キックボードで前後の重量配分を均等に近づけつつ十分な航続距離を確保しようと考えた場合、容量の大きなバッテリーを積むためにデッキを長くするか、デッキの幅を広げるかデッキの厚みを増やすかになるんですが、デッキを長くしてしまうとその分、車体全体が伸びてしまってコンパクト性を欠いてしまいますし、厚みを増やすと結果として乗る人の体重を含めた重心が上に上がってしまうんですね。

 

それで、デッキを長くするのも厚くするのも嫌だからといって幅のほうを広げてしまうと二輪車って曲がる時に車体が傾きますのでデッキが低い位置にあると今度は地面を擦るようになるんですね。それを避けようと思ったら結局はデッキを全体的に上へと上げなければならなくなるんですよ。

 

そうなってくると重量配分は犠牲にしつつもバッテリーの搭載位置は別の場所に・・ということになるのですが、キックボードEV liteはこれがまた実に良い位置でしかも脱着可能な形で搭載しているんですね。

デッキの前方からハンドルポストへと繋がる部分の低い位置に搭載しているんですよ。

そして、このモデルは後輪駆動を採用していますので、重い部品のバッテリーが前で重い部品のモーターが後ろにあるという格好になるんです。結果として重心を低く抑えることもできるし、前後の重量配分も大きく崩すこともないということになるんですね。

 

ちなみにデッキの中にバッテリーを搭載しない車種のほとんどはハンドルポストの中間あたりから上の方にバッテリーを搭載していることが多いのですが、これは重心への影響はさることながらそれ以上にバッテリーの重さがハンドリングに少々悪影響を与えてしまうんですね。

 

そしてさらにこれが前輪駆動だった場合は前後の重量配分をも変えてくるんですね。

まあ、前輪駆動車の場合、前が重いほうが都合が良い場面もあるので一概には言えないのですが、それはまたの機会に書きます。

 

それで、キックボードEV liteの場合では舵取り装置に関係の無い部分にバッテリーが付いていますのでバッテリーの重さがハンドリングに影響を与えることが無いんですよ。

 

ちなみにここで言うハンドリングって言うのはハンドルが重いか軽いかということです。

 

ハンドルが重ければ真っ直ぐ走ってくれそうな気もしますが、ハンドルって曲がるためのものでもあるし、曲がった後には真っ直ぐに戻すためのものでもあるんですよ。

 

一連の動作がスムーズに動くもののほうがやりやすくて良いというものなんですね。

 

自転車のカゴに荷物を入れない時と入れた時の違いと考えて頂ければよろしいんじゃないかな?と思います。

 

あと、このモデルは前後のブレーキも個人的には良いなって思っています。フロントがドラムでリアがディスクなんですよ。人によっては「おいおい!これは逆にするべきだろっ」って思う人もいるかもしれません。

 

それは確かに正しいんです。ですが、誰でも使えますよ!というコンセプトの二輪車の場合、フロントのブレーキは緩やかに効くものを採用するのも私はアリだと思います。

 

何故かと言うと二輪車ってフロントのタイヤが滑ると転倒する乗り物だからです。砂や落ち葉などが多い所でブレーキが急に効き過ぎるとタイヤがロックしてしまって滑って転倒するんですね。ママチャリなんかのブレーキは後輪よりも前輪のほうが効きは緩やかと考えて頂けると判りが良いはずです。あとは急ブレーキによる前転での転倒をしにくいということも挙げられますね。

 

あっ!今回もこれを書き忘れていましたがこのモデルは歩道モードが付いています。

 

それではごきげんよう~