電動キックボードMEISYA列伝

電動キックボードなどの特定小型原付全般のブログです。
毎回、少しマニアックな視点で書いています。

電動キックボードMEISYA列伝 #26 SMART EV(特定原付モデル)

2024-11-24 00:00:00 | 日記

電動キックボードMEISYA列伝の執筆者のmojyaoです。

 

ここのところ毎回、冒頭で書いている事なのですが、近頃本当に電動キックボードの新機種の発表が無くなってきていて、このブログ名もそろそろ変えた方が良いのかな?と思ったりもするのですが、なかなか良い名前が思い付かなくて結局はそのまま・・という次第です。

 

そもそも、このブログでは特定小型原付に焦点を当ててきたのですが、タイトルを特定小型原付MEISYA列伝してしまうと、あまりにも堅苦しすぎるんですよ。いかにもお役所的なネーミングになるんですね。

 

で、特定小型原付、略してTKGというネーミングもあるのですが、TKG MEISYA列伝なんてタイトルにしてしまうとこれまた何のブログなのかが分かり難いんですよ。

 

多くの人にとってアルファベットの頭文字でTKGと言えば卵かけご飯の略なので、知らない人からしてみたら卵かけご飯について毎回、熱く綴るブログという印象になるんですね。

 

そんなこんなでブログ名は電動キックボードなのですが、今回も非電動キックボード型の特定原付モデルのBLAZE SMART EVを取り上げて行きたいと思います。最後までお付き合い頂ければと思います。

 

このモデルの最大の特徴はなんと言ってもコンパクトにしかも素早く折り畳めるということなんじゃないかな?と私は思っています。

 

このモデルは特定原付のカテゴリーの中でもオートバイタイプに分類できるとは思うのですが、オートバイタイプの特定原付モデルのほとんどは折り畳み機構が無いか折り畳みはできたとしてもオマケで付いているような感じでたいしてコンパクトにはならないんですね。

 

今回のモデルに関してはそれこそ電動キックボードを折り畳んだサイズと同等のサイズまでコンパクトにすることが出来てしかも折り畳みに要する時間が5秒ほどとこれまた折り畳める電動キックボードと同等なんですね。

 

そもそも、キックボードという乗り物が注目されるようになった背景のひとつが持ち運びの利便性だったと思います。

 

自転車を止めるにも駐輪場に事を欠く都会では建物の中に車両を持ち込まなくてはならないんですね。

 

折り畳み自転車でも建物の中に持ち込みは可能なのですが、キックボードとの決定的な違いは置き場所に占める面積です。折り畳み自転車って案外結構なスペースを占めてしまうんですよ。

 

これがキックボードとなると立てかけるということができるので床に占める面積は本当に省スペースで済むんですね。

 

今回のモデルはキックボードと同様に立て掛けるということが出来るので、キックボード型は乗るには抵抗があるけど自転車だと置き場が無いという人には正に打って付けだとは思うんですね。

で、キックボード型に抵抗を感じる理由のひとつがそのタイヤのサイズの小ささなのですが、今回のモデルのタイヤサイズは12インチです。

 

折り畳み自転車やミニベロなんかで小さめのサイズのタイヤよりは一回りか二回りは小さいのですが、それでも一般的な電動キックボードよりも一回りか二回りは大きいので乗った時の安心感とハタから見た時の安心感もあるとは思います。

 

で、タイヤについて触れたついでなのですが、今回のモデルはタイヤの指定空気圧が前後で違うという隠れた特徴があるんですよ。

 

ちなみに指定空気圧はフロントが250kPaでリヤが280kPaです。

 

このモデルを真横から見るとシートの位置が後輪のほぼ真上にあるのですが、人間が乗った場合、前後の重量配分がほぼリヤタイヤに掛かるという具合になるんですね。

 

そうした場合、当然のことながら後ろのタイヤのほうが前のタイヤよりも潰れてしまうわけです。

 

人間が乗った時に前後でバランスが崩れないようにリヤタイヤの空気圧を高くしているというわけです。

 

この事について例を挙げると貨物自動車の場合、後ろに乗せる荷物が有るか無いかの違いでリアタイヤの指定空気圧は違うものです。

 

この辺りのきめ細やかな設定はまさに乗り物メーカーの成せる業で、これが仮に非乗り物メーカーが手がけたモデルだったらタイヤの空気圧はタイヤに書いてある指定空気圧そのままで無論、前後とも同じだったと思います。

 

気がつけば今回、後半はほぼタイヤネタでしたが、さらにもうひとつタイヤネタです。

 

重量バランスが偏っている場合、重量が掛かるタイヤが先に減ってくるとは思うんですよ。

使われているタイヤのサイズがすべて同じだったら定期的にタイヤを入れ替える所謂ローテーションをしてあげると全部のタイヤが均等に長持ちします。

 

それからひとつ思い出したことがあるのですが、このモデルは元々、一般原付モデルとして発売されていたものでした。

 

発売当初、私個人的にはこれからの時代のセカンドバイクにピッタリな代物なのではないか?とは感じましたが、いかんせんバイクに乗っている人達というのは電動バイクに殆ど関心が無いものです。

 

モーターのフィーリングというのは乗ってみると案外、楽しいものです。これまた私の個人的な感想にはなるのですが、運転しているのは二輪車なのになんだか電車を動かしているかのような感じにもなります。

 

それではごきげんよう~


電動キックボードMEISYA列伝 #25 DK01

2024-11-03 00:00:00 | 日記

電動キックボードMEISYA列伝の執筆者のmojyaoです。

 

秋も深まってきて冬も間近・・と言いたい所なんですが、日によってはまだ暑い位の日もあり、体調を崩す人もいるのでは?と思うのですが、いかがお過ごしでしょうか?

 

そういえばよくよく考えてみると電動キックボードは特定小型の制度の開始前には特に「あんな小さなタイヤでは少しの段差でも転倒して大けがをするから危ない」という声をよく見聞きしたりもしたのですが、今までに転倒による事故を起こしたという話を殆どと言っていいほど聞いたことが無いので、性能等確認の制度というのは結局の所、意義のある制度と言っても良いのかな?と思います。

 

さて、今回はデイトナから発表の特定原付のDK01を取り上げて行きたいと思います。最後までお付き合いいただければと思います。

 

で、今回の車種なんですが、発表そのものは今から約1年ほど前だったのですが、先ほども少し触れた性能等確認制度の合格リストの中になかなか載らず、このブログでも取り上げるべきか否かを考えていました。

 

9月の末にようやく合格という運びになり、取り上げてみようと思ったわけです。

 

一年という期間に何があったかは知りませんが、車体そのものは誰の目から見ても良いと映るほどに洗練された物なので、何か不具合があったとは考えにくいと言っても良いかと思います。

 

性能等確認制度というのは最初の頃、申請をしても全然、受理されないとかで業界は相当、困っていたようなのですが、いかんせん検査をする機関が1つしかないので、一度に大量の申請があると捌ききれなかったというのが実情なのかもしれません。

 

今回のモデルは同社の電動アシスト自転車のDE01のフレームをリデザインした物らしいのですが、リデザインというよりは全くの別物と言っても良い位で、そこはメーカーの本気度が現れている部分だと思います。

 

大抵、派生モデルを作る場合はフレームはそのまま使って外装なんかで変化を出してくるのですが、さすがは一流企業です。

 

で、一流企業デイトナといってもピンと来る人はそう多くはないんじゃないかな?と思います。ピンと来る人は多分、投資家かオートバイ乗りのどちらかだとは思います。

この会社って東京証券取引所に上場している企業なんですね。

それで、何の会社かと言うとオートバイのパーツの会社なんですよ。私事にはなるのですが、私もこの会社のパーツにはさんざんお世話になったクチで、エンジンのボアアップキットやらハイスピードプーリーやらレーシングCDIやら挙げれば沢山、出てくるんですね。

オートバイをチューンして遊んでいた人なら知らない人はまず居ないってくらい有名な会社なんですね。

 

でも、正直な話、これが電動アシスト自転車などの分野となってくると知名度はお世辞にも高くは無いというのが実状かとは思います。

 

私も正直なところ今回のモデルの発表があるまではこの会社が電動アシスト自転車を手がけていたということを知りませんでした。

 

少し話が脱線しましたが、今回のモデルに戻って、このモデルはタイヤサイズが比較的大きめの12インチで自転車っぽい外観なんだけど立ち乗りで乗るというのが最もの特徴なんじゃないのかな?と思います。

 

見方によってはこれもキックボードの範疇に入れても良いんじゃないのかな?と思えるくらいです。

 

冒頭でも触れましたが、まだまだ電動キックボードはタイヤの小さを懸念する人が多いのでタイヤサイズが大きいほうが見た目的にも安心感がありますし、実際にもタイヤの外径が大きいほうが、段差には有利です。

 

過去にもこのブログで何度か書きましたが、タイヤが乗り越えられる段差というのは概ねタイヤ外径の4分の1程度です。

 

今回のモデルの12インチタイヤだったら、メートル法に換算すると304.8mmです。その4分の1となると76.2mmです。普通の道路にそんな段差はまずは無いとは思います。

 

他には5色のカラーリングが用意されているということと脱着可能なバッテリーのケースがレザーのバックをイメージしているという点も人によっては魅力かとは思います。

 

人によってはと言いましたけど、昨今ジェンダー平等が叫ばれている中で誤解を恐れずに言うとこのモデルは女性層をメインターゲットにしていると思うんですよ。

 

まあ、いつの時代も流行というのはだいたい女性から始まるので、このモデルの意匠もそうした意図があるのなら大変、理にかなっているとは思います。

 

ただひとつ、こうだったらなぁ・・という点はブランド名です。先ほども述べましたが、「デイトナ」というブランドはオートバイ乗りの中でもチューンナップをしたりするコアな層の間でこそ有名なブランドです。また、ブランド名の読み下しの響きもそれこそアメリカのモータースポーツを連想させる名前で無骨で硬派な印象があります。

 

既存のブランド名には並々ならぬ理念や誇りがあろうかとは思いますが、メインターゲットが女性だとしたのなら、化粧品メーカーの商品名のような響きの別ブランドで展開したほうが良いんじゃないかな?というのが私の個人的な感想です。

 

それではごきげんよう~