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氷月神示 他の暗号解読編 589 (赤穂事件編)

国之常立神より皆様へ

江戸城異変の続き (ただし、わしの仮説じゃよ、)

ほどなくして、幕閣達がある部屋に集まった
十名位だろうか、中に将軍綱吉のお気に入りの側用人、柳沢吉保もいた
ここでは彼が主導権を握った
綱吉乱心と吉良負傷の知らせを聞くと、彼は直ちに仲間をこの部屋に召集した
そして、彼らを待たせておいて、別室に引き取られた綱吉に自分が面会し、様子を見た
もう後数時間で、勅使と院使に対するおもてなしが始まる
それまでに、綱吉を平常状態に戻さねばならない
綱吉は、敷かれた布団の上に座り、放心状態で何事かつぶやいていた…
よく聞くと、我を忘れたことに対する詫びを言っており、本当におかしくなったのではなかった
繰り返し、「我は将軍ぞ、平らに納めねばならぬ、」とつぶやいていた
吉保は、
「上様、…少し横になられますとよいかと」
と言った
元々将軍になる前から、吉保は綱吉に仕えており、非常に親しい間柄だから、彼の性質はわかっていた
なだめ方もだ
綱吉はそう聞くと、布団におとなしく横になった
「少しお休みなされませ……何も、お考えになられずにな、
後は拙者達にお任せ下され、…万事うまくおさまりまする」
と吉保は、まるで母が息子に言うように、優しく言った
しかし、吉保の頭の中では、次に何をなすべきかが、ぐるぐると回転していた
彼は綱吉が疲れきって (一睡もしていなかったからね、) 寝入るのを見届けると立ち上がり、そばにいた世話の者に、しっかり上様を見張るように、もし何かあったら、すぐに知らせるように言い置いて、部屋を出た……

それからが、大変だった
彼は幕閣達と秘かに相談し合った…
この事は、誰にも知られてはならない
目撃した者達には、既に口止めをしてある…それから…一緒に居たという、浅野の処遇だが……
皆は、息を飲んだ
誰もが、同じことを考えていた
将軍が、一時的にしろ乱心、しかも勅使接待の直前にそんなことをしでかしたとなると、民衆に示しが付かない
何より、勅使、院使のご機嫌を損ね、接待どころではなくなる…
ここは穏便に、済ますにはどうするやら…、
答えは1つしかなかった
証拠を隠そう、上様が将軍にふさわしくないと言われ、蟄居(ちっきょ)にでもなったら、その下でのうのうと賄賂政治に浮き身をやつしてきた我らは、どうなるのか
もし、新しいお方が将軍の座につかれたら方針が変わり、おそらく我々は、今ほどうまい汁を吸えなくなるだろう、そんなのは嫌じゃ…
そこで彼らは決断した、どのみち浅野の口を封じなければならない、そのためには…そのためには……、
やがて、浅野が部屋に呼ばれた
この間、彼には何の説明もなされなかった
彼が部屋に入ると、すぐに異様な雰囲気を、感じた
幕閣全員が、まるで彼を罪人扱いするかのような、厳しい目でにらんだのだ
浅野は、吉良の容態や上様のご様子を知りたかったが、そのような質問をできる様子にはとてもなかった
彼らはいかめしい顔で浅野を下座に1人で座らせると、柳沢ではなく、別の1人がこう言った
「浅野内匠頭長矩(ながのり) 殿、その方この度不行き届きにつき、勅使御接待役を解任する」
平伏していた浅野は、はっとして顔を上げた
その瞬間、彼は全てを悟った
これは…この御沙汰は……、彼の頭の中で、風に吹かれた風車が、むなしくキリリと1回転したように感じられた
もしや……いや、そうなのか……
彼は正面に居並ぶ幕閣達を見渡したが、誰1人として作った渋面を崩す者はいなかった
みんな、彼を罪人として侮蔑するような眼で見ていた…私を、吉良殿をおそった下手人にするつもりなのか……!
(上様! なぜ、ご乱心など……!)
心で悲痛に叫んだが、誰にも言うことはできなかった
彼は、驚きと悔しさをじっと隠して、頭を下げた
「…承知いたしました」
すぐにまた、別室に案内されたが、今度は出入り口が1ヵ所しかない小部屋に通され、前よりも武術に長けたような武士が、2人付き添いについた……
浅野は端然と正座しつつ、心を落ち着けようと、うつむいて眼を閉じた

(続く)

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