珈琲・製菓モなカ

あまり知られていない「本当においしいコーヒーを楽しむための情報」を書いています!

お湯の温度に気をつけよう

2022-10-07 17:45:19 | グルメ

珈琲・製菓モなカの姉歯です。

急に寒くなりましたね。

仙台も一昨日の夜は急に一桁の気温になり、あわてて布団を引っ張り出してきました。

僕はバイクに乗るのですが、お盆を過ぎたらもう手袋がほしくなります。そういう意味では東北の夏はやっぱり短いんだなぁと思いますね。

寒暖差が大きいと体調不良を招きやすいので、是非気をつけて過ごしてください。

温度と言えば、コーヒーを淹れるときのお湯の温度、どうされていますか?

お湯の温度は味の決め手

一般的には90度~95度くらいが良い、なんて言われていますが、正直なところ正解はありません。

何せコーヒーは嗜好品です。だから、あなたが好きなように、美味しいと思った温度で淹れれば良い、というのが答えだと思っています。

でも、もし「お店の味にならないなぁ」「なんか苦みが出やすいなぁ」と感じるようでしたら、是非85度くらいのお湯で淹れてみてください。

とてもまろやかな飲みやすいコーヒーになります。

また、どうしても雑味を感じてしまう豆は、さらに温度を下げて70度くらいで抽出すると美味しく飲めます。

是非試してみてください。


「浅煎り缶コーヒー」が存在しない理由

2022-06-23 21:29:33 | グルメ

なんで缶コーヒーは「深煎り」推しなのか

缶コーヒーの売り文句で焙煎に関係するものと言えば「深煎り」ですよね。

今ちょっと調べたら「目覚めの深煎り」「深煎りの極み」「深煎り微糖」なんていうのが出てきました。

でも「浅煎り」って見かけないと思いませんか?少なくとも僕は聞いたことがありません。

色々理由はあると思いますが、その最大の理由は「深煎りにすればどんなコーヒーを使ってもコーヒーっぽい味になるから」でしょう。

深煎り=豆の個性が失われる

コーヒーは焙煎の深さによって味が変わるという事は皆さんご存じだと思います。でも、深煎りにすればするほど豆の個性がなくなり、全部同じような味になる事はあまり知られていません。

もちろん、良い豆は深煎りにしてもコクが残って個性が出ることはありますが、その意味でイタリアンローストに耐えられる豆はほとんどないと言っても良いでしょう。

良い豆も悪い豆もギリギリまで深煎りにすれば、だいたい同じような苦みの強い味になってしまうのです。

重要なのは「良い豆も悪い豆も同じような味」になる、という点です。言い換えれば、深煎りにしてしまえば品質が悪い豆でも「コーヒーっぽい味」にはなるんですね。

深煎りにすればどんなコーヒーもだいたい同じ味

缶コーヒーに使われるコーヒー豆は最も低グレードな「ローグレードコーヒー」か、良くてもその一つ上の「コモディティコーヒー」と呼ばれるランクのものです。

このクラスのコーヒーを浅煎りにするとえぐみや雑味が多く、お世辞にも美味しいコーヒーにはなりません。なので、無理矢理深煎りにして豆の個性であるえぐみや雑味を飛ばし、ただ苦いだけの「コーヒーっぽい味」に仕立てている訳です。

つまり、缶コーヒーが軒並み深煎りを推すのは「そうしないと飲める味にならない原料を使っているから」というわけです。

コーヒーの常識はローグレードの常識

もしかしたら、ここまで読んで「いやそもそもアイスコーヒーは深煎りじゃないと美味しくないんじゃないの?」と思った方もいらっしゃるかも知れません。

確かに、基本的にはその通りです。でも、本当に美味しいコーヒー、例えばゲイシャなどはアイスコーヒーどころかホットで淹れてしばらく経って冷めた状態ですら美味しく飲めてしまいます。

コーヒーの「常識」は、市場の大半を占める「ローグレードコーヒー」や「コモディティコーヒー」の常識だと言っても良いでしょう。


×挽きたて、○焼きたて

2022-06-15 18:39:47 | グルメ

なんだこの黒い液体は!

海原雄山みたいな書き出しで始めてしまいましたが、僕は今ものすっごく後悔しています。このコーヒー、、いやコーヒーと呼びたくない何か、今年ワーストワンの味がするよ。。とっても美味しくない。。。

実は今、たまたま待ち合わせまで時間があいたので、ショッピングモールのイートインコーナーで仕事をしています。タダで場所を借りるのも申し訳ないので、そのコーナーの一角にあるセルフサービスのコーヒーを買ったのですが、、これが絶望的な味でした。

口の中で後を引く嫌な酸味、コーヒーらしい香ばしい香りの代わりに、鼻から抜けるなんだかホコリっぽい臭い、そして飲んだ後間もなくやってくる胃のムカムカ感です。

これは典型的な「鮮度が劣化して香り成分が酸化したコーヒー」の特徴です。僕は食べ物にはあんまり文句を言わない主義なのですが、これはダメです。

美味しくないだけでなく、体にも良くありません。コーヒーの香り成分は油分です。健康に気をつけている方なら、酸化した油分は発がん性がある事をご存知でしょう。

コーヒーは生鮮食品

でもこのコーヒーマシンには写真のような「挽きたて・淹れたて」とうたったポップがついていました。挽きたてで淹れたてなら鮮度は高いのでは?と思った方もいらっしゃるかも知れません。でもコーヒーの「鮮度」とは焙煎してからの経過時間の事を言います。

確かに豆の状態なら粉にした状態よりも多少は鮮度の劣化遅くなるのは事実ですが、何倍も長持ちするわけではありません。つまり、飲む直前に豆を挽けば新鮮なコーヒーが飲めるのではなく、挽いてあっても、豆のままでも、焙煎からの時間が短い程新鮮なコーヒーだというわけです。

実はモなカのコーヒーの美味しさの秘密はここにあります。基本的に御注文を頂いてからコーヒーをご用意していますので、モなカのコーヒーはいつでも新鮮なのです。

美味しいコーヒーを飲みたい時は、「挽きたて」よりも「焙煎からの時間」にこだわってみてください。お近くのコーヒー屋さんで豆を買うときも、ちゃんとしたお店なら隠さずに教えてくれるはずですよ。


良いコーヒー豆を使う意味

2022-06-07 21:44:30 | グルメ

コーヒーの味は素材が八割

コーヒーは食品です。

そして食品の味を決めるのは八割方素材です。品質の悪い食品を料理で最高品質にすることはできません。

コーヒーもこの例に漏れずコーヒー豆が味の八割を決めます。

もちろん焙煎による味の変化はあります。でも、それはあくまで「浅煎りでコーヒー豆の個性を出すか」「深煎りでコーヒーらしい力強さを出すか」「中煎りでバランスを取るか」といったレベルの話です。

元々雑味の多いコーヒーを浅煎りで雑味なく飲むことはできませんし、コクのないコーヒーを深煎りにしてもスカスカな味にsかなりません。

だから、私たちは一番いいいグレードのコーヒーだけを使っています。

「ハンドピック」が必要な豆って・・・

このグレードのコーヒーを使うのはもう一つ理由があります。それは、欠点豆がほとんど含まれていないからです。

欠点豆というのは腐ったり、カビが生えたり、割れたりした豆で、これが混ざっているとコーヒーの味に大きな影響が出てしまいます。

ちゃんと品質管理されたコーヒー豆は初めから欠点豆がほとんど入っていません。

だから、焙煎前に長時間かけて一粒一粒取り除く手間と時間を掛ける必要がありません。

日本国内は人件費が高いため、どんなに安い豆を仕入れても、この欠点豆を取り除く「ハンドピック」をやっていると、高い値段で販売しないと割に合わなくなります。

結果として、お客さんは欠点豆が大量に含まれた普及グレードの豆を高く買わされているケースも少なくありません。

是非一度本当に良いコーヒー豆で作ったコーヒーを飲んでみて下さい。味の違いに驚きます。


発がん性物質の入っていないコーヒー

2022-05-31 13:07:45 | グルメ

体に悪いコーヒーなんてもう飲みたくない

2014年、厚生労働省から衝撃的な調査結果が発表されました。

それによると、なんと市販のインスタントコーヒー126品目のうち、124品目からカビを原因とする発がん性物質が見つかったというのです。(実際の調査結果はこちらの5ページ)

もちろん、そんなコーヒーを飲んだからと言ってすぐにがんになるわけではありません。でも、受験生の頃から眠気覚ましにインスタントコーヒーを飲み始め、その後コーヒー好きとして自分で焙煎までするようになった僕にとっては衝撃的なニュースでした。

さらに加えて、僕は仕事でがん治療に関わっていた事があります。がん患者さんの中でも最もつらそうな表情で治療を受けに来られるのは、若い患者さんでした。珍しいがんだったり、難しいがんだったり、いずれにしても治療が大変で、まだまだこれからという人生に突然命に関わる病を宣告された方の気持ちは想像を絶するものがあります。

そんな人たちを少しでも救いたいと思って働いていた僕にとって、大好きなコーヒーから発がん性物質が見つかった(それもインスタントのほとんど全ての商品で!)、というのは放っておけない状況でした。

5.8%しか流通しない最高品質のコーヒー

だから、味とこだわりを気に入ってよく通っていたコーヒー店のマスターにお願いしてコーヒーを分析する許可をもらい、カビ毒が入っていない事を確認してそのコーヒーを販売し始めたのはある意味で僕のわがままです。

気候的に暑い地域で生産され、船便で日本に運ばれるコーヒーは、管理状態が悪いとすぐにカビが生えてしまいます。しかも発がん性があるのはカビそのものではなくカビが生産するアフラトキシンやオクラトキシンと呼ばれる物質です。このため、コーヒーを焙煎(加熱)してもその毒性はゼロにはなりません。

つまり、生産から流通まで厳格に品質管理が行われた高品質なコーヒーでなければ汚染されている可能性があるのです。このため、僕は成分分析をさせてもらったお店で使っているのと同じ、最高品質のコーヒーしか使いません。このコーヒー豆は日本に輸入されるコーヒー豆のうち、たった5.8%しか存在しないものです(2016年貿易統計調べ)。

結果、どうしてもコーヒー1杯あたりの価格は高くなってしまいます。だから、全ての人に選んで欲しいとは思っていません。健康と、本当においしいコーヒーへの思いを共有して下さる方だけに買っていただければ良いと考えています。

おいしさのために受注後生産

また、この最上級のコーヒーはカビ毒が含まれていないだけでなく、雑味の少ない味も特徴です。その味を最大限に引き出すため、僕たちは焙煎直後にコーヒーを加工し、ドリップパックか豆の形でお届けしています。

世の中では「挽きたて」のコーヒーがおいしいと言われていますが、これは間違っています。本当においしいコーヒーは「焙煎したて」のコーヒーです。

というのも、コーヒーは焙煎直後から香りの成分が酸化を始め、時間が経てば経つほどおいしくなくなってしまうからです。豆の状態よりも粉の方が酸化が進みやすいのは確かです。でも、どこか外国で安く焙煎され、船便でゆっくり運ばれ、流通センターで在庫され、店舗のバックヤードで品出しを待った後、ようやく店頭に並ぶコーヒー豆と、焙煎直後に加工され、すぐに直送されるドリップパックでは後者の方が遙かに鮮度が高くおいしいのは確実です。

「コーヒーの酸味が嫌い」とか「コーヒーを飲むと胃にもたれる」といった感想はコーヒー豆の酸化が原因で発生します。実際、「他のコーヒーは飲めないけど、あなたのコーヒーなら飲める」と言っていただける方も少なくありません。

いつでもどこでも、あなたのいる場所が専門店

僕たちのドリップパックコーヒーは、いつでもどこでも、コップとお湯さえあれば、あなたのいる場所を専門店にしてしまいます。朝の食卓、会社のデスク、旅先の宿。あなたはもう人混みでいっぱいの専門店に並ぶことなく、すぐに専門店の味を楽しめます。

もちろん、もっとこだわりたい方向けにはコーヒー豆のご用意もあります。コーヒー豆を挽いた後は粉のままでもドリップパックでも酸化のスピードは変わりませんので、コーヒー粉はご用意しておりません。

是非一度僕たちのコーヒーをお試し下さい。