扇央の電柵
扇状地では一般に扇央は水を得られず、農業はできないものである。
百瀬川扇状地の扇央は、百瀬川の旧河道の谷・自然堤防、古い堤防の凹凸がある。
扇頂の水門操作により、低地は水田や農業用水路とすることができた。
微高地は畑・果樹園とすることができた。先人の努力の成果である。
しかし、その農地に、山地のサル集団が出没、収穫直前の農作物を食べるようになった。
サルを防ぐため農地全体を金網で囲み、最上部の電線に高圧電流を流した。
いわゆる電柵である。効果は確実にあるが、カネも確実にかかる。
百瀬川扇状地に限らず、日本の里山は、サルやイノシシの出没に困っているのである。
扇央の水田
百瀬川の旧流路に山土を入れ、水田を造成した。水は、扇頂の水門操作で、百瀬川の水を使う。
道に沿って、水路がつくられているが、稲刈り後なので、草に隠れて見えない。
近江米は、コシヒカリ以上の高値で取引される、超高級銘柄米である。
サル撃退用の、渋柿とそば
「サル・カニ合戦」では、サルは渋柿を食べることができず、カニに投げつけた。サルを撃退するため、渋柿を果樹園の周辺に植えることがある。
また、そばの実は硬くて、しかも中の食用分が少ないので、サルは、食べない。サル害を受けない作物として、そばを植える。
サルは渋柿を食べる。
渋柿の渋みはタンニンで、渋柿中に5%程度含まれる。サルにとっては、食えないほどの渋みではない。甘柿よりはまずい、という程度である。
サルは空腹ならば、渋柿を食べる。空腹のサルの撃退には、渋柿は効果がない。贅沢な食生活に慣れたサルは、渋柿を食べない。
宅地分譲
大阪の不動産会社アドミールが、百瀬川扇状地扇央の大部分を買い占めて、宅地分譲を始めた。
湖西線で京都まで59分だが、肝心の近江中庄駅は無人駅で、列車は1時間に1本である。
京都・近江中庄間の直通列車は2時間に1本である。
地下水揚水ポンプで上水道、集中浄化槽で下水道、プロパンでガス、と生活の便利さは確保した。
しかし、売れない。立木も隣家も邪魔で琵琶湖が見えない。景色が狭い。
病院はあるが、買い物は農協スーパー。美味しい生鮮食品を食べられない。
百瀬川扇状地の中古住宅
何かの都合で、せっかく手にした住宅を手放したようで、中古住宅として販売中である。
土地:140坪、建物:50坪、建築:2005年。ガス:プロパンガス。トイレ:集中浄化方式。
分譲価格:3800万円。
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