神戸こども病院から 14才がmRNA COVID-19ワクチンの3回目の投与後の脳静脈洞血栓症になったという報告がありました。
Cerebral venous sinus thrombosis after a third dose of mRNA COVID-19 vaccine in an adolescent
Shinsuke Mizuno
First published: 26 April 2023 https://doi.org/10.1002/pbc.30376
【mRNA ベースのワクチンも、日本では子供向けに承認されています。 これらのワクチンの初期試験では、まれなアナフィラキシーと低率の重篤な有害事象が報告されました。 しかし、ワクチンが広く使用されるようになって以来、脳静脈洞血栓症 (CVST) など、いくつかの重大な副作用が報告されています。 これにより静脈還流が妨げられ、梗塞や出血が起こります.8 CVST は通常、若い成人女性に影響を及ぼします.9、10 小児 CVST の危険因子には、出産時の合併症、感染症、がん、外傷性頭部外傷、後天性または遺伝性血栓症、ホルモン避妊薬の使用などがあります。 .8, 11, 12 ベクターベースのワクチン接種後に、血小板減少症症候群（TTS）を伴う血栓症の数例が報告されました.2, 6, 13 しかし、mRNAベースのワクチン接種後の子供のCVSTの症例はほとんど報告されていません.
ここでは、関連する病歴のない青年に BNT162b2 (ファイザー-BioNTech、米国/ドイツ) ワクチンを投与した後の CVST の症例を報告します。 インフォームド コンセントは、患者と患者の両親から得られました。
14歳の女性が、持続的な頭痛、嘔吐、両側四肢の感覚異常、および発作の1日前の病歴を呈した。 彼女は、COVID-19 を含む最近の感染はないと報告しました。 病歴、手術歴、および家族歴は目立たなかった。 彼女は、発症の 7 日前に 3 回目の Pfizer-BioNTech mRNA ワクチンを接種し、経口避妊薬やその他の臨床的に関連する薬を使用していなかった。 神経学的検査では、意識障害と上肢の両側の衰弱が明らかになりました（手動筋力テスト：上肢に4つ、下肢に5つ）。 表 1 は、検査所見の要約を示しています。 頭部 CTと MRIは、1 日目に上矢状静脈洞内の充満欠損を伴う右側頭領域の出血を示した（図 1）。病歴に明確な促進因子が見つからなかったため、血栓形成傾向の精査をした。 入院時のプロテイン S (PS) 活性は低く、4 日目には正常に戻った。 抗血小板因子-4 (PF-4) 抗体は陰性。 SARS-CoV-2 のPCR検査は陰性。 TTSが疑われたため、ヘパリンの代わりにアルガトロバンを投与した。 患者は、低血小板数および抗 PF-4 抗体がないため、TTS 症例定義の基準を満たしていない。 アルガトロバンを 11 日間続けた後、ワルファリンに切り替えた。 彼症状は大幅に改善し、3 日目までに完全に治まった。7 日目に実施された MRI と 17 日目に行われた磁気共鳴静脈造影では、矢状静脈洞の異常な高信号領域の改善が示された（図 1）。 患者は 17 日目に軽度の指の協調/運動障害で退院した。PS 欠損症のさらなる調査により、PS をコードする PROS1 遺伝子に変異がないことが明らかになった。
図 1. 入院中の脳のコンピューター断層撮影 (CT) および磁気共鳴画像法 (MRI)、非造影 CT、右側頭葉の脳内出血 (A) を明らかにする。 CT 血管造影、上矢状静脈洞 (矢印) (B) 内の充填不足を明らかにします。 正の空のデルタ記号 (矢印) (C) として上矢状静脈洞の三角形の充填欠陥。 入院 7 日目の T2 FLAIR 強調 MRI では、拡張した上矢状静脈洞 (D) に異常な高信号領域 (矢印) が示されています。 入院 17 日目の MRI venogram。上矢状静脈洞 (矢印) (E、左) および慢性期の頭蓋内出血 (E、右) に混濁がないことを示しています
mRNAワクチン関連CVSTの根底にあるメカニズムは不明だが、次のことが提案されている: 血小板は血小板凝集を引き起こす19。
第二に、スパイク糖タンパク質がACE2に結合すると、内皮細胞が活性化され、細胞接着分子の発現がアップレギュレートされ、血栓形成が促進され、CVST20 が引き起こされる。 そして第三に、インビトロ研究は、スパイクタンパク質が免疫介在性血栓形成に関与する副補体経路を活性化できることを示した.
ワクチンが CVST の発症に寄与した可能性がある。】
