「感度」とは?
前回は露出についてお話させていただいた。
そして露出とは、我々の眼でも自動的に瞳孔の開閉を起こす事で、
同じ現象が起こっている事も述べました。
今度は「感度」についてのお話。
感度はフィルムでもイソ感度と呼ばれるフィルムで分かれており、
デジタルカメラでもその傾向は継承されている。
ただしフィルムとデジタルの違いは、フィルムは化学反応によって作られる。
アナログであり粒子の世界である。対してデジタルカメラは機械的に
撮像素子の光に対する「閾(しきい)値」を変更している。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%97%E3%81%8D%E3%81%84%E5%80%A4
閾(しきい)値という言葉に「?」マークの人もいるかもしれない。
例えば、我々が氷を触ったとしよう、「冷たい」ととっさに感じる人もいれば、
鈍感な人だと「・・・・うわ つめた」と一瞬間があくことがある。
人間の場合で言うと、その刺激に対して何らかの反応を起こす値のことを閾値という。
これは眼でも同じように起こっている。
暗いところで急にまぶしいものを見れば、
明るいところでは何てことのない明るさでも
暗いところで急に懐中電灯などに照らされると
「必要以上に眩しい」
と感じるはずだ。
これは、眼の光に対しての閾値が変わったため。
つまり、デジタルカメラではこの光の感度についても機械的に操作できるのである。
このISO感度は、80,100,200,400,800,1600,6400・・・と2倍ごとの変更になる。
なぜ2倍なのかは各自で調べてください。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/ISO%E6%84%9F%E5%BA%A6
さて、ここで思い出して欲しいのが「露出」の時の「絞り」と「シャッタースピード」である。
実は、感度もこの露出に対して密接関係している。
例えば、絞りF3.4 シャッタースピード:1/250秒で撮影した被写体があるとしよう。
ところが、この被写体があまりに早く動く昆虫だったため、中々上手く撮影できない。
この場合、絞りを開放する手があるかもしれないが、この日たまたま、
これよりも絞りを開放にできるカメラやレンズを持っていなかったとしよう。
こういった条件では、感度を上げるという戦略が役に立つ。
感度を100→200に1段上げると、シャッタースピードは倍のF3.4の条件で、
1/500秒で撮影できるのである。
しかし、上のような条件は極端すぎてほとんど起こらない。
もしISO感度が直接関係するとなれば、マクロ撮影になる。
マクロ撮影は、たとえば超撮影しにくい被写体やよく動く被写体、
超小さい生き物を倍拡大するため手ブレの影響を実は受けやすい。
マクロレンズなんてのは一眼を持っているのであれば必ず1本は
常駐させるべきレンズだと思う。
なぜならマクロレンズにしか出せない味は必ず存在し、
一般カメラと違う視点でポートレートやスナップを
撮影することもできるからである。
マクロレンズでは最大撮影倍率が1/2倍~等倍である事が多い。
最大撮影倍率は、通常では1/10倍であったりする。
つまり、3センチの被写体はフィルム上では3ミリまでに短縮されるという事だ。
具体例
キヤノン製のEFレンズであるEF50mm F2.5は最大撮影倍率は0.5である。
これは3センチの被写体は、撮像素子(CMOS)上で1.5センチとなることを意味する。
対して、EF50mm F1.4の標準単焦点レンズでは最大撮影倍率は0.15となり、
3センチの被写体は0.45センチとしてCMOSに映し出される事を意味する。
と少し、初心者がとっつきにくい事を述べてしまったので
マクロ撮影と露出と感度についてをば・・
露出:F3.4 1/200秒
焦点距離:5.0 mm
露出補正:+2/3 段
さてさて、実は、最初はISO感度80で撮影したんだけど、
木々の中にいる昆虫を撮影するのは容易ではなく・・・
ええい!感度あげちゃえと感度上げを強行しました。
ちなみにISO感度は200です。
で、こういうのを撮影する際は、Tvモードの方が優れていたりする。
なぜなら「撮影すべき被写体」と「そのシャッタースピード」
というおよその構図と条件式さえ分かれば、大体、経験値で
「蟻の群れ」なら「1/200秒かな?」
「空飛ぶ蝶」なら「1/1000秒かな?」
「カワセミ」なら「1/6400秒かな?」
といった具合に、「被写体」とその「ターゲットスピード」を算出できるのである。
これは、もう色々と撮り続けるしかない。
動くものを夢中に撮影したい人は「Tv」モードと、
そのターゲットスピードを算出しましょう。
夜の撮影ってどれぐらいの感度???
さて、私は昔メバル釣りを行っていた。
手ブレや被写体ブレのかかりにくいスピードは1/30秒とも述べてきた。
実は感度を上げすぎると一つマズイことがある。
それはノイズが増えるのである。フィルムだと粒子が粗くなると言えば良いのだが、
デジタルカメラだと、可視光線以外の光(紫外線や赤外線)まで感度が良くて
映ってしまったり、また感度を上げると熱がこもるので隣合う、撮像素子間で
データ飛びや赤ノイズ・黒ノイズの原因になったりする。
現在、このノイズは、撮像素子の高性能化と映像エンジンによるノイズ除去、
またソフトウェアのノイズ除去機能の向上などで年々向上してはいるが
決して0になる事はない。
ちなみにこの写真のISO感度は1600で撮影し、
F3.4でシャッタースピード0.8秒だったことから
1/30秒までさらに感度を上げるか絞りを開放せねばならない。
手持ちのカメラだとISOは3200からノイズが急激に目立つので
1600が限界でした。
ちなみに私が日没撮影で重要視するのが
1位:「焦点距離」×「絞り(F)値」
2位:手ブレ補正段数(手ブレ補正にも段があります)
3位:撮像素子が高感度か?撮像素子のサイズは大きいか?
4位:映像エンジンのノイズ除去機能は高感度でも高性能か?
5位:「夜景補正機能」(←無くても良い)
なんとなんと初心者がダマされやすい
「夜景補正機能」は5位なんです。
理由は簡単。
ソフトウェアで補正できることをカメラで補正する必要がないから(無料ソフトでも可能)。
大事なのはカメラやレンズ本体でハード的に夜撮影が強いか否かなのです。
この辺を誤解しているオイさんや素人さんが多いこと多いことw。
大事なのは宣伝文句ではなく
ハード!!!
昔、あまり性能の良くないカメラを「最強のカメラ!」と自慢げに
ブログで記述していたのを見かけた事があったけど。
ゴメン。鼻で笑っちゃった。
もう一度、言うね。カメラでも釣りでも・・・・
大事なのは・・・
ハード
ただ、カメラも釣りも分かっていないと何が良いかが分からないわけです。
1眼レフでは、焦点距離400mmでF2.8とかの単焦点望遠レンズがあります。
カメラ本体よりも高いレンズなのですが、見ているだけでホクホクします。
買った時、さすがに
「買っちゃった。あー買っちゃったよ。カポコン、買っちゃったよ(危険)えへへ。」
と己に叫びつづけてました。。。w
人生そういう買い物が1回、2回あってもいいもんです。
釣りでもナイロンとフロロ、PEの違いが分かっていないと初心者は、
ナイロン糸で釣りを開始するもんです。
そういうもんでしょ?www
素人ってのはwww
ね?
ふふ。
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