一週間ほど前だったろうか、私は単純なことに気づいた。それは、メディアの腐敗にせよこの国の窮状にせよ、その主たる原因はすこぶる単純なところにあるということである。簡単に言ってしまえば、諸悪の根源は小泉ポチにあるのだ。小泉をポチと最初に呼んだのは漫画家の小林よしのりである。彼はその体制批判の激しさから、一時「左翼」呼ばわりされたこともあるが、本当は左翼どころか右寄りの思想の持ち主なのである。その彼がアメリカに忠誠を尽くすだけの小泉政権に嫌気がさし、小泉をブッシュの忠実な僕に過ぎないとして「忠犬ポチ公」と呼んだのであった。今メディアに持て囃されている自称「改革派官僚」なるものも、その内実はと言うと、小泉政権下の元霞ヶ関官僚たちであって、ではその小泉が一度でも「霞ヶ関改革」に手をつけたことがあったかと言えば、そんなことはかつて一度もなかった。小泉は官僚たちとは闘う前から一目散に逃走~投降を繰り返していたのである。彼ら自称「改革派官僚」たちのテレビでの発言を聞いていると、彼らもまた単純なことしか言っていないことに気づく。彼らの主張は曰く「民主党は駄目だ」「民主党政権は駄目だ」だけなのであって、「自公は駄目だ」或いは「自民党政権は駄目だ(駄目だった)」などとは一言も言っていないのである。これは小泉の主張と完璧に合致している。 . . . 本文を読む